河野万里子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読んでいる最中も、読み終わった後も、心の奥に仕舞われた感情にそっと触れてくるような小説だった。
作家に秀才と天才がいるなら、サガンは間違いなく後者だと思う。
主人公の17歳の女性シリルの心理描写をメインに話は進んでいく。
彼女の考え一つひとつがユニークであり、瑞々しく、活力に満ち溢れているが、その一方で、親しみやすくもあり、そして、寂しくもある。
若い欲望の中で本能に従いながらも理性を残している彼女の思考を追うことは、自分の中の本能と理性の対立に目を向けることになり、深い没入へと至る。
フランス文学らしい恋愛を主軸とした心理小説だったが、他の作品との特筆すべき差異は、寂しさや孤独感、空虚感が薄 -
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Posted by ブクログ
薄めで読みやすい本です。
内容:
ある小さな星の王子さまがお喋りな薔薇の世話が嫌になって、星を巡る旅に出ます。いろんな星を巡り、王子さまは"大切なもの"を見つけます。王子さまの見つけた宝物とは・・・?
この本を初めて読んだのは大学生の頃、就活の一環で自己啓発としてが初めてでした。その時は、「この本の何が良いんだ?子供向けだからって過大評価では?」と言うのが率直な感想でした。
ところが、社会人になって改めて読んでみると、目を見張りました。王子さまの旅を通じて、忙しく生きる内に見落としていた大切なものを思い出させてくれます。
決して説教臭くない、純粋な澄んだ物語り。きっと -
Posted by ブクログ
南フランスの別荘を舞台に、一夏のバカンスで起こった恋愛が主人公セシルの回想のような形で描かれる。セシルは17歳。母を15年前に亡くし、プレイボーイな父と2人で暮らしている。
南フランスの別荘へバカンスに来たセシルと父レイモン、そして愛人のエルザ。ある日、レイモンは別荘にアンヌという、亡くなった妻の友人である女性を招待する。アンヌは地位も教養もある立派な女性で、セシルは彼女から女性というものを学んだのだった。この「超然的な」女性の訪問は、3人の生活を一変させる。
レイモン、エルザ、アンヌの三角関係や、セシルとレイモンの父娘関係、セシルとシリルの恋愛関係が、「悲しみ」のベール越しに語られる。
フ -
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Posted by ブクログ
ネタバレ◯ほっこりしながら、人に大事なことを教えてくれる本
「ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。いちばんたいせつなことは、目に見えない」
星の王子さまが出会ったきつねの言葉。やっぱり、これが1番心に残るなぁ。
特に人は、心で見なくてはよく見えないものだと思う。一つ一つの行動になる、見えない気持ちや意図があるし、それを全て理解できることはないかもしれない。しかし、それを「見ようとすることが」で見えてくるものがあるんだと思う。
例えば、一見人に迷惑をかける行動でも、その人にとってのSOSかもしれない。逆に愛想よく振る舞っている人でも、心の中では深い悲しみや寂しさ、喪失感などを感じているかもし -
Posted by ブクログ
「大人」になるということは、私にとって常識や規範というものに沿って生きること、そして自分が好きだったことがその常識や規範から外れる場合、それを諦める、ということだ。「大人は数字にこだわる。」就活してた時、「ESには具体的な数字を書くこと」と教わったのを思い出す。私は今25歳。法的には「大人」で責任能力を持つ存在だ。それは認める。けれど私は「大人」にならずに生きていきたい。20歳を超えたあたりくらいだろうか。初めて会う人に自己紹介すると「お仕事は何をされていますか?」「どこの大学出身ですか?」たくさん聞かれるようになった。私はもっと、パスタの固さはどのくらいが好みか、そういうことを話したいし、知