鴨長明のレビュー一覧

  • 新訂 方丈記

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    養和ようわの飢饉(1181)。治承・寿永(じしょう・じゅえい)の乱(1180-1185)

    死体の額に阿の文字を書く僧侶。阿は真実と求道心、吽は智慧と涅槃。

    他人を頼りにすると、我が身は他人の所有物となる。他人をかわいがると、心は愛情のために使わされる。

    庵(いおり)の西は見晴らしがよい。西方浄土に思いをはせる。

    春は藤の花。紫の雲。
    夏はほととぎすの声。冥土の山路の道案内。
    秋はひぐらしの声。はかない現世の悲しみ。
    冬は雪。積もり消えてゆく罪過。

    朝、行き交う船を眺める。水上を船が通過したあとに残る波。桂の木に風が葉を鳴らす夕方。

    松風の音に秋風楽(しゅうふうらく・雅楽)を重ねて合

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    2024年04月28日
  • 方丈記

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    ネタバレ

    無常観と人間味のいい感じの混じり具合。さいこ〜。
    なんとなくフェルナンド・ペソアにも通じるところがあるなとも思った。

    テンション爆上がり秘曲披露事件とか、長明個人のなんかユーモラスなところとかも愛らしいなと思った。

    飢餓に見舞われた貴族の人がいまだそれとわかるいでたちで物乞いをしているというのも、そこまで触れられている感じではなかったけど、皮肉味があるというか、なんというか。

    付録の『発心集』の一篇が思いのほかめちゃくちゃ面白かった。最後の最後で、予想を裏切る終わり方というか、おおー!そっちいく?!みたいになった。やるじゃん!!!と思った。ぜひ『発心集』の方も全篇読んでみたいな。

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    2021年05月13日
  • 方丈記

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    とても美しい日本の文章。諸行無常の概念をを寂寥感と侘しさを交えながら水のように書いている。

    流れる時の中、戻らない全てを引き戻そうとはせず、ただ見つめることは難しい。現代ならば尚更のこと。今に、心と、耳と目を澄ますこと。心がささくれてしまったらまた読もうと思う。

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    2021年02月19日
  • 方丈記

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    「日本3大随筆」にも数えられる、古典の名作中の名作。「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」という書き出しも非常に有名で、日本で義務教育を受けた人であれば誰もが1度は眼にしたことがあるはずだ。わたし自身もこの書き出しに引きずられて、読むまでは本作は徹頭徹尾無常観を綴っているのかと思っていたが、かならずしもそういうわけではなく、後半では今でいうブログのような感じで、タイトルにもなっている「方丈」における隠遁生活や、そこでの感情が率直に語られている。俗世から離れ仏道を極めるために出家したのに、かえって草庵に執着してしまい、それもまた仏道に背くことであるという記述は、なるほどと思いまた深

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    2020年03月02日
  • 方丈記 現代語訳付き

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    声に出して音読すると、この時代に吸い込まれていきます。
    始めの部分は、誰でも一度は読んでいると思いますが、名作の古典の中でも短いので、古語でも苦にならないですよ。
    古語でも読んだ方が味わいがあるでしょう。

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    2019年04月21日
  • 方丈記

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    鴨長明の感覚に共感する。
    たどり着いた行き方・考え方に、とても穏やかなものを感じる。
    最後の結びの章の謙虚さ、自己を冷静に見つめる姿勢にも静かな誠実さを感じる。
    文章もわかりやすく流麗で素晴らしい。
    短いが、日本が誇る素晴らしい文学作品だ。



    2017.3.12
    久しぶりに読んだ。
    非常に短くわかりやすい。
    心の平穏、ささやかで穏やかな生活にたどり着いた長明は、それまでにずいぶん苦しみを味わったことだろう。
    だからこそ、この境地に至ったのだろうね。


    2002.1.4
    とても読み易い。短いし、段ごとで完結しているような感じで、すっとなじめる。ものすごく悲観的だけれど。俗世間の良い面は一切

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    2017年03月12日
  • [新訳]方丈記 乱世を生き抜くための「無常観」を知る

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    "ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。。。”の方丈記を読みました。短い内容ですが、
    二つの構成からなっており、その前半は火災・竜巻・
    飢餓・地震・遷都の京の都の災害ルポであり、
    その中で人と棲家の無常さがテーマ。
    もうひとつの後半は草庵の楽しみ・閑居の文学である
    ことは知りませんでした。
    特に後半の部分の文書や内容はとても美しく、
    私の好きな梨木果歩さんの『家守奇談』によく似た
    雰囲気の内容でした。

