河野万里子のレビュー一覧

  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    この文章を18歳の少女が書いたということは本当に凄いの一言なんだけど、逆に18歳だからこそ書けた文章という気もする。
    日々刻々と移り行くセシルの心情はまさに思春期そのもので、痛々しい程の全能感に酔いしれたと思ったら、アンヌへの畏れや自らの青さへの恥によって縮こまったり卑屈になったり、それがひとときの恋愛によって簡単に慰められたり。

    何気にフランス文学は初読だったのだけど、原題の「Bonjour Tristesse」という響きの美しさよ。

    0
    2026年01月01日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    これ18歳の女の子が書いたのすごいな。すっごい読みやすかった。そして誰もいなくなったと舞台が似てて、あっちにも主人公みたいな女の子とアンヌみたいな大人の女性が出てきた気がする。
    てか超セクシーでモテモテでかっこよくて危なっかしいお父さんとか憧れすぎるだろ。フルハウスのジェシーおいたんでイメージして読んだらぴったりすぎた。アンヌはアンハサウェイ。

    小説っていつもは語り手から語られたことが全てとして読んじゃうけど、これはいい意味で語り手が信用できないというか、若い未熟な女の子から見たできごとの数々でしかないと感じさせられるのが面白かった(この感覚、アルジャーノンに花束と少し似てるかも)。きっとこ

    0
    2026年01月06日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    めちゃくちゃフランスリアリズムを感じた。内容は全然違うけどモーパッサンの「女の一生」に似たものを感じた。何かしら系統とかあるのかな。
    いやー世間知らずの女の子が父の再婚相手の束縛に耐えきれず、罠に嵌めて追い出そうという物語だが、セシルがどんどんアンヌの良さに気づいて好きになっていって、罠にかけた後には手遅れというシナリオ、セシルの後悔は心に来る。来月もう一回読もう。失敗を乗り越えて大人になる過程を表した青春小説かと思いきや、セシルもレイモンも何も学習せずに放蕩生活に戻っていく。このもどかしさ、やはり古典は素晴らしい。

    0
    2025年12月28日
  • 星の王子さま

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    飛行士である私と王子さまで大切なものを探す物語です。

    印象的だったのは、象がウワバミ(大蛇)に食べられている絵と気づくのが子供で、大人はその絵をただの帽子だと決めつけてしまうという話。
    大人は先入観に縛られすぎていて、それ以外の可能性を考えないことは勿体ないことだと思った。

    また、王子さまがうるさいと思って星に置いてきてしまった1輪のバラは、地球には5000本もあったけど、星に咲いていたバラは、自分が水をやった世界に1つしかない大切なバラだったんだと、後から気がついて涙を流すシーンでは、「本当に大切なものは、目に見えないんだよ」という王子さまの言葉を思い出し、その重みを感じました。

    0
    2026年03月16日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    なんでフランス文学ってこんなに不思議なほどにエモーショナルな表現が似合うんだろうなぁ。
    虚無感と爽やかさと切なさとどこか愛らしさみたいなのがマーブル状にミックスされてるようなそんな小説だった。性的表現は少ないもののこれはある意味で官能的だと言えると思う。

    0
    2025年12月08日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    あまり展開が無いな〜と思っていると要所要所で物語が動く。終盤の展開には驚いたが、セシルが色々見えていないのは若さ故だろうか。セシル怖い。

    0
    2025年10月12日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    人の気持ちを操作するような行動、相手を気遣うフリをして自分の思い通りにしようとするセシルの行動が怖いと思った。大事な人をなくしてしまった後に、その存在の大切さに初めて気づいたのでは取り返しがつかない。

    0
    2025年10月07日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    最近の展開の早い小説に慣れていたので展開の遅さに飽きかけていたところでびっくりするような結末。えー!っと思いながら終わった。昔の小説はすごい。

    0
    2025年09月23日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    「ものうさと甘さが胸から離れないこの見知らぬ感情に、悲しみという重々しくも美しい名前をつけるのを、わたしはためらう」

    凄い書き出し
    夏の終わりに読んでよかった、切なくもドライなバカンス小説

    0
    2025年09月18日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    幸せとは何か考えさせられる。人にはそれぞれ性質があってそれに合った生き方をすればいいと思った。別に高尚である必要もないのかも。高尚に生きたければ生きればいいし、軽い付き合いが性に合う人が「真実の愛」みたいなやつをやる必要もない。結局その人がしっくりくるかだから、そこに上下をつけることは違うと思う。
    自分がどう生きたいかを考えられて、その生き方に合う人に会えて、共に過ごせたら幸せなのかな。それがなかなか難しいのよな〜。

    0
    2025年09月06日
  • カモメに飛ぶことを教えた猫

    Posted by ブクログ

    昔一度読んだことがあって、どんな話か忘れてしまってたんだけど、タイトル通りのストーリーだった(笑)
    でも、この本の猫たちは優しさと威厳に溢れていて、周りの冷たい目や困難に奮闘しながら、約束を果たすために試行錯誤する。とても強い心のキャットだった。
    諦めそうなとき、何かに挑戦するときに思い出したい本。

