鴨長明のレビュー一覧

  • 方丈記

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    どんな栄華を誇ろうとも心が貧しくては満足することはない。大事なことに気付いて、平凡と安らぎに満ちた生活を送る鴨長明が、とても身近に思えました。昔の方も同じようなことを考えているとわかると励まされます。

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    2020年11月23日
  • 方丈記

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    平安末期に放蕩息子として、生まれた主人公は5度にわたる都に広がる天災を目にし、この都の生活に疑問を持ち、出家し、何不自由なく暮らしていた都での生活に別れを告げ山に小屋を作って、みすぼらしく、不自由な生活の中で自分の幸せを見つけるのだが…拘りが無くなったかのような生活の中で自己矛盾に気付いてしまうのである。

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    2020年09月06日
  • 方丈記

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    こんなにも鴨長明に親しみを覚える日が来るとは思わなかった。
    悠々自適の生活、移りゆく自然を愛で和歌と琵琶を嗜む穏やかな日々。それなのに俗世への想いを捨てきれない鴨長明の葛藤、生きる上での苦悩…。作者の息遣いと共に、学校の授業では分からなかった『方丈記』の魅力を知ることが出来た、記念すべき一冊。

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    2020年08月22日
  • 方丈記

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    方丈記の
    ゆく河の流れは絶えずして〜
    の文章が好きで、手帳にも書いている。
    有名なところのみ。
    全部読んでみると方丈記って長いんだなという事を知った。

    鴨長明は自然を愛して、自分の気の向くままに、一人だけの小さな草庵で暮していたようだ。

    今からずっと昔の鎌倉時代の人でさえ、現代人と何ら変わりなく、お金持ちを見ると惨めな気持ちになったり、ボロを着ていると恥ずかしいと思う。
    そんな気持ちになるくらいなら、町から離れて一人きりで暮らす。そうすれば天気や四季の移ろいや自分の食べるものなど、それだけに気を配っていれば良いと言う事になる。
    自分はそんな生活は現実的にはできないけれど、心の中では鴨長明イ

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    2020年05月22日
  • 方丈記

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    有名だが全編読んだ事は無かったので、読破出来たことは趣深いw
    リズムのある美しい詩のような文章で、日々の普通の事が綴られているのが面白かった。
    最後に住まわれていた庵を再現した所に行ってみたい。

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    2019年12月22日
  • 方丈記

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    私には素直で行き届いた現代語訳に感じられ、解説を含め本全体として伝わって来るものがありました。深刻な自然災害が急増する中で、以前より身近になったのかもしれません。個人的には、幼い少年と友だちになるようなタイプだったんだ、というところが一番ぐっときました。

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    2019年12月12日
  • 方丈記 現代語訳付き

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    還暦を過ぎて小さな庵にこもった鴨長明の一人語り。注釈を参照すれは現代語訳に頼らずともほぼ語りは理解出来る。有名な「ゆくかわのながれはたへずして...」をはじめとして、大変綺麗な言い回しが散りばめられている。しかし内容は鬱々としたもの。人間関係の難しさ、命の儚さ、地震、津波、台風、飢饉、疫病の凄まじさ、苦しみ。いつの世も変わらぬことを確認し自分を慰めたいとき、心に染みる名著だ。

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    2018年11月02日
  • 新訂 方丈記

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    不安定な世の中を不安がる気持ち、わかるわ~。と大いに共感しながら読んでいたら、解説に、中途半端な悟りで満足しているのが鴨長明の限界だったとか書かれていて笑った。
    はい、繰り返す中途半端な生悟りには、自分でもうんざりしてます(笑)

    西行も読もうかな。

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    2018年04月03日
  • 方丈記 現代語訳付き

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    最初は古文から始まる為、こんなの読めないよ(*_*)と気落ちしそうになるが、分からないなりにも読み進めてみる。
    この辺は、目が文を追っているだけ。あまり情景も浮かばず、こんな雰囲気かなぁ?と思ってもその上から自分で×とつけたくなるようなイメージ。

    それが現代誤訳に入ると、一度古文で読んだ部分の現代誤訳だから、どんどん想像が出来る。
    頭の中に情景が浮かんでくる。

    そして、この人の生き方に私も賛同してしまった。

    会社の方に貸して頂いた時は、こんなの読めるかしら?と思ったが、なかなか良い作品だった(*^^*)鴨長明の生き方、天晴れ!

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    2018年03月11日
  • 方丈記 現代語訳付き

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    京都では火事や地震で大きな被害にあい、庶民は飢餓などで苦しんで多数の人々が亡くなっていたという事を知り、新しい時代が始まる前はまさに末世のような状況が起こっていたという事を知った。
    そんな状況だからこそ新しい世の中に期待したいという思いが鎌倉幕府を起こるようにしたのか?
    800年以上も前の事でも目に浮かぶような内容だった。

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    2018年02月11日
  • 方丈記 現代語訳付き

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    「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし」

    というのは、誰も読んだことのある方丈記の書き出し。

    これだけ、読んで、分かった気になったのだけど、先日、「徒然草」を読んだ流れで、ついでにこちらも読んでみた。(すみません。ついでで)

    これまで、どんな本だと思っていたかと言うと、「世の中は無常だね、世間に住んでいても空しいよね。山に引っ越して住んでみると、自然とか、季節の変るのはいいもんだね。ときどき、昔のことを思い出したり、好きな本を読み返したり。貧しい暮らしだけど、

