為末大のレビュー一覧
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この書籍は言語学者今井むつみ氏とアスリート為末大氏の心温まる対話を通じて、学びの本質に深く迫っています。為末氏の博学ぶりと今井氏の平易な説明は、まさに心を打ち、教育者やコーチにとっては非常に有益な洞察に満ち溢れていました。特に、「オノマトペ」の話や運動と言葉の関係、そして読書の重要性についての議論は、目を見張るものがあり、教育現場での応用に大いに期待が寄せられます。言葉と身体の相互作用を深く理解し、それを教育や指導に生かすヒントが得られることは、まさに感動的でした。さらに、学びのプロセスを多角的に考察し、知識のアウトプットの重要性を強調する点も、学び手と教え手双方にとって非常に刺激的で、心に残
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自分の癖を知る
成功者(勝利者)にある体験は、過去の成功経験から固定概念が邪魔となり、実は思った以上に成功しない(レベルが上がっていない)現象をよく観る。よって固定概念を捨て、解放し、見直す事が一歩前に進めることに繋がる、と言う。「アンラーン」(癖・思い込みを捨てる)という概念は、その状況、一時スランプ状態からの突破する「技」と言うことだ。世の中は常に変化しており「このままでいい」、「慣れている」、「今更覚えたくない」をやめること。バイアス(思い込み・偏り)は成長を阻害し、それは実は「時代遅れの人間」になると言うことを知っておくべきなのだ。 -
Posted by ブクログ
なぜ努力するのか?報われないかもしれない。でも、少なくとも、明確な目標に向かって、日々をいきいきと生きるという報酬がすでにある。
自分がいいな、と思う瞬間を集める。それが志を作ることにつながる?
本当は、メダルを獲るまでが幸せだった。これは人生の切なさ。向かっている最中は苦しいけど。あとから振り返って、きつかったけど幸せだったな、とわかる人生の切なさ。
結局、人はどこまで行っても日常しかない。何かに向かって、日常が染まっている状態が、幸せ。自分が醒めずに何かに向かって真剣にやれていることが幸せ。
選択肢はできるだけ広い方がいい。
ほっとする瞬間。夜、次の日が休みでゆっくりダラダラして -
Posted by ブクログ
学者と元アスリートによる「学習棄却」をテーマにした本。想定読者は、ジュニアよりもシニアなビジネスパーソン向けに見える。
環境変化が激しく進行する一方で「100年も生きなくてはいけない」という状況におかれた我々は、学び直し、生涯学習の必要性を問われている。実際、どうも今までやりかただと通用しないのでは、と「違和感」を感じている向きは増えているのだろう。
「アンラーン」とは、「これまで身につけた思考のクセを取り除く」ということである。「思考のクセ」というのは、環境に適応してパターン化した思考のことであり、これを取り除いて「ニュートラル」な状態までまずもっていくのが、「インプット」以上に大 -
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変化の激しい時代に、新たな学び方として「アンラーン」という概念を説明し、その方法を解説した一冊。
アンラーンという言葉をそのまま理解しようとすると、学びの否定のようにも感じますが、著者は、「学びの否定ではなく、これまでに学んだ知識や身につけた技術を振り返り、さらなる学びや成長につながる形に整理し直すプロセス」と定義しています。
これだけを聞くと、これまで既出のリスキリング、意識改革といったものの焼き直しのような印象があり、読み始めた当初は、そのような印象でした。その中で、個人的にいいアクセントになったのは、元陸上選手である為末大さんの経験を活かした部分です。ビジネス的な内容になりがちな所を、ス