    0
    2025年08月17日
  • ブラームスはお好き(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    先述の森瑤子の『情事』があまりに読後感が悪いというかしっくりこなかったので似て非なるこちらを。

    これなのよ、これ。
    この小説は1959年に23歳のサガンによって書かれたもの。23歳という若さで39歳という若くもかといって老いてもいるわけでもない女性ポールの心理をつぶさに描いている。
    その心理のキーとなるのは同年代の粗野で浮気性な恋人ロジェと、25歳の裕福な家庭に生まれ、ポールに一途な思いを寄せるぼんぼんシモン。
    長年結婚にも同棲にも踏み切らず、時に寂しい思いをさせられながらも、育んできた時間や愛着からなかなか気持ちを剥がすことができない恋愛と、瑞々しくて照れてしまうようなまっすぐさで求愛して

    0
    2025年06月27日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    女のいやーな感情を如実に表現している。色々な愛があって欲望があって。5人の複雑な関係が退屈しない。嘘をついたり駆け引きしたり、、うんうん、女性はそういう気持ちあるし、いざって時はやるよなあ、、と同じ女として、納得しながら読めた。

    0
    2025年06月16日
  • カモメに飛ぶことを教えた猫

    Posted by ブクログ

    「飛ぶことができるのは、心の底からそうしたいと願った者が、全力で挑戦したときだけだ」
    的を得た言葉だよな。
    ここにルーティーン的なものを追加出来るとさらに高く飛ぶことができるんだろう。

    0
    2025年06月13日
  • 悲しみよ こんにちは(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    タイトルだけ知っていたが、機会がなくて初読。
    南仏の、林の奥の白い大きな別荘でヴァカンスを過ごす、17歳のセシルとその父。父の若い恋人も一緒に過ごしていたが、父はそこに聡明で知的な女性アンヌを招待してしまう。思春期のシリルがヴァカンスで過ごす一夏の恋と、奔放で魅力的な父が2人の女性と過ごすスリリングさが描かれている。
    フランス映画のような美しさと繊細さ、怠惰で奔放な夏の海辺の雰囲気と、夏の終わりの寂しさと仄暗さ。とても魅力的な作品でした。

    0
    2025年05月30日
  • カモメに飛ぶことを教えた猫

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    中1の読書感想文で読んだ本。当時は、この本の持つ力が分からなかったが、コロナ禍で再び手にしてみた。すると、このカモメとネコという異なる生き物の組み合わせが感動や学びをもたらすのに最適であるということが分かった。人間がもたらす環境破壊、異なる他者との出会い、そして愛するということ…
    石油まみれという人間の活動によって母親を知れなかったカモメ。海の街で人間と生活をするネコ。本の中でも書いてあるように、相手と話してみなければどんな人かは分からない。もし、母カモメが生き延びたとしたら、母カモメも子カモメも人間を憎むしかなかっただろう。人間に命を救われたという過去を持つ猫から、人間がしたように愛情を注が

    0
    2025年03月15日
  • ブラームスはお好き(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    サガンの文章は非常に美しく、
    その描写は風景や情景を鮮やかに目の前に浮かび上がらせる。
    読むだけで心が満たされるような感覚を覚えた。
    物語には悲しさと切なさが漂っているが、
    それこそが孤独と愛の本質なのだろうかと考えさせられる。

    0
    2024年11月27日
  • シンプルとウサギのパンパンくん

    Posted by ブクログ

    タイトルがとても小さい子向けのように感じられるので、少し損しているような気もしないではないけど、完全にYA。いわゆる「ヤングケアラー」の物語に、若者たちの恋愛模様をからめつつ、それでいて昔ふうのラブコメみたいな、取り違えとかすれ違いの笑いもつっこんでくる。同じような題材を扱った英米のYAとすごく感触がちがっていてびっくりしたし、おもしろかった。シンプルの純真さが周囲の人びとの心をいつのまにか温めていく様子が無理なく伝わってくるのが好き。

    0
    2024年11月15日
  • カモメに飛ぶことを教えた猫

    Posted by ブクログ

    心温まるストーリーだった。
    とても読みやすい本だし内容も前向きだからぜひ子どもに読んでほしいけどけど大人が読んでも心が浄化されてポジティブな気持ちになれると思う。

    作中の猫たちのやりとりが可愛くて、もしかしたら街中にいる猫たちも彼らと同じように掟やコミュニティがあるのかなって思わず考えた

    0
    2024年10月22日
  • ブラームスはお好き(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    サガンが恋愛と孤独をテーマにしているということがよくわかった。24歳でこれを書いたのってすごい。
    涙で視界が滲んだ時にワイパーを使うっていうユーモアがお洒落だなと思った。

    0
    2024年09月18日