坂本あおいのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
むちゃくちゃ面白かった。なんだこれ。
なんとなく気になって買っておいた積読本で、手に取ってみたら驚愕の面白さ。ここ最近本を読むペースが落ちてたのは、改めて今の自分にヒットしない本を無理して読んでたんだなと感じた。
たぶんSFミステリが好きな人にはありがちなオチなのかもしれないけど、私はキレイに騙されて最後まで、まさか!そんな!なんてこと!の連続で楽しかった。
主人公・ジュニアに、この男なんもわかってないな、とその人格や言動にイライラしながら読むこともあって、でもそのイライラが実は物語の重要な伏線だったと気づいた時、ほんとやられたーと思った。そここそがこの本で描きたい本質だったんじゃないだろうか -
Posted by ブクログ
ここ最近読んだ本の中で一番良かった。
頑固おやじなオーヴェはカールじいさんを思わせるキャラクターで、最初から好感を持てた。
外国作品によくある長ったらしい比喩表現に辟易しながらも、
ページをめくる手をとめられなかった。
また読みたいと思えた本はここ最近では久々。
じんわりと心温まる話ながらもちょくちょくクスッと笑えるパートもあり。登場人物全員愛しいと思えたのはこの作品が初めて。
特にポンコツなパトリックが好き。
以下お気に入りのフレーズ
◎ずっとくすくす笑い続けていて、その合間に喋っているようだった。それもシャンパンの泡ならこんな風に笑うだろうと想像するような、くすくす笑いだった。
な -
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トム・ハンクス主演の『オットーという男』という映画を、映画館で見た。この映画は、スウェーデンの映画『幸せなひとりぼっち』のリメイクだそうで、本書はその原作本。
始めは、この作品がコメディだとは知らずに映画を見ていた。トム・ハンクス演じるオットーが常に怒っていたし、何度も自殺を図ろうとするから。でもオットーが死のうとするたびに、必ず邪魔が入って死ねない。まるで神様が彼を死なせまいとしているように。それがなんともおかしくてつい笑ってしまったのだけど、のちにこれがコメディだと知り、なんだ笑って正解だったんだ、とちょっとホッとした。そして切なさが残った。
後日、この原作を読んでみたら、映画以上にク -
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面白かったです!
まさにページターナー。後半はほぼ一気読みでした。
全然スカッとする終わりではないし心理学的な考えを自分の内面と照らし合わせて鬱々となったりもしたんですが、読めて良かったと思います。
他の方も感想に書かれてましたが、こういうのには私も100%ひっかかります(笑)
邦題はサイコセラピストですが、原題をそのまま日本語訳してほしかったと思いました。サイコセラピストというタイトルが悪いというよりは、そのタイトルに引っ張られてしまうので、出来れば著者の意図したところが出ている原題を訳したものが良かったなと。セラピストと患者はこの小説では対になる存在だし。 -
Posted by ブクログ
最高です。
映画から入り、原作に至りました。
笑える上に感動させられます。
主人公であるオーヴェは度が過ぎる偏屈オヤジ。
しかし、読み進めるうちにそれはただ変であるのではなくて、オーヴェ自身の信念に拠るものだと解るにつれて面白さに加えて尊敬や愛着が湧いてきます。
本当に面白くてサクサクと読み進めてしまうのですが、ただただ楽しんでるだけなのにオーヴェの生き様に心打たれている自分に気付きます。
心にじんと染みるものを感じさせつつも、説教くささなんてない。(もちろんオーヴェはオヤジなのでちょっとした説教は垂れますがw)
人生の大切なものを笑いで包んでくれているように感じました。ソーニャの教え方 -
ネタバレ 購入済み
「自殺クラブ」という奇怪なタイトルの短編に心惹かれて購入したが、内容はそこまで猟奇的とも思えず、良識の範囲内に止まっている感があった。むしろ、「ラージャのダイヤモンド」の話の広がり方や、ハラハラさせる場面展開の方を面白く読んだ。
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Posted by ブクログ
ネタバレスウェーデンの偏屈なおじさんが妻に先立たれて職を失い、妻のところに行こうとして何度も自殺を試みるも、隣人たちのせいで失敗する物語。
偏屈なおじさんは自分の信念があって、一貫して妻を愛していて、周りに好かれている。読者も最初は偏屈じじいって思うけどだんだんオーヴェが好きにぬっていく。
パルヴァネやイミーなどの隣人たちがまた良いキャラしていて、にぎやかで楽しそうな団地だなと憧れる。
クスッと笑えて、そして泣けます。淡々とした文体がまた良い。
スウェーデン人が家や家族を大切に思っている価値観を感じました。
久しぶりの小説だったので少し読むのに時間がかかりましたが、とても面白かったです。 -
Posted by ブクログ
今とても評判のインド版少年探偵団の物語。インド小説というだけでも気になるけれど、ここ数年、子どもが主人公の翻訳作品が続出していること、そのどれもが、例外なく読んで後悔のない優れた作品であること、などの事情を考えるに、非英語圏諸国の小説も、英語版・日本語版翻訳へと推進力がついてきたのかもしれない。だとしたら読書の楽しみが隅々まで広がってくれて大変有難い。
それにしても、今のインドと言えばコロナ。インド株の急激な拡大に国家的危機が拡散しているのではないかと恐怖を覚える現在。本書はその少し前の時代なのだが、コロナがなかろうと、インドのカーストの底辺にはこんなにも深い闇が広がっているのか驚きあきれ