河野万里子のレビュー一覧

  • ブラームスはお好き(新潮文庫)

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    サガンが恋愛と孤独をテーマにしているということがよくわかった。24歳でこれを書いたのってすごい。
    涙で視界が滲んだ時にワイパーを使うっていうユーモアがお洒落だなと思った。

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    2024年09月18日
  • シンプルとウサギのパンパンくん

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    重いテーマを軽やかに描く。シンプルの中で、パンパンくんの占める割合が少しずつ薄れて、他者と肯定的に関わっていけるようになるのがいい。弟のクレベールや寮の仲間たち含め、あまり「正しい」人たちが出てこず、シンプルのことを気にかけながらも、そこそこ自分勝手に生きている感じもよかった。

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    2024年09月09日
  • ブラームスはお好き(新潮文庫)

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    『悲しみよこんにちは』の煌めきには劣る気がするが、やはり恋愛小説の極地とも言うべきか。時代と国は違えど、女性が恋愛に際して感じる苦しみはかなり似通っているし、シモンの口説き文句が友達の口調に似ていて笑った。ロジェの行動が愛ゆえでなく所有者ゆえの行動であることや、恋愛をしていても人間がどこまでも孤独であることとか。何度も読み返したい小説。

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    2024年08月11日
  • ブラームスはお好き(新潮文庫)

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    おもしろかった。恋愛小説だが、恋愛要素そのものは「いかにもフランス」ぽさがあって、良い意味で感情移入しなくて済み、純粋に人間模様として読めてよかった。共感性羞恥の恥ずかしいとか裏切られてつらいとかそういうのがない。いっぽうで年齢や人生におけるパートナー、その安定と不安定、みたいな視点は普遍的だと思うし、描写が丁寧で感心した。そして書いた当時作者のサガンは24歳ということで、よくその歳でこれが書けるな…

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    2024年06月02日
  • 星の王子さま

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    ーなぜ憎しみ合うのか?僕らは同じ地球によって運ばれる連帯責任者だ、同じ船の乗組員だー

    正直、まだ分からないことだらけだが、大人達は欺瞞によって自分を守っているのかもしれないな。

    人生のステージによって感じることは異なりそうでまた読んでみたい。

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    2026年05月11日
  • シェリ

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    ネタバレ

    言葉の流れが優雅でオシャレだった。
    高級娼婦という特別な立場だが、レアの気持ちは女性なら誰もが一度は体験するのではないだろうか。

    シェリが去ってゆくラストシーンは悲しい。

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    2021年03月23日
  • カモメに飛ぶことを教えた猫

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    猫に限らずかもしれないけど、猫と暮らしている人はよく「何々と言っているように聞こえる」ではなく、「何々と言っていた」という言い方をする。自分もいつか猫と会話できるように、いや、会話して頂ける人間になれるように精進していかないといけない。

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    2021年02月16日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    繊細な気持ちを表現 一人の少女の目まぐるしく動くひと夏の心の動きが非常に生き生きと描かれていて、引き込まれる。

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    2026年01月12日
  • カモメに飛ぶことを教えた猫

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    じわじわと言葉がしみこんでくる、いい物語だった。猫が飛べないカモメに語る言葉がいい。

    全力で信じたものだけが飛べる。ちょうどそれを伝える物語を探していた。言いたかったことを言ってくれて、じわじわとしびれた。

    海外ものだからか、どこかユーモラス。あとは人間をこきおろす。あとは、みんながどこか夢見がちなところがいい。猫の奮闘する物語は、イッパイアッテナで大好きだったので、それもあって懐かしかった。

    本が読めてしゃべれる猫というのがいい、実際そうなんじゃないかと思わせる猫の何かがある。

    カモメの女の子が可愛い。
    詩人もいい、雨を感じたいということ、空に飛び出したときの気持ちよさは、きっとカモ

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    2019年07月29日
  • 青い麦

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    友情から恋愛へと発展していく過程で生じる苦しみについて描かれている本。
    風景描写に力点を置き過ぎているきらいがある。もう少し、詳細な心理描写が欲しかった。

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    2019年07月24日
  • 青い麦

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    最初は正直フィリップの青さにすごくイライラした。けれど最初薄っぺらいと思っていたヴァンカがストーリーを追うごとにすごく面白くなった。最後の方はとくによかった。あとはちょいちょい訳の言葉遣いが気になったのでフランス語をもっと勉強して自分で原書を読んでみたい。

    p.134「だって、わたしにいじわる言ってるあいだは、そこにいるでしょう、あなた……」

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    2015年10月25日
  • 青い麦

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    光文社古典新訳文庫シリーズの特徴は、奔放な翻訳と優れた解説、この二点だと個人的に思っている。

    その意味で、コレットの『青い麦』を河野訳で読むことの面白さは、彼女の明快な解説と共に評価するのがよいと思う。彼女の解説は、若い男女の恋愛を描いた『青い麦』のテーマは、いかにもありふれて見えるのに、なぜ仏文史上「新しい」ものだったかを、コレットの伝記的事実も交えながら、分かりやすく、興味深く説明している。