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    2015年01月10日
  • 新訂 方丈記

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    あまりにも有名な書き出し。和漢混淆、対句仕立ての文章は拡張高い。
    漱石や鷗外が、傾倒していたのもうなずける話だ。『草枕』の冒頭はぜったい意識してるよね。
    何より、読みやすい。辞書がなくても何とかなる。それに短いのもいい。だけど何度でも読めるところがまたいい。どの一句をとりあげても名文ですな。
    「世にしたがへば、身苦し。したがはねば、狂せるに似たり」人の世を言い表してるよなぁ。とはいえ、働く場面ではいかんです。物事を仕上げるには執着しなくちゃね。

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    2014年02月04日
  • 方丈記 現代語訳付き

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    震災前は国語の授業で冒頭を暗唱する作品として知られ、震災後は千年前の震災の記録として注目された。が、全文通して読んだことがなかったので読んでみた。本文は読みやすく、現代語訳がなくても、欄外の注を参考にすれば十分読める。現代語よりリズムがよくて、かえって読みやすい。全文通して読んでみた感想は、その完成度の高さ。ラストにむけてきちんと内容が構成されている。孤独な男が、静かに美しく自分の人生をフェードアウトさせるべく書いた、という感じ。美しいが、なんとも寂しくてやりきれない。

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    2013年09月12日
  • [新訳]方丈記 乱世を生き抜くための「無常観」を知る

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    とても読みやすい解説書です。
    原文のきれいな表現もしっかり味わえて、
    持ち運びもしやすい書物です。

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    2013年08月29日
  • 新訂 方丈記

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    2008年3月9日に一度、通読しています。
    今回は、二回目です。
    (2012年6月26日)

    もうすぐ読み終えます。
    これは、2012年にこそ、読むべき本です。
    読もう。
    (2012年8月6日)

    ラストがよいね。
    信仰に入りきれないから、文学。
    (2012年8月7日)

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    2012年08月08日
  • 新訂 方丈記

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    ネタバレ

    京都での大火事。
    竜巻。
    干ばつでの飢饉。

    「人は何のために生きるのか。」
    考えさせられる物語。

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    2011年12月26日
  • 方丈記 現代語訳付き

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    頷ける内容ばかりで感心させられてしまった。
    あと地震についての記録も見受けられてタイムリーだった。
    やっぱ日本は地震大国なのね。

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    2011年07月14日
  • 新訂 方丈記

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    今回の東日本大震災を受け、改めて読んでみた。
    日本は常に天災を受ける国、過去の歴史からこの国のあり方を模索しなくてはならないと思う。

    ※この方丈記で描かれた時代に、まったく時を同じくして法然上人が都に居たことを付記しておく。

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    2011年05月08日
  • 新訂 方丈記

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    この薄い本が、800年の歳月を越えて、なぜ、今の世まで生き残ったのか?不思議といえば、是ほど不思議な事はない。
    平安末期の世相が落ちつかない不安定な時代に生きた長明は、人生の無常、有為転変の世相から離れ、出家して日野山に方丈の庵を結ぶ。そこで、四季の移り変わりに喜びを見出しつつも、悟りをひらくにはなお妄執があるのではないかと、反省しつつ心にもない念仏を唱える・・・。

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    2011年02月12日
  • 新訂 方丈記

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    高校の教科書に載ってて、続きが気になって全部読みました。今の自分の考え方の基礎になってるような気がします。

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    2010年04月16日
  • 漫画方丈記 日本最古の災害文学

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    平安時代に遷都や天災などを見てきた鴨長明の有名な随筆をマンガにしてかなり読みやすくした一冊。もともとが短い作品なので、先に別の本で現代語訳を読んでおいてもいいかも。現代のミニマリストっぽい生き方をした方なので、現代人にも刺さります。

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    2025年10月30日
  • 新訂 方丈記

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    三大随筆の一つ。有名な書き出しの部分は歴史の授業などで知っていたが、読んでみる機会はなく、こんなに短いものだとは思わなかった。
    長明の生きていた時代の天災などでの困窮の様子、長明の感じた無常観など勉強になった。

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    2025年07月29日
  • 新訂 方丈記

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    学生時代に読んだ時には、その無常感に心打たれた気がしたが、中年になった今改めて読んでみると、出世競争に敗れた元貴族の泣き言の面をより強く感じた。これもまた新たな発見となった。

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    2025年07月15日
  • 漫画方丈記 日本最古の災害文学

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    『方丈記』は誰もが知っている古典文学である。しかし「その内容は?」と聞かれたら、せいぜい「行く川の流れは絶えずして」という冒頭文と、「無常観」というキーワードを答えるくらいが関の山。あなたも私も何となく、世捨て人となった作者がみずからの達観した境地を綴ったものと、勝手に想像していないだろうか。だが、この無常観にはちゃんと理由があった。それが「災害」である。
    作者はその生涯で天災・人災を含め、五つの災害を経験している。その中には東日本大震災にも匹敵する大地震があった。昨日まで当たり前のように存在していたものがあっけなく消えてしまう。人も街も永遠ではない。『方丈記』が活写した年代は、六年に渡る源平

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    2025年03月01日