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たとえ筋力や体格で劣っていても、日本人に合ったトレーニング法と正しい身体の動かし方をマスターすれば、世界と戦える。足は「技術」で速くなる――。400mハードルでメダリストとなった“侍ハードラー”が、試行錯誤の末に到達した「走る極意」とは何か。また、大舞台で勝つための集中力の高め方、精緻に計算されたレース攻略法とは。陸上競技の見方が一変する、日本人のための知的陸上読本。
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Posted by ブクログ
「日本人の足を速くする」 世界を席巻するアフリカ選手、ルメートルを先頭とする欧州出身選手、小国や諸島から誕生するメダリストやファイナリスト、彼らに勝つ為近づく為に、日本人はどうするべきか。 400mH選手と言えば、日本人として初めて世界選手権400mHのファイナリスト(1995年イエテボリ大会7...続きを読む位)となった山崎一彦選手、同大会の準決勝進出者でもあった苅部俊二選手、そして斎藤嘉彦選手が挙げられます。彼らが日本のハードルレベルを一気に上げてくれました。そんな彼らに続いたハードル選手が為末大、その人。 彼は、 2001年エドモントン、2005年ヘルシンキ世界陸上で銅メダルを獲得し、日本人でもトラック競技、しかも短距離種目に並ぶ難関種目で勝つことが出来る!ということを私に教えてくれました。あの走りを見たとき、2003年パリ世界陸上で銅メダルを獲った末續選手の走りと同じくらいの衝撃、興奮、感動が湧いてきました。一陸上部員には、喜び以外のなにものでもない! しかし、為末選手は、常に成功だけを掴んできたわけではありません。五輪での転倒と不振、400mで圧倒的強さを見せたジュニア時代からのハードル転向など数々のハードルを飛んできました、ただ速くなりたいという一心で。 中学高校時代、陸上部に属していた私は、一時ハードルをやっていました(中学時代)。種目は110Hで、県大会には行けずに、その後ハードルから離れました。ハードルはとにかく難しい、それが感想。しかし、110Hよりも難しいのが400Hです。さらに、言っちゃうと、400mを走りながら、ハードルを飛び越えるので、とにかく死ぬほど疲れるw、だから誰もしたくない、それが400Hw 中学時代でこんなんだから、世界になるとそれはそれは私の想像を越えた、体力と技術共に高いレベルが問われるんだろうと思います。実際、世界陸上や五輪のメダリストは、ハードル向きの肩幅が広く必要な筋肉のみあるすらっとした体型で、手足も長い。それでいて、タイムが良い。 そんな強豪相手に勝つ為に徹底的に強化したのが、技術です。ハードルを飛び越える一連の動きの綺麗さは、世界でも評価が高く、それを可能にする技術は、アフリカ系の選手のように恵まれていない選手でも勝てる!という可能性を示しました。中でも、ハードル間を13歩で走るというのは、相当凄まじいです。もう笑っちゃうくらいw アフリカ系選手などは、あれだけの足の長さでハードルを14歩で飛び越え、調子やタイミング次第で13歩で行くとされています。大抵、14、14、13、14みたいなバラバラな歩数でハードルを飛び越えようとすると、どこかでフォームを崩したり、タイミングがズレたりしてハードルを倒したり転倒したりするのですが、そこは足が長く、センスがある彼ら。なんとかしちゃうことがあるのです。しかし、歩数がバラバラである分、ハードルを飛び越える時間に差が出る。そこを突こうとしたのが、為末選手なんです! 全ハードルを13歩で飛び越えると、タイムを縮めることができ、彼らに勝つ可能性が上がる。その為には、ハードルを最短距離で飛び越える技術とフォームを身に付ける必要がある、勿論、体力や体幹の強さなども必須。かなり高いハードルです。 しかし、為末選手は、それをやり切った。それも苦悩しながらも、そこに楽しみを添えて。さて、そんな為末選手が考える足の速さとは。
