坂本あおいのレビュー一覧

  • ブート・バザールの少年探偵

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    スラムで起こった子供の連続失踪事件の真相を追い求めるべくテレビの探偵の真似事をする9歳の男の子の目線でインドの暗部が描かれています。といっても主人公は常に活発で腕白で、生き生きとした物語。ジャーナリストとして長年インドの貧困層の子供をとりまく教育問題などを取材していたというインド出身の作者による作品です。ミステリーというより9歳の男の子の冒険譚と言った方が良く、謎解きやサスペンスを求める人には物足りないと思いますが、インドのリアルを描く書き物として素晴らしい一作。
    本筋とは関係ないが、多数の食べ物の名前が出てくる。画像検索しながら読み進めていったらインド料理屋に駆け込みたくなること間違いなし。

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    2022年01月21日
  • もう終わりにしよう。

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    付き合いたてのカップルが彼の両親に挨拶のために、車で向かってるけど、彼女は彼との関係を終わりにしたいことを打ち明けられないままでいるというところから始まるミステリーというよりゴリゴリのホラー作品!

    海外の作品は登場人物の名前が一致しなかったりよくわからなくなったりするけど、この作品はそんな心配は御無用!それどころじゃないくらい話の内容がむず過ぎて二度読み必須!

    表紙めっちゃポップやのに内容むず過ぎるやん!
    ページ数はそんなにないけどじっくり読み返しながら読んでくとジワっと怖さが染み込んでくる!

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    2022年01月16日
  • ブート・バザールの少年探偵

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    ミステリーという枠ではないことだけはまず。
    インドのスラムに生きる子供視点で描かれる、リアリティーのある話。毎日180人もの子供が消えるインドの、日常とも言える話。ただただ悲しく、やるせない。
    日本に住んでいては想像もできないような生活がこの本には詰まっている。あとがきにもあったが、そういった問題提起としての意味合いが強い。ニュースで出る数字の裏には、人の顔がある。まさにそういうことなのだ。

    作品としては、子供視点なので思考、内容、セリフ回しに慣れるまではちょっと読みにくいかもしれない。最初からその姿勢でいけば問題ないだろう。

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    2021年12月04日
  • サイコセラピスト

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    心理療法士の僕が
    夫を殺した女性を救いたくて
    その女性がいる施設にスタッフとして入る。
    「彼女を救えるのは僕だけ」

    僕自身も幼少期の心の傷を癒している。


    …とまぁこんな感じで始まる。
    読みやすいし引き込まれる。
    愛する夫を殺したのは何故?
    もしかしたら違う誰かがやったのか?
    そういう疑問の答えが知りたくて
    先に先に読んでしまう。


    終盤の方は「あーなるほどねー」
    そうきたか…。
    私の予想は半分当たって半分外れ。
    スカッとする感じではない。
    けど色々考えさせられる。


    結局セラピーとか意味ないんかい!
    とか思ってみたり笑
    本人がそこ(暗闇)から抜け出したい!
    って心底から思わない限り無理だろうし
    その前に希望がなければ
    抜け出したいと思わない。

    その希望は人やら何かを拠り所にするものではなくて
    じつは自分の中にある。
    究極だけど悟りだ。

    精神疾患の人って悟りに近いよね。
    そういう意味では。


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    2021年11月24日
  • もう終わりにしよう。

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    ネタバレ

    "もう終わりにしよう。"と考えている〈わたし〉は、ジェイクの運転する車で彼の両親に会いに行っている。
    主人公は常に考えている。その思考がずっと流れている。この思考がぐるぐると巡るあたりは結構好き。
    永久に辿りつかないと思ったジェイクの家に着いた辺りから不穏な雰囲気が一層色濃くなる。

    こんなにも読み手に緊張状態を強いる小説を読み始めたことに後悔した。途中からは早く読み終わりたいと願って一気に読んだ。

    どこまで書いていいのか匙加減が難しい。
    たくさんの仕掛けのある小説だと思う。
    だけども怖すぎたので、もう読みたくない。今のところは。

    読み終えて自分でも意外だったのは、涙が出たこと。"もう終わりにしよう。"と追い詰められる主人公がただただ悲しくて泣いてしまった。

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    2021年10月08日
  • ブート・バザールの少年探偵

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    あとがきにあった作者が伝えたかったものは、子どもたちの日常描写からよく伝わってきた。宗教上の対立、リンチ、誘拐、貧困など社会の様々な問題が子どもの視点を通して語られる。元気でちょっと生意気な子どもたち自身も、ときに無意識に差別をしてしまっていることも。
    最終的にミステリーの謎が解けるのかと思っていたけど、解けないままなのが現実逃避をさせない感じだった。実際に警察が本気で捜査を全うするまで、毎日消える180人の子どもたちの行方はわからないままなんだと思う。
    最近は早川書房の海外文学を通して英米以外の国の人々を描いた作品に触れることで、自分が知らなかった世界について知ることができて勉強になってる。

