河野万里子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
じわじわと言葉がしみこんでくる、いい物語だった。猫が飛べないカモメに語る言葉がいい。
全力で信じたものだけが飛べる。ちょうどそれを伝える物語を探していた。言いたかったことを言ってくれて、じわじわとしびれた。
海外ものだからか、どこかユーモラス。あとは人間をこきおろす。あとは、みんながどこか夢見がちなところがいい。猫の奮闘する物語は、イッパイアッテナで大好きだったので、それもあって懐かしかった。
本が読めてしゃべれる猫というのがいい、実際そうなんじゃないかと思わせる猫の何かがある。
カモメの女の子が可愛い。
詩人もいい、雨を感じたいということ、空に飛び出したときの気持ちよさは、きっとカモ -
Posted by ブクログ
光文社古典新訳文庫シリーズの特徴は、奔放な翻訳と優れた解説、この二点だと個人的に思っている。
その意味で、コレットの『青い麦』を河野訳で読むことの面白さは、彼女の明快な解説と共に評価するのがよいと思う。彼女の解説は、若い男女の恋愛を描いた『青い麦』のテーマは、いかにもありふれて見えるのに、なぜ仏文史上「新しい」ものだったかを、コレットの伝記的事実も交えながら、分かりやすく、興味深く説明している。
本作を読んでまず目にとまるのが、夏の海辺の家を背景にした爽やさな情景。そして、十代の男女恋愛がもつ苦々しさを繊細に描いた巧みな心理描写である。謎の三十女が登場する展開は、フランス文学のおなじみのも -
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ネタバレ主人公のことは、最後まで好きになれなかった。彼女は愚かだったと思う。そしてその父も。
18歳の頃に読めば、感じ方が変わったのだろうか。
最初から最後まで、私にとっては(恐らく、アンヌにとっても)この物語はずっと悲劇だった。
ただ、情景描写、心理描写は真に迫るものがあったし、どことなく退廃的な雰囲気が魅力的な小説だった。
個人的には、アンヌに自殺の意思は無かったと思いたい。身勝手な恋に振り回され少女の悲劇の材料にされるほど、彼女は弱くなかったと信じたいから。
追記: 他の方の感想で、2026年新潮文庫のプレミアムカバーが最期にアンヌの着ていた服と、彼女の瞳の色だと知った。新潮文庫の粋な計らいに -
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Posted by ブクログ
ネタバレ2026年のプレミアムカバー版を購入。
なんとなく読んでみたくなった。
結果が違えば、新しく母親になる人への反抗とか思春期だったねー的な笑い話で終わってたかもしれない。
本当に事故なのか、自殺なのか分からないけど、とっても悪い結果に。最後の終わり方も私は好きでした。なんやかんや新しい恋人出来たりしてていいと思います。一生心に残る傷でしょうが。
今まで自由にやってきた自分が好きだったのに、アンヌがいるとそれを否定されて落ち込む。というくだりが好きでした。なるほどと思いました。
父親との間でアンヌの話は厳禁になりそうw
野暮なツッコミですが、事故に遭った崖、今夏で6回目って大分異常だと思うのですが -
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Posted by ブクログ
ネタバレ一番心に残ったのはキツネと出会う場面。
「いちばんたいせつなことは目に見えない。」
「きみのバラをかけがえのないものにしたのは、きみが、バラのために費やした時間だったんだ。」
大学生の時に文化人類学の授業で「家族とはなにか」をみんなで議論したときに自分の中で「過ごした時間の長さ」と結論づけたことを思い出した。
お金やお金を使って手に入るものは、お金持ちの人からするといくらでも手に入るものだけど、時間だけは平等で、時間を買ったり、「時間をかける」ことを誰かにかわりにやってもらうこともできないからこそ、真の愛を育むことができるのではないかと思う。
自分にはそこまで刺さる!というほどではなかったか -
Posted by ブクログ
解説で小池真理子さんが「虚無」や「倦怠感」が漂う物語と書かれていて、激しく同意。
それに加えて、人生をどこか俯瞰して見ているような「諦念」を感じた。
18歳でこの作品を書いたサガンが、人間の未熟さや矛盾をここまで冷静に見つめていたことに驚く。
アンヌは理性的で成熟した大人というより、自分の理想の家族像へセシルと父を当てはめようとする人に見えた。
一方でセシルも父との自由な生活を守るために人をコントロールしようとする。
結局は誰もが自分のエゴを抱え、相手を変えようとしていた。
印象的だったのは、セシルが葛藤を「分裂」と表現する場面。
アンヌを慕う気持ちと失いたくない日常、そのどちらも本心とい