あらすじ
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失意の鴨長明が、日野の山奥、方丈の草庵に隠遁し、世の変遷と心の不安のなかに、自らの救いを求めようとする心境を、自伝的につづった、わが国随筆文学史上の不朽の名作。参考資料として、長明真跡の方丈記巻首、方丈庵遺跡を口絵に、現代語訳、解説、年譜、語彙索引を付し、川瀬一馬の名現代語訳でよみがえる。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
鴨長明の感覚に共感する。
たどり着いた行き方・考え方に、とても穏やかなものを感じる。
最後の結びの章の謙虚さ、自己を冷静に見つめる姿勢にも静かな誠実さを感じる。
文章もわかりやすく流麗で素晴らしい。
短いが、日本が誇る素晴らしい文学作品だ。
2017.3.12
久しぶりに読んだ。
非常に短くわかりやすい。
心の平穏、ささやかで穏やかな生活にたどり着いた長明は、それまでにずいぶん苦しみを味わったことだろう。
だからこそ、この境地に至ったのだろうね。
2002.1.4
とても読み易い。短いし、段ごとで完結しているような感じで、すっとなじめる。ものすごく悲観的だけれど。俗世間の良い面は一切描かれていない。長明はよっぽどしがらみが嫌いなんでしょうね。これくらい嫌いになるくらい、ぐだぐだしたことや、どろどろしたことに、まみれたのでしょうね。面白かった。
Posted by ブクログ
130頁にも満たない厚さですが、なかなか印象深かかったです。直感的に郎読に適していると感じたので、朗として読んでみました。非常に語調が良い。文字数・音数・語調の心地よさは、長明が琵琶の名手であったこととも関係しているでしょう。訳者が言うように、全文を充分暗誦できそうな長さとリズム。