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    2021年08月31日
  • ブート・バザールの少年探偵

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    平積みにされていたのでなんとなく手に取りました。
    主人公が本当に8歳だか9歳の子供の思考と言動で、作者さんすごいなって思いました。子供特有の、テレビのまねっこやら、自分の周囲の狭い世界の中で容疑者を特定したりとか、大人たちの噂話を何も考えずに口に出しちゃったりとか、移り気で一つの事に集中できないところとか、子供ってそうだよねぇというのを大人が書けるのがすごいな、と読んでいて思いました。その分、きちんとした捜査が出来るはずもないのでお話は遅々として進まないんですけどね(笑)

    インドでは毎日約180人の子供が行方不明になる、と帯に書かれてましたが、犯罪に巻き込まれて命を落とす子も多いんだろうなぁ。貧民層の子供の事件など警察はきちんとした捜査もしない、というのもつらい。実際、そうなんだろうなぁ。
    そして文中に挟まれる子供の主張が、大人の理不尽や世界の不条理を指摘していて、いちいち頷ける感じでつらい。親からの暴力や、弟妹の面倒やら、家事の手伝いやら。保護が無いと生活できない分子供って辛いなって改めて思いました。
    色々重たいテーマなのですが、主人公は基本的に能天気で明るいので救われる感じでした。

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    2021年07月03日
  • ブリット=マリーはここにいた

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    ブリット・マリーの孤独な気持ち、満たされない気持ち、不安な気持ち。正しくあろうとして自分も相手も雁字搦めにしてしまうような感じ。わかるなって思う。バッドエンドでもハッピーエンドでもなく、いろいろ考えさせられる物語だと思う。

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    2021年06月13日
  • ブート・バザールの少年探偵

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    インドのスラム街に住む、刑事ドラマ好きの少年ジャイ。
    ジャイのクラスメートの失踪から始まる子供たちの連続失踪事件。事件は、終始、少年の目線で語られる。
    そこで、明らかになる、学校の無関心(ことなかれ主義)、賄賂を要求する警察、持つ者と持たざる者の分断、宗教と差別。
    インド社会の歪みとそこに潜む闇の深さに衝撃を受ける。

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    2021年05月15日
  • もう終わりにしよう。

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    ネタバレ

    Netflix版観てからなので結末を知りつつ。
    だけどラストへ向けてのあの言葉の連なりはゾッとする。
    し、やっぱり腑に落ちないっていうかよく分からない…。
    孤独を突き詰めすぎると生んでしまうのだろうか。

    ドグラマグラ感あるよなあ。

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    2021年03月13日
  • もう終わりにしよう。

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    ネタバレ

    終始不穏な空気が漂うも何か起こりそうで何も起こらない、いったいこれは何の話なのか。
    何が始まるのか、どう終わるのか、気になって気になって読み進めてしまう。
    結局二重人格か妄想かどっちかわからないけど
    最後の最後まで引っ張っておいて散々期待値を上げておいてこれかぁ…という感じ。
    序盤の雰囲気がすごく良かっただけに結末は残念。

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    2021年03月01日
  • もう終わりにしよう。

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    なんだかよくわからない語りが続いてなんとなく怖い。
    全てが思わせぶりな状況に意味があるのかどうなのか、全てを解釈しようと思えばできるのか、わからないけど、そこまで考えたくなるかというとそこまでではない。

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    2021年02月28日
  • もう終わりにしよう。

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    正直、一回読んだだけだと、全然内容理解できませんでした。


    最初の方は比較的テンポ良く進んで、話もついていけるですが、ちょうど半分くらい?読み進んだあたりから、何やら回想のような妄想のような話が増えていき。。。

    最後まで読み終わっても誰に何が起こったのか、理解できず。。

    2,3回くらい最後の方を読み返して、ようやく理解できるという感じです。
    (わたしの読解力の低さも問題かも笑)


    内容がわかって、「あー、そうだったのか!爽快!!!!」と思えれば何回か読み直しても読み直しがいがありますが、


    この作品の場合は、内容がわかっても、「んー、、、で??」って感じだったので、ちょっと期待はずれでした。。

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    2021年02月19日
  • もう終わりにしよう。

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    ネタバレ

    横文字などもあまり出てこないし、
    セリフの言葉が中々深くて良かった。

    ただ読んだ後スッキリする感じはしない。
    読んでてずっとどうなるんだろうとか
    なんで本人からずっと電話が来るんだろうとか
    疑問はたくさんありながら読んでいく。