速く走ることよりも、 為末大選手の目標達成までの考え方、について注目して読むとすごく良い本だと思う。
侍ハードラー・為末大選手が自身の半生を振り返りながら陸上競技というものの魅力や展望について書いている。 著者の世界を見る目は独特で、世間的な常識という枠に必要以上に囚われずに何事も自分の頭で考えようとする姿勢には学ぶところが多かった。 言葉のチョイスが巧く、専門用語も皆無なので、僕のように陸上に...続きを読む特別な思い入れがあるわけではない者でもぐいぐい引き込まれる。 「考える」ということに長けた人、という印象。
プロ陸上選手が自分のために調べに調べぬいた体のことを書いた本。 実際このとおりに動きをイメージすると走るのはもちろん歩くのも速くなる。 絶対にコーチをつけなかった彼のやり方から、一流選手のひとつの在り方も感じる。
自分で考え、自分の考えを信じ、繰り返し実践する。 これを尋常でない錬度で、深く強く行っている。 見習いたい。 以下抜粋。(簡略抜粋もあり) 「欧米、アフリカ人はおおむね骨盤が正面向き。日本人の骨盤はやや上向き。そのため日本人が欧米人と同じ方法で走ると、前へ進む力が斜め上へ逃げてしまいがち。...続きを読む」(P.26) →そこで「イメージとしては、滑りやすい学校の廊下を滑らないように走る、あの感じ。ある意味は、能の舞で見られる、あの摺り足のイメージです。」(P.27) 『何万回、何十万回と着地する中で、地面に着いた足の上に骨盤が乗り込み、股関節のあたりに地面を踏んだ感触が直接に伝わってきて、体がスムーズに前へ進んでいく感覚をつかんだのです。 今までとはまったく違った感覚でした。今までなら、着地したときに地面から跳ね返ってくる圧力は膝にきていたのです。それが、膝を通り越して、股関節に来ました。』(P.29) 「世界一を現実のものとするためには、ハードルを越える技術でのさらなる上積みを望むよりも、フラットレースでのスピード強化したほうが効率が良い、と判断して、ハードル練習を封印したのです。」(P.32) 「スポーツでも大事なのは、クリエイティブな力です。問題点を自分を分析し、どう対処すべきかを試行錯誤していく、柔軟な発想とたくましい行動力です。」(P.69) 『誰もがやっていて、だれもがそれなりに効果が得られると思われるトレーニングと、他の人はやってないけど、自分には大きな効果があると期待できるトレーニング、大きく分ければこの二つがあるのです。』(P.81) 『行けるときには、後先考えないで行けるところまで突き抜ける。風が吹いてきたら、その風に乗っかって、自分でも考えていなかったところまでも運ばれていく。ちっぽけな人間の力では推し量れない何かに身を任せてみる、ある種の潔さを持っていると、勝負の世界というダイナミズムの中で、日本人はもっと活躍できるのではないでしょうか。』(P.85) 『2003年秋には、入社して1年半しか経っていない大阪ガスを辞めました。サラリーマンという安定した環境にいたのでは、世界のトップクラスに太刀打ちできない、と感じたためです。自分を追い込んで彼らと同じ土俵に上がらなくては、まずメンタルで迫力負けしてしまう。それを恐れたのです。』(P.88) 『食事に行く時間も惜しくて、グラウンドに座り込んでササミを食べていると、ああ自分は生きている、頑張っている、という確かな実感に包まれたものです。』(P.90-91) 『私たちアスリートは、失敗したときのことをあらかじめ計算する暇があったら、どうすれば自分の潜在能力を最大限に爆発させられるか最優先して考えるべきです。』 (P.91) 「100mでそれなりの記録を残した選手が、200m、400mを走るようになり、さらに400mハードルを本業にするといったケースは異例なのです。 それが心の支えになりました。常識を打ち破るチャンスを得たのだ、と私は自分に幾度となく言い聞かせました。」