河野万里子のレビュー一覧

  • カモメに飛ぶことを教えた猫

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    猫に限らずかもしれないけど、猫と暮らしている人はよく「何々と言っているように聞こえる」ではなく、「何々と言っていた」という言い方をする。自分もいつか猫と会話できるように、いや、会話して頂ける人間になれるように精進していかないといけない。

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    2021年02月16日
  • カモメに飛ぶことを教えた猫

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    じわじわと言葉がしみこんでくる、いい物語だった。猫が飛べないカモメに語る言葉がいい。

    全力で信じたものだけが飛べる。ちょうどそれを伝える物語を探していた。言いたかったことを言ってくれて、じわじわとしびれた。

    海外ものだからか、どこかユーモラス。あとは人間をこきおろす。あとは、みんながどこか夢見がちなところがいい。猫の奮闘する物語は、イッパイアッテナで大好きだったので、それもあって懐かしかった。

    本が読めてしゃべれる猫というのがいい、実際そうなんじゃないかと思わせる猫の何かがある。

    カモメの女の子が可愛い。
    詩人もいい、雨を感じたいということ、空に飛び出したときの気持ちよさは、きっとカモ

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    2019年07月29日
  • 青い麦

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    友情から恋愛へと発展していく過程で生じる苦しみについて描かれている本。
    風景描写に力点を置き過ぎているきらいがある。もう少し、詳細な心理描写が欲しかった。

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    2019年07月24日
  • 青い麦

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    最初は正直フィリップの青さにすごくイライラした。けれど最初薄っぺらいと思っていたヴァンカがストーリーを追うごとにすごく面白くなった。最後の方はとくによかった。あとはちょいちょい訳の言葉遣いが気になったのでフランス語をもっと勉強して自分で原書を読んでみたい。

    p.134「だって、わたしにいじわる言ってるあいだは、そこにいるでしょう、あなた……」

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    2015年10月25日
  • 青い麦

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    光文社古典新訳文庫シリーズの特徴は、奔放な翻訳と優れた解説、この二点だと個人的に思っている。

    その意味で、コレットの『青い麦』を河野訳で読むことの面白さは、彼女の明快な解説と共に評価するのがよいと思う。彼女の解説は、若い男女の恋愛を描いた『青い麦』のテーマは、いかにもありふれて見えるのに、なぜ仏文史上「新しい」ものだったかを、コレットの伝記的事実も交えながら、分かりやすく、興味深く説明している。

    本作を読んでまず目にとまるのが、夏の海辺の家を背景にした爽やさな情景。そして、十代の男女恋愛がもつ苦々しさを繊細に描いた巧みな心理描写である。謎の三十女が登場する展開は、フランス文学のおなじみのも

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    2011年12月19日
  • 青い麦

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    少年少女の初めての性の前後における心身の繊細な描写と避暑地の風景。
    大人は影。少年に初めての性を教える年上の女性も影。
    少年と少女にもだんだんと影が差していく。

    そしてまだ残る童心の輝きや色彩豊かな風景と、迫り来る影とのコントラストの中に切なさ、甘酸っぱさがあるんだろうな。

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    2011年05月08日
  • 青い麦

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    あまり期待していなかったが、意外と面白かった。幼なじみの15歳の少女と16歳の少年がお互いを意識し始めた。そこに年上の若い女性が現れた。よくありそうなテーマです。各々の心の動きがうまく描かれていました。
    また、解説の第一次世界大戦前のフランスにおける恋のパターンがフランス文学を読むのに参考になりました。6パターン分けされていました。ぜひご一読を。

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    2010年12月26日
  • 星の王子さま

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    ネタバレ

    いつだったか一度読んだことがあったのだが、
    機会があったので改めて読んでみた。

    個人的には、不思議な話だなぁと
    そのまま受け取る部分が多くて、
    あまり裏を読むような読み方をせずに進んだ。
    ただただファンタジー作品として面白いし、
    そうして読んでみたとしても
    深い部分で作者が最も伝えたいことが
    目に見えずとも伝わってくる気がする。

    もう大人なので裏を描いて読んでみるか!!
    とも思ったけれど、そうなると途中途中で
    汲み取るのが難しい部分も多々あって、
    どこの部分で裏を読めば良いのか考えるのが
    結構大変だなぁと(他人事のように笑)感じた!

    果たして、私は帽子だと答えるだろうか?