    疑問と答えが全部スッキリする感じじゃなく
    なんだかもやっとする。

    結果的に、あの時あの女の人に電話番号を渡せていたら、こうなっていたのかなとずっと考える孤独感がすごい。最後自分で終わりにするのも悲しい。

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    2021年02月12日
  • もう終わりにしよう。

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    ネタバレ

    「もう終わりにしよう」という思いを胸にしながら恋人ジェイクの両親の家へ一緒に挨拶に向かう私。

    少し前から起きている謎のいたずら電話と道すがら次第に違和感、緊迫感が高まっていく2人の会話。

    この話、どこに向かうのだろう、何か起きようとしている、でも具体的な手掛かりはない。
    胸のざわつく心理サスペンス。

    解説によると著者の独特なテーマを有した作品は哲学サスペンスというジャンルを築きつつあるらしい。

    Netflixで映像化されているというが、まさに映像向きの作品。
    特に後半のジェイクはもしかして…を感じ始める辺りからはむしろ文字づらだけでは良くわからず、イメージで読む感じで、自分の中で勝手にカットインが繰り返されていた。

    表紙のイラストがちょっとライト過ぎて作品の雰囲気とはミスマッチかなと思った。

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    2021年01月17日
  • もう終わりにしよう。

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    映画版が読書会の課題映画だった。映画が原作を乱暴に改変しているとの批判を見て気になって手に取った。凝った構成になっているので、色々な解釈が出来るところもある。なので、映画版は一解釈としてありだと思った。ネタがわかってしまうと拍子抜けするところもあるが、まあまあ楽しめたと思う。

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    2020年12月02日
  • おばあちゃんのごめんねリスト

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    序盤はちょっと読み進むのに時間がかかったけれど、段々わかってくるにつれてページを捲る手が止まらなくなった。
    ちょっと変わった、愛すべき人たちの物語。

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    2020年11月10日
  • サイコセラピスト

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    ネタバレ

    最初の数ページで、救われない主人公が見えた。
    ミスリードが張り巡らせていて、もしかしたら思い違いかも、と思ったが、やはりそうだった。
    アルケスティスはちょっと調べてみよう。

    ネタバレ
    画家のアリシアは、夫を殺す。
    アリシアは二度死ぬ
    1回目は父親から。
    アリシアを隣に乗せて車で突っ込んで自殺した母。
    その夜、父親がわめき散らす。
    死ぬなら、母でなくアリシアだと。
    その時、アリシアは、今父親から殺された、という。
    そんな幼少期を過ごしたアリシアは人との距離が適切でなかったが、夫をあいしていた。
    夫は、主人公セオの妻と浮気していた。
    アリシアはその浮気を知らなかったが、アリシアと同じくひどい父親に育てられた主人公セオは、何も知らないアリシアを救わなくては、とアリシアを観察し、アリシアの家に侵入。
    セオはアリシアに夫がひどい人間であることを教えようとして、アリシア夫婦を縛り上げ、浮気の事実を伝える。そして、夫に、夫自身を殺すか、アリシアを殺すか、を尋ねる。
    アリシアは、どうせ二人とも殺されるから、と夫を励ますが、夫は、死にたくない、と言った。
    それは、アリシアにとって二度目の死だった。
    セオはそうとは知らず、夫の答えを聞いて、アリシアが真実に目覚めると思い、アリシアを解放し家を出る。
    残されたアリシアに幼い頃のトラウマが蘇り、彼女は夫を殺す。
    後にアリシアは、精神病院に収容され、一切口をきかなくなり、そこで冒頭のセオがその精神病院にアリシアを救いにくるところにつながる。
    アリシアを救おうとしている、ところがもう病んでいる。
    最終的に、セオに気づいたアリシアは、復讐のためセオとのセッションに応じる。
    その中で、セオ自身も、アリシアが自分に気付いたと確信し、アリシアにモルヒネを投与して二度と目覚めない状態にする。
    しかし、アリシアはモルヒネを投与された直後、日記にセオが犯人であることを記す。
    そして、その日記が発見されセオは捕まるのだろうなぁ、というところで物語は終了する。

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    2019年10月17日
  • 出口のない農場

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    最後まで私は楽しく読めたけど、農園の闇が明らかになるまでが長すぎる気がした。だから、100ページぐらい削っても問題ないと思う(笑)

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    2019年05月29日
  • 幸せなひとりぼっち

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    私は、頑固者が大好きだ。
    愛らしい頑固者のオーヴェ。こういう人が生き辛い世の中になってきているのが哀しい。
    スウェーデンの話だけど、日本にもこういう人が、昭和にはいっぱいいたよね。

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    2018年09月17日