鴨長明のレビュー一覧
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この本は、『方丈記』を解説した本です。
前半は『方丈記』の訳文・原文・解説の3点セット。後半は各論として、鴨長明の生涯と、災害を経て無常に至った長明の思想について解説されています。
参考文献が示されていたら、より興味を深掘りすることができてよかったのになぁと思いました。
さて、数々の災害を経て人と住まいの無常さを痛感した長明は、出家後に理想の住まいとして一丈四方の草庵をつくり、その魅力を『方丈記』で説きました。
『方丈記』においてわたしが最も興味深いと思うのは、世の無常の中で出家し脱執着を目指す長明自身がむしろ住まいに対して強烈な執着心を抱いているという点です。
方丈の草庵がいかに理 -
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「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」
の名文から始まる有名な古典文学です。
遠い昔に国語で習ったことがあるのでしょうが、全く覚えておらず、ちゃんと読んだのは初めてでした。
意外だったのは、人生観のようなものを語るのみでなく、遷都、辻風、大火、飢饉、地震といった人災、天災についても克明に記録しているところです。特に飢饉のパートはその凄まじさがよく分かる文章でした。
最近読んだベストセラーの「限りある時間の使い方」という本に、他人の目を気にせずに自分のやりたい事に打ち込むことが人生の満足度に貢献すると書いてありましたが、世俗を捨てて小さな庵を結び、自身の思うままに暮らした鴨長明 -
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【読もうと思った理由】
個人的に好きでよく見ている養老孟司氏が、自身のYouTubeチャンネルで語っていた。「僕が日本の古典で一番好きなのは、方丈記である。なぜなら方丈記の中には、人生で直面する災厄が全て語られている。また現代人が忘れかけている、花鳥風月の大切さにも気づかせてくれる」と仰っていた。
日本三大随筆にの一つにも数えられている「方丈記」を恥ずかしながら最後まで読んだことが無かったため、この機会に読もうと思った。
【鴨長明とは?】
下鴨神社の禰宜(ねぎ)・鴨長継の子として生まれる。歌人として活躍し、後鳥羽院による和歌所設置に伴い、寄人(よりうど)に選ばれる。琵琶の名手でもあった。12 -
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ネタバレお見事!
方丈記をして、”日本最古の災害文学”とした時点で、本書は手に取って読んで(見て)みる価値がある。
たぶん、ちゃんと(?)読んだのも中学生の国語の授業以来か。しかも、後段になればなるほど、覚えていない。
けれども、あれから40余年が経ち、著者の最晩年に近い年代になってくると、鴨長明の述懐がなんともジワジワと心に沁みてくる。作者の年齢に近くなってこそ、分かるものの道理というものは、ある。
福原遷都の頃を思い返し、こう記す著者;
「人の心みな改まりて、たゞ馬鞍をのみ重くす。牛車を用する人なし。」
上記は、これまで貴族の乗り物だった牛車ではなく、当時台頭しはじめていた武 -
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第一刷が「2011年」と新しい。更に書き下ろしである。
東日本大震災の影響もあってのことかな、と推測する。
角川ソフィア版も持っていたはずなのに、どうしてちくま版を新たに購入したのかは自分でもよく分からない。
私の中では、地震や火事の細かな筆記や臨場感が『方丈記』の魅力だった。
しかし、一冊を通した時の流れる感じ。(稚拙な言い回しで申し訳ない)そして、眼前に広がる災害の画から受けた衝撃を経て、方丈の庵でしみじみと「人の世」を語る長明は寂しいけれど、なんだか共感してしまう所がある。
「たびたび炎上に滅びたる家、またいくそばくぞ。ただ仮の庵のみ、のどけくしておそれなし。」
「事を知り、世を