(P.106) 「遠回りすることだってありますが、どんな失敗をしても、必ず自分のレベルにまで原因を落とし込む作業を繰り返していくと、同じ過ちを犯さなくなるのです。原因と結果が自分の中で結びついて、改善策がクリアに見えてきます。 人間が一番痛いと思うのが自己嫌悪です。そして、その他の何よりもその痛みが、同じ間違いを繰り返しさせません。それこそがトレーニングを洗練させるのにもっとも重要なことで、自分がそれを選択したという過去が必要なのです。 自分には何が足りないのか。それを解決するためには、何をすればいいのか。 それを自分の脳で突き止めた上で行うトレーニングは、上から降りてきたメニューをこなしている場合とは、効力が雲泥の差になるのです。」(P.108-109) 「私は、自分で考えるという最高に面白い作業を、もったいなくて人には渡したくないのです。」(P.108-109) 「ファッションモデルの歩き方を取り入れたモデルウォーク走法。両足を一直線上に進める、あの独特な歩き方をするとスライドを広げられることに気がついたのです。実際にこれを試してみると、一歩につき1cmの距離を稼ぐことができました。たった1cmと思われるかもしれません。けれども、400mハードルのレースを走ると私の場合163歩かかるのですから、スピードがそのままなら163cm分早くなるのです。」(P.113-114) 「私はどんなに意識が朦朧としていても、9台目、10台目への15歩は体が自然に正しい反応をしてくれるようになっています。」(P.132) 『満潮の後には潮が引き始め、干潮の後には潮が満ち始めます。そういうバイオリズムが自分という小世界の中にもあるのではないかと感が手います。』(P.155)
足の速さなんて運動神経だけかと思ったけど、いろんな試行錯誤で速くなるんだと分かった。たぶん、足だけじゃなくていろんなことも工夫次第なんだと改めて思った。
陸上クラブのトレメニューを考える参考にしようと積読本から取り出しましたが、やはり内容が少し古かったです。 見直しそのものは、為末式かけっこメソッドの本やDVDで勉強します。
陸上400メートル・ハードルの為末大(ためすえ・だい)が書いた『日本人の足を速くする』(新潮新書)に感銘を受けました。 為末といえば、2001年の世界陸上(エドモントン)で47秒89の日本記録を出し、五輪・世界選手権を通じて日本人初の短距離種目の銅メダルを獲得したアスリート。2005年の世界陸上(...続きを読むヘルシンキ)でも、雨中のデッドヒートで再び銅メダルを獲得しています。後半勝負が常道の400mハードルの世界にあって、170cmの小さな体で先行逃げ切り型の勝負を挑む"サムライ・ハードラー"として知られています。 壮絶なレース・プラン 10台のハードルが35m間隔で並ぶ400mを、為末は163歩で走ります。スタートから一気にトップギアに入れて1台目(45m)でトップに立ち、2台目(80m)を最高速度で越える。このスピードを維持しながら5台目(185m)までを越える。あとはいかに減速の幅を抑えるかの戦い。8台目(290m)で体内の酸素をほぼ使い果たし、9台目(325m)を跳び越えたあたりでほぼ意識がなくなり、ゴールまでは気力と体の記憶だけで走る、というのですから壮絶です。 言ってみれば、他の選手が400mのレースを走っているのに対して、私は300mのレースを走るつもりでスタートラインに立っています。とにかく300mまでをきっちりトップで走り切ること。後は野となれ山となれ、残り100mは半ば意識を失いながら、魂でしのぎ切る。それが私のスタイルなのです。(p.132) 驚きの調整法 試合前の調整方法も、門外漢の私には非常に面白く感じられました。試合を直前に控えた10日間の中で行う練習は、10日前にハードルを立てずに走る450m、5〜6日前にハードルを8台立てて走る300mの2本だけというのです。あとは本当に何もしない。