為末大のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中学生の頃から全国区のスター選手で、日本人で初めてトラック競技の世界陸上メダリストになった、輝かしい戦歴の大選手が一体何を諦めたのか?
というと、陸上の花形種目である100mで勝つこと。自分が勝てる可能性のある400mハードルに勝負の場を移して、実際に世界で三番までになる。
諦めて楽に生きよう、ではなく、自分が勝負出来るところで勝負しよう、という本。経済学で言うと比較優位の話か。
「諦める」の語源は、「明らめる」=明らかにする、だそう。物事を突き詰めていくと悟りの境地に至る感じか。
自分の勤める会社の何代か前の社長が「前向きな諦観」という言葉を好んで使っていたのを思い出した。
あと、支援者からの「諦めずに頑張れ」とか「諦めなければ夢は叶う」とかの一種無責任な声に応えようとすることの愚についてもかなりの分量を割いて力説されていた。価値基準をひと様に依存すると、いざという時に苦しくなる。寺地はるなさんの「架空の犬と嘘をつく猫」の中のおばあちゃんの至言を思い出した。
「自分の人生を生きなさい。」
わたしも雪乃もあんたよりずっとはやく死ぬ。
山吹、自分以外の人間のために生きたらいかん。
「誰かを助けるために、守るために、って言うたら、聞こえはよかよ。でも、人生に失敗した時、行き詰まった時。あんたは絶対、それをその誰かのせいにする。その誰かを憎むようになる。そんなのは、よくない」 -
Posted by ブクログ
スポーツでは、実際にデモンストレーションや、映像を見せ、よく見ればわかる、なんて指導が行われているかもしれない。でも映像は人が理解するにはあまりにも情報量が多すぎる。人が理解できるのはせいぜいのその中の一つ。熟練した人ならば自然に見るべきポイントがわかるが、経験の浅い人はそのポイントがわからず、いくら見ても向上しない。
だからこそ、ことばが大切になる。ことばというのは、視覚や聴覚や触覚など、あまたある外界の刺激のある部分をぎゅっと抜き出して表現します。
そして、すぐれたコーチは受け取る人の理解できることばを適切に使える人。
そのためには言語能力を高めること -
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自身のアスリート人生で諦めた経験をもとに、『諦める』ということをいろんな角度からこれでもかと語っている本です。
本が1冊書けるくらい色々悩んで、たくさん考えたんだろうなあ。
基本的には『諦めない』ことも人生にとっては重要なことではあります。だからこそ『諦める』という判断をするためには自分自身を冷静に分析する力が必要だし、まわりの人たちのなにげない言葉も影響を与えてしまうので結構デリケートに扱わなければならないですね。
諦めるは明める。
「自分の才能や能力、置かれた状況などを明らかにしてよく理解し、今、この瞬間にある自分の姿を悟る」
自分も大学受験で第一志望を諦めきれなくて、2浪までしたけどセンター試験の結果を見て諦めて志望校を他の大学にしました。そこは冷静に自分の目的を見定めて切り替えできたのがよかったです。 -
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この本を読みたいと思ったのは、コロナ禍に入り、e-ラーニング連発で学習を強制され、ちょっと前向きになれない上に、仕事の仕方にマンネリを抱いていたからかもしれない。
本書では、「アンラーンは学びの否定ではなく、これまでに学んだ知識や身につけた技術を振り返り、さらなる学びや成長につながる形に整理し直すプロセスです。」とありました。
もうちょい深くみると、「思考の癖を取り除く」、「アンラーンの最初の一歩となるのは、自分の思考習慣を疑ってみるというとこです。」とのことで、元オリンピック選手の為末さんと東大経済学部教授の柳川さんの対談形式で綴られています。
為末さん曰く、身体の動かし方にも癖があって、このアンラーンという概念は、スポーツの世界にも通じるものがあるらしいです。
「適応しすぎると成長が止まる」など、ある程度のレベルになって伸び悩む、マンネリになるというのは、まさにアンラーンが必要なことを示している様です。
大事なポイントとしては、自分自身の「思考の固定化」に気づく事であったり、その行動は言語化及び説明が出来るか?などの振り返りがあり、全てを否定することでは無さそうです。
立ち位置を変えてみる、違う世界観の人と交流する、本を読むなど、自分の世界から少し外に出てみる事が何歳になっても大事な事なんだなということと、今までの成功体験を一旦横に置いておいて、新しいチャレンジをしてみる、もしくはしている人を暫く見ている事なんかも良さそうな事が書かれていました。
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第3章までは、すごく納得できた。第4章くらいから、ああ、ずっと同じ話だなあ、と感じ、第5章のオンリーワンのところで、それは違うんじゃない?と思った。
なんだろう、世間の認識に反することを書く、その目的のために無理にこじつけているような、その本質には触れずに言葉尻だけ捉えて言い募っているような…本としての体裁を整えるために書いているような、そんな印象で。
オンリーワンでいい、自分らしくいればいいって、そういうことじゃないでしょ、と思って。
そこで一気に、それまでそこそこ納得しながら読んでたけど、最初の3章だけでやめとけばよかったかなという気になり、星も三つです。 -
Posted by ブクログ
必要性については十分理解できます。ビジネスパーソンの場合ですと異動や昇進でしょうか。異動については業務自体がかわるケースであれば、比較的(今までの知識をいったん脇に置いて)新しいことを学びやすいですが、元からいた部署で昇進などするケースではちょっと注意が必要ですよね、現場担当者と管理者では異なる考え方が求められるケースが多々ありますから。こんなとき、アンラーンという概念を知っていれば早いタイミングで軌道修正できるかもしれません。
ただ、具体的なアンラーンの方法については、手順が紹介されているものの、イマイチ理解するところまでたどり着けませんでした。
人生のなかで何度もそれを必要とする機会に出会うわけではなさそうで、それゆえ再現性を求めるのが難しいのかもしれません。