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    2017年05月01日
  • 新訂 方丈記

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    私的古典月間1冊目
    実は通読したことなかった
    序文以外はさほど名文でもないような
    仏教的な中に老子的なものが後段見えた気がした

    市古さんによるかなり長明に対して辛口な解説は面白かったし、かなり共感できた
    プライドと現実に板挟みの人間らしい長明には愛着が湧く

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    2016年12月01日
  • 方丈記 現代語訳付き

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    鴨長明が源平合戦の頃に著した作品で、『徒然草』、『枕草子』と並ぶ、日本中世文学の代表的な随筆のひとつ。
    作者の鴨長明は、古来の名族で上賀茂・下鴨神社の氏神を祖とする鴨一族に生まれ、7歳で従五位下の位階を授けられたが、18歳の頃に父が病死した後、一族の権力争いに敗れ、挫折感を噛みしめる20代を送った。そして、同じ時期に、本作品にも記される、安元の大火、治承の辻風、福原遷都、養和の飢饉、元暦の大地震という天災・人災に遭遇し、こうした体験がベースとなって、晩年に、「無常」をテーマとする本作品を書き綴ることになったのだという。
    日本人は、「永遠なるもの」に美を感じ取る西洋人と異なり、「移ろいゆくもの」

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    2016年11月06日
  • 方丈記

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    鎌倉時代の歌人・鴨長明が晩年に残した随筆で、日本古典文学屈指の名文。著者が見聞し体験した大火、竜巻、大飢饉、地震と天変地異の記述が多く、日本で起こり得る不幸な出来事がほぼ書いてある。
    さて最近、季節の移ろいを感じると、鴨長明や吉田兼好のような「隠者」に憧れを抱くことがある。俗世間を離れながら俗世間と交わる生活をし、出家といっても俗塵にまみれ、乱世に翻弄され、幾多の災害に遭遇し、挫折を味わい、辛酸を嘗める。そんな自分を脇から他者のように眺めることによって、この世の「本質」を深く見つめようとした隠者たち。こと長明の次々と京都を襲った災害などの記述は、優れたルポルタージュだし、優れた時代の観察者でも

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    2015年04月23日
  • 方丈記

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    ネタバレ

    きちんと読み通したのは初めて。本文は意外と短いので、ほとんどの紙面は訳と解説になる。鴨長明が「方丈庵」での暮らしを始めた背景を今さらながら知り、納得した。火事、地震、飢饉、戦乱が次々と襲い、大きな屋敷もやがて焼失詩し、住んでいた人の消息も分からなくなる。長明自身の境遇も、当てにしていた寺での出世も果たせず、そうしたことで世の無常を嫌というほど感じたのだろう。暢気に隠居した老人の昔語りではなかった。

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    2014年06月12日
  • 方丈記 現代語訳付き

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    方丈記は以前読んだことがあるのだが、新たに角川ソフィア文庫版で再読した。
    地震、台風(竜巻?)、火事、飢饉などの災害の記録として貴重なものだろう。そして平家物語冒頭と同様の無常観が著者のパースペクティヴを支配している。
    この無常観はもちろん、仏教由来のものであり、鴨長明は出家して「隠遁」したのであるから、その地点に立っているのは極めて自然だ。
    しかし現在の我々は「隠遁」する場所を失ってしまった。
    隠遁がゆるされない無常の世界をいま生きている。この本を読みながらそんなことを実感した。
    なお、この本は注釈が優れていて、現代語訳をいちいち参照しなくても読み進めることができた。

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    2013年10月06日
  • 方丈記

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    130頁にも満たない厚さですが、なかなか印象深かかったです。直感的に郎読に適していると感じたので、朗として読んでみました。非常に語調が良い。文字数・音数・語調の心地よさは、長明が琵琶の名手であったこととも関係しているでしょう。訳者が言うように、全文を充分暗誦できそうな長さとリズム。

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    2013年09月14日
  • 新訂 方丈記

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    ゆく河の流れは~で始まる随筆。古典の解説本みたいのは読んだことあったけどそのものを古文で読んだことはなかったので、ネット上の解説とにらめっこしながら。徹底して無常観を貫けるのも、ある意味強い意志の表れで、単に究極ネガ思考というわけじゃないよね、と。
    中高時代だったらその生き方を表層的にカッコいい!と受け取って斜に構えたりしたんだろうな、と思うと多少は年齢を重ねた甲斐があったと思うwでも無駄な欲を捨てて死生を考えるにはまだまだ早いので、しばらくはここまで無常に浸らなくてもいいやw

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    2013年05月26日
  • 方丈記 現代語訳付き

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    方丈記について調べてみようと思い立ち、いくつかの解説書をパラパラとした結果にレジでお会計をしていたのがこの本でした。

    章立て構成がよいのか、とても読みやすそうな感じがして手にしたわけですが、実際に読みやすかった。

    この本を読んでいると何故か心が軽くなる気がします。

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    2013年02月04日
  • 新訂 方丈記

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    恥ずかしながら序文しか読んだことがありませんでした。
    俗世を捨てて安住の場所を見つけたのかと思ったけど、長明は未練たらたらなんですね。
    出家した後も悩み続ける人間臭さが共感できます。
    きっと僕も長明のように悩み続けるだろう。
    800年近い昔の作品だけど未だに強烈に伝わってきます。

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    2013年01月26日