競技場に行っても、ストレッチをしたり、散歩しながら他の選手の練習をながめるだけというから徹底しています。 450mを走るのは、本番と同じ負荷の距離を走り、長い距離への耐性を強めるためで、10日前に行なうのは効果が10日間くらい持続するからだそうです。ハードルを立てて300m走るのはレースの予行演習のためですが、300mしか走らないのは、本番でも8台目以降は根性だけで走るので、直前に練習しても意味がないからです。 私はオリンピックで陸上競技、とくに短距離トラック競技を見るとき、残酷だなあと感じることがあります。4年間という長い長い努力の結果が、10秒後とか20秒後に、天国と地獄を分けるような逃げ場のない明確さで突きつけられるのですから。想像するだに恐ろしい。私だったら、緊張でガチガチになって走り方すら忘れてしまうだろうと思います。ところが、為末はそこが面白いというのです。 陸上競技の難しさ、そして面白さは、アベレージではなく、一発勝負ですべてが決まる、という点にあると思います。 もし1年間の平均タイムで順位を決めるのだとしたら、私などは世界で10本の指に入れるかどうか、といったところでしょう。しかし、この日このレースの勝負ですべてが決まる、という舞台があるからこそ、さまざまな不確定要素が絡み合って、私のような選手にもメダルを狙うチャンスが出てきます。(p.137) ハイリスク・ハイリターンで勝負する 為末は、スポーツのトレーニングには、だれもがやっていて一定の効果が約束されている「ローリスク・ローリターンのトレーニング」と、他の人はやっておらず、失敗の危険性もあるが、うまくいけば自分にとって大きな効果があるかもしれない「ハイリスク・ハイリターンのトレーニング」がある、と言います。 2005年の世界陸上の後、為末はなんと500日もの間、ハードルを1台も跳びませんでした。狙いはスピードの強化、緊張からの解放(今年8月の大阪世界陸上と来年の北京オリンピックで最大限の集中を実現するため)、そして技術的リセット(技術的贅肉が省かれてシンプルかつ中核的な技術を残すため)だそうです。普通の人は恐くて、そんな練習方法は採用できないでしょう。失敗したら何を言われるかわかりません。まさにハイリスク・ハイリターンの練習です。 何かを守ろうとするのではなく、果敢に攻める。攻めるのに必要でないものはどんどん捨てて無防備化していく。 フィジカル面での"資本力"に劣るなら、ハイリスクを負ってでもハイリターンを目指す覚悟を決めるのです。 覚悟が決まれば、恐いものはありません。(p.82) もうできるようになってしまってからの反復練習には、現状維持の目的は認めても、「昨日より凄い自分」にたどり着く可能性がありません。(p.68) ハードル競技は、陸上競技の中で最も不自然な動きを強いられる競技です。その分、技術面での隙間や、そもそもの発想に"遊ぶ"余地があるとも言え、工夫を凝らし、奇策を弄していくことが可能なのです。(p.116) 500日の封印の効果に、為末は確かな手応えを感じています。フラットでの200mのタイムが0.26秒も速くなったそうです。「単純計算では」と断った上ですが、2004年のアテネ五輪の優勝タイムをはるかに上回る、と並々ならぬ自信を見せています。世界陸上大阪大会の400mハードル決勝は8月28日午後10時20分スタート。「金メダルを狙えるかもしれない」という為末に注目しましょう。 覚悟の力 トレーニングだけでなく、「人生」においても、為末はハイリスク・ハイリターンを選択しました。2002年の春、大学を卒業して大阪ガスに入社しましたが、翌年の秋に退社しています。勝っても負けても生活が保障されているサラリーマン選手という立場では、賞金で食べている海外のトップアスリートに勝てないと考えたからです。 覚悟というのは重要だと私は思います。何を犠牲にしてどこまで自分を賭けているか、その差が、いざという勝負の場で、1000分の1秒の違い、1cmの違いになって表れてくるのだと思うのです。