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    2025年11月28日
  • 星の王子さま

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    2回目だが、まだ私の経験ではしっかりと理解できていないと感じた。年齢を重ねる事に読むと味がわかるんやろな

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    2025年11月18日
  • 星の王子さま

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    小学生の頃から知ってる本だけど、いまいちパッとしないなというのが正直な感想。また大人になって読んだら変わるかも。

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    2025年11月03日
  • 星の王子さま

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    自分の中で大切なものは何か、立ち止まって考えさせられる一冊。
    初見でなんとなくで読んでしまったので、また改めて読み、深めていきたい。

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    2025年10月18日
  • 星の王子さま

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    超有名作なのに初読。
    一般的なものではなく自分の中にある価値を大事にしようと思えた。再来年から社会人だが、つまらない大人になりそうで怖い。けど、それもそれで成長なのかもとも思う。いつまでも純粋な子供まま生きるのは難しいので。

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    2025年10月15日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    なんか……フランスっぽい話だった。お父さんがかなりの放蕩ぶりだけど娘がそこまで嫌そうじゃないのは愛の国フランスだからなのか?私が読んだのは文学全集みたいなやつで、解説で「当時の中高年女性は汚れた本だとして年頃の子供には勧めなかった」と書いていたけど、まあそうだろうな……という感じはする。こんなに救いのない終わりだとは思わなかった。海外文学はやはり翻訳特有の読みづらさがあり、慣れないとなかなかスッと読めないなーと思った。あと、避暑地モノって映画でも良くあるけど、私は富裕層ではないので避暑地で過ごすバカンスに縁遠く、なんだか物凄く遠い話のように感じてしまうなーと思った。

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    2025年05月26日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    解説に書いてあるとおり1960年代の学生運動が盛んな時期、血気盛んな学生たちは男女問わずサガンを読んでいたというのだから、当時の時代にマッチした小説だったのだろうと思う。自分はセシルのような女性の考えを上手く咀嚼できなかった(読む年齢によっても違うのかもしれない)。
    終盤アンヌが激怒し出ていった時、父に「ばか、ばか!」ととんでもない難癖をつけ、「手紙を書きましょうよ!」と言う神経が全く理解できないけど面白くもあった。(父は「それはいい!」とか言うんだから、似たもの親子だな!と思いながら…)

    ところどころに出てくるセシルのセンチメンタルな感情と、それにともなう描写は綺麗ですーっと引き込まれてし

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    2025年04月28日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    18才で書く文章かよってのが第一の感想。しかし一方で不安定な年代が持つ敏感な感性があるからこそ持つことができる心理を表現できているんだろう。強烈。読み手の年齢によって感想は大きく変わるだろうね。
    主人公含め登場人物の性格が人間味がある。日本人とはやっぱり違うなとも思うけど、なぜか理解できる。しばらくしたらまた読み直すべき本だ。

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    2025年03月14日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    よく名作として挙げられていて購入した本。ズレたことを言えば、私もこんなふうにのんびりした夏を過ごしてみたい。主人公は多感な時期にこんな経験。途中までは、何が起こるのだろう?どんな結末に向かうのだろう?と思っていたけどラストの展開には呆然。心がついていかずどう受け止めたらよいやら。少しメンタルが落ちたというのが正直なところ。彼女(と父)は何を思ったのでしょうか。

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    2025年01月13日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    多感な時期の少女の心情の移り変わりの描写がすごい。冷静だったりバカげていたり、色んな感情がごちゃ混ぜになるのがリアル。

    本の本質とはズレるけど、やっぱり真面目なタイプと自由奔放なタイプは一緒にいてはいけないと思った。どっちも不幸になる。

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    2024年12月26日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

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    半世紀前に、それも18歳の女性が描いた物語と思うと…強烈な印象を受ける。
    才がある人間というのは若い頃から作品として形にしてしまう力があるのだろう。そして、その作品が世間に与える影響も大きいが故のものなのだろう。と思えてしまう。

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    2024年12月24日
  • シェリ

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    49歳で老境となってしまう時代。忍び寄る老いを感じながら、若い恋人が結婚し自分から離れていくのを鷹揚に構えながらも不安定なレア。続編もあるようだが、美しければ美しいほど、若さが失われていく実感が強いのかもしれない。ましてやその美貌だけで生活してきた身では、お金はあっても心は満たされず焦燥感でいっぱいなんだなぁと感じた。

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    2024年09月27日
  • ブラームスはお好き(新潮文庫)

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    恋愛小説を読んでみたいなと思い
    初めて海外が舞台となってる小説を
    読みました。
    シモンの一途さが心に残ります。舞台が
    パリなので想像力を働かせました!笑
    少し難しい部分もありましたが大人の恋愛も
    なかなか大変だなあと感じます。

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    2024年09月16日