    本作を読んでまず目にとまるのが、夏の海辺の家を背景にした爽やさな情景。そして、十代の男女恋愛がもつ苦々しさを繊細に描いた巧みな心理描写である。謎の三十女が登場する展開は、フランス文学のおなじみのも

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    2011年12月19日
  • 青い麦

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    少年少女の初めての性の前後における心身の繊細な描写と避暑地の風景。
    大人は影。少年に初めての性を教える年上の女性も影。
    少年と少女にもだんだんと影が差していく。

    そしてまだ残る童心の輝きや色彩豊かな風景と、迫り来る影とのコントラストの中に切なさ、甘酸っぱさがあるんだろうな。

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    2011年05月08日
  • 青い麦

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    あまり期待していなかったが、意外と面白かった。幼なじみの15歳の少女と16歳の少年がお互いを意識し始めた。そこに年上の若い女性が現れた。よくありそうなテーマです。各々の心の動きがうまく描かれていました。
    また、解説の第一次世界大戦前のフランスにおける恋のパターンがフランス文学を読むのに参考になりました。6パターン分けされていました。ぜひご一読を。

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    2010年12月26日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    ネタバレ

    主人公のことは、最後まで好きになれなかった。彼女は愚かだったと思う。そしてその父も。
    18歳の頃に読めば、感じ方が変わったのだろうか。
    最初から最後まで、私にとっては(恐らく、アンヌにとっても)この物語はずっと悲劇だった。
    ただ、情景描写、心理描写は真に迫るものがあったし、どことなく退廃的な雰囲気が魅力的な小説だった。
    個人的には、アンヌに自殺の意思は無かったと思いたい。身勝手な恋に振り回され少女の悲劇の材料にされるほど、彼女は弱くなかったと信じたいから。

    追記: 他の方の感想で、2026年新潮文庫のプレミアムカバーが最期にアンヌの着ていた服と、彼女の瞳の色だと知った。新潮文庫の粋な計らいに

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    2026年07月12日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    3.2

    夏のプレミアムカバーが素敵だったので、手に取りました。

    思春期特有の心の揺れ動きが細かく描写されていてファンになる人の気持ちもとてもよく分かる。

    繊細だけど、なんか洒落てて、まるで本から海外の匂いが漂ってくるようです。

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    2026年07月07日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    ネタバレ

    2026年のプレミアムカバー版を購入。
    なんとなく読んでみたくなった。
    結果が違えば、新しく母親になる人への反抗とか思春期だったねー的な笑い話で終わってたかもしれない。
    本当に事故なのか、自殺なのか分からないけど、とっても悪い結果に。最後の終わり方も私は好きでした。なんやかんや新しい恋人出来たりしてていいと思います。一生心に残る傷でしょうが。
    今まで自由にやってきた自分が好きだったのに、アンヌがいるとそれを否定されて落ち込む。というくだりが好きでした。なるほどと思いました。
    父親との間でアンヌの話は厳禁になりそうw
    野暮なツッコミですが、事故に遭った崖、今夏で6回目って大分異常だと思うのですが

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    2026年07月05日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    間違えて感想消してしまったので簡潔に……。

    セシルの一貫性のなさにやや腹が立つが、「一貫性がないキャラとしての一貫性」がある。
    アンヌも思ったより子供っぽくて登場人物みんな未熟。でも人間ってそんなものかも。フランスらしい。

    空気感や文体は好きなので、もっと深くまで理解したいと思った。

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    2026年07月04日
  • 星の王子さま

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    ネタバレ

    一番心に残ったのはキツネと出会う場面。
    「いちばんたいせつなことは目に見えない。」
    「きみのバラをかけがえのないものにしたのは、きみが、バラのために費やした時間だったんだ。」
    大学生の時に文化人類学の授業で「家族とはなにか」をみんなで議論したときに自分の中で「過ごした時間の長さ」と結論づけたことを思い出した。
    お金やお金を使って手に入るものは、お金持ちの人からするといくらでも手に入るものだけど、時間だけは平等で、時間を買ったり、「時間をかける」ことを誰かにかわりにやってもらうこともできないからこそ、真の愛を育むことができるのではないかと思う。

    自分にはそこまで刺さる!というほどではなかったか

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    2026年06月30日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    解説で小池真理子さんが「虚無」や「倦怠感」が漂う物語と書かれていて、激しく同意。
    それに加えて、人生をどこか俯瞰して見ているような「諦念」を感じた。
    18歳でこの作品を書いたサガンが、人間の未熟さや矛盾をここまで冷静に見つめていたことに驚く。

    アンヌは理性的で成熟した大人というより、自分の理想の家族像へセシルと父を当てはめようとする人に見えた。
    一方でセシルも父との自由な生活を守るために人をコントロールしようとする。
    結局は誰もが自分のエゴを抱え、相手を変えようとしていた。

    印象的だったのは、セシルが葛藤を「分裂」と表現する場面。
    アンヌを慕う気持ちと失いたくない日常、そのどちらも本心とい

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    2026年06月29日