(p.172) 失敗したときのことをあらかじめ計算する暇があったら、どうすれば自分の潜在能力を最大限に爆発させられるかを最優先して考えるべきなのです。(p.91) 日本人の足を速くする 最後に、『日本人の足を速くする』というタイトルの意味を説明しておきましょう。為末は、陸上競技を日本に浸透させるための"通訳"になりたい、「論理的なエンターテイナー」になりたい、と考えています。そのための具体的な活動が、クイズ・ミリオネアで獲得した賞金1000万円を使って行った、「東京ストリート陸上」(丸の内のビル街で一流選手のパフォーマンスを見せる)や「夢の陸上キャラバン隊」(一流選手による小学校訪問デモンストレーション)です。こうしたクリエイティブなイベントには、為末の遠大なビジョンが込められています。 もっと陸上選手が豊かな環境で活動できるようにしたい。日本人がもっといろいろなスポーツの魅力を知り、いろいろなスポーツで活躍するようになってほしい。 そう考えています。 そして、そうなったときに必要になってくるのが、"日本人の足を速くするプロジェクト"なのです。 いや、後先は逆でもいいのです。日本人の足が速くなれば、陸上界はもちろろん、すべてのスポーツがワンランク上のステージへ前進するのですから。(p.179) 『日本人の足を速くする』では、日本人の体格や骨格に適した走り方やトレーニング方法の解説に、2つの章が充てられています。詳細は本を買って読んでいただくとして、為末は「100mで国民平均0.3秒速くなる」と考えています。国民全体の足を速くすることを考えているとは、ただ者ではありません。
[ 内容 ] たとえ筋力や体格で劣っていても、日本人に合ったトレーニング法と正しい身体の動かし方をマスターすれば、世界と戦える。 足は「技術」で速くなる―。 400mハードルでメダリストとなった“侍ハードラー”が、試行錯誤の末に到達した「走る極意」とは何か。 また、大舞台で勝つための集中力の高め方、...続きを読む精緻に計算されたレース攻略法とは。 陸上競技の見方が一変する、日本人のための知的陸上読本。 [ 目次 ] 序章 なぜ日本人は足が遅いのか 第1章 だれでも足は速くなる 第2章 速くなるトレーニング 第3章 勝てない人と勝てる人 第4章 ハードルの上で休む 第5章 13歩を究める 第6章 銅から金へ 第7章 もっと陸上を! [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
【要旨】 小さな頃から誰にもカケッコで負けなかった為末氏は、早熟であり、中学卒業時には体が出来上がっていた。そのため、それ以降成長せず、新たな道を探していた。そしてたどり着いたのが400mハードルだった。 為末氏は300mまでを全力で走り、最後の100mは"根性"で走ると...続きを読むいう。つまり先行逃げ切りのレース展開となる。そこで彼が自身の強化の為に考えたのが、ハードルは飛ばず、走力を上げること、速く走れるようになること、だった。 その試行錯誤の中で出した結論が、「外国人は体の作りが違い、真似しても意味がない。日本人は日本人の骨格に合わせた走り方がある。それで誰でも、今よりも速く走れるようになる」ということ。そしてその走り方(前傾姿勢で、前に倒れこむ推進力を利用した走り方)を紹介している。 【感想】 大阪の世界陸上や北京五輪の前に読むことができ、とてもよかった。氏の志に共感を覚えた。 レースからだけでは分からない彼の賢さから(一流選手としてではなく)好感の持てる人間らしさを垣間見ることができた。 【目次】 序 章 なぜ日本人は足が遅いのか 第1章 だれでも足は速くなる 第2章 速くなるトレーニング 第3章 勝てない人と勝てる人 第4章 ハードルの上で休む 第5章 13歩を究める 第6章 銅から金へ 第7章 もっと陸上を!
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