佐伯泰英のレビュー一覧
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「居眠り磐音」29巻では、おもに3つの出来事が起こる。
磐音は、おこん、霧子、早苗を連れて、千鳥ヶ淵まで冬桜を見に行くと、千宗易ゆかりの茶碗の貸し借りをめぐる、瀬良家と神沼家の諍いに巻き込まれそうになる。
また、笹塚孫一(と木下一郎太)から、能楽の丹五郎一味を捕縛すべく協力を頼まれ、豊後関前藩の新造船を使っておびき寄せる策を講じたのだが……。
そして、盲目の老剣客が孫娘に手を引かれて尚武館を訪れてから、西の丸家基に異変が!
いろんな意味で緊張感に満ちた一冊でした。
一方で、孫一と一郎太が尚武館に来たときから、もうコント見てるみたいで可笑しくて可笑しくて。
孫一っつぁんが出てくると、毎 -
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「居眠り磐音」決定版28巻は、かなり盛りだくさん。
磐音と木下一郎太は、直参旗本設楽家の存続のため、13歳の嫡男設楽小太郎の仇討ちを助勢しに上総へ。
また、でぶ軍鶏こと重富利次郎が、父の共で土佐へ旅立つことに。
そしてそして、竹村武左衛門、ついに就職!
この3つの大きな出来事の合間に、上方弁の掏摸が現れたり、刀剣名人鵜飼百助の屋敷に不届き者が押しかけたり、時鐘役夫婦が毒殺される事件が起こったり、木下一郎太と菊乃ちゃんがいい感じになったり、西の丸様に磐音が剣術指南に行くことになったりと、まぁ目まぐるしくいろんなことが起こる。
おもしろくないわけがないんである。
やせ軍鶏の辰平が武者修業の -
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「居眠り磐音」シリーズの番外編4冊目。
14歳のおこんをめぐる中編が2話、収録されている。
母おのぶを亡くして1年経つころ、深川六間堀の金兵衛長屋に、下野から来たという曽我蔵之助一家が越してきた。
住人たちと交流を深める一方、彼らが江戸に来たのには深い訳があり、それがもとで南町奉行所が出張るほどの騒動が起こる。(「妹と姉」)
その後、おこんが奉公先を探していると、両替商今津屋の番頭由蔵と出会う。
一年経ち、奉公先を紹介してもらおうと、金兵衛と2人で今津屋を訪れると、その場で今津屋への奉公が決まるものの、直後にお店を揺るがす大事件が⁉︎(「跡継ぎ」)
おこんさんの過去の話が読めてうれしい! -
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山形から江戸に帰ってきた磐音、たくさんの仕事が待っていた、の巻。
尚武館の人たちも、今津屋の人たちも、武左衛門も柳次郎一家も、南町奉行所の面々も、江戸のみんなが磐音の帰りを喜んでいて、本当に微笑ましい。
おこんさんも、うれしいはずなのにちょっと複雑そうなのは、磐音の山形行きを勧めはしたもののやっぱり不安だったから。
ね、やっぱりそうだよね、とおこんさんの涙に私もウルウル。
でも磐音のセリフと振る舞いに私もひと安心。
磐音自身もいつもの生活に戻ってホッとしたようで、良かった良かった。
そんな磐音だが、早速笹塚孫一から頼まれごとがあったり、西の丸様の大冒険に冷や汗をかいたりと、相変わらず大忙 -
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別の本を読み始めていたが、発売日が来てしまったので、先に磐音を読んでしまうことにした。
26巻のカバーのあらすじを読んだ時、磐音は所帯を持ってもまだ奈緒を助けに山形へ行くのかと、正直ちょっと憤りを感じてしまった。
今回ばかりは、磐音の行動に共感できないかもしれないと。
そんな思いを胸に読み始めてみると、吉原会所の四郎兵衛さんから奈緒の嫁ぎ先前田屋の窮状を知らされた磐音は、即答せずにいったん持ち帰り、家族に相談して全員から行ってこいと言われた上で、おこんさんにすまないと思いながら山形へ旅立っていた。
さすが、みなさん器が大きい。
もちろん、あの悲劇あっての今の磐音の人生であって、奈緒という -
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読み終えてからなんやかんやと忙しく、感想を書けないまましばらく経ってしまった。
ついこの間『初午祝言』で初めてお会いした向田源兵衛さんが出てきたから、うれしくてすぐ書きたかったんだけど。
尚武館に剣友格で稽古に来ることになったものの、何やら事情があるようで、微妙に距離を置く源兵衛さん。
これっきりではもったいないお方です。
きっとまたどこかでひょいと現れてくれると信じてますよ。
もうひとつこの25巻でうれしかったのは、品川柳次郎が尚武館に入門して稽古に通うようになったこと。
これまで以上にちょくちょく会えそうで楽しみ。
一方、竹村武左衛門が……(涙)。
そこに思い至らなかった磐音と柳次 -
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書き下ろしスピンオフ『初午祝言』でこれから先の展開を知ってしまったのち、気を取り直して読み始めた24巻は、これまた感慨深く、記念すべき一冊でございます。
桂川さんと桜子の祝言で幕が開き、尚武館佐々木道場の道場破りがなぜか相次ぎ、今津屋には詐欺目的で大阪の薬種問屋が来店、かつて加賀金沢城下で出会った三味線造り名人の次男鶴吉とばったり再会、義弟の井筒遼次郎が尚武館へ入門、そしてそして、むふふふふ。
おこんさんの船をみんなで見送るシーンでは、私も胸がいっぱいになってジーンと来た。
でもタの字がよ、もうヒタヒタと忍び寄ってきているではないの。
今後の展開を知っているからこそハラハラしちゃう!
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新たに書き下ろされた、『奈緒と磐音』、『武士の賦』に続く3冊目の居眠り磐音シリーズのスピンオフ短編集。
本編(決定版)と区別するために、本書から、この書き下ろしシリーズを「新・居眠り磐音」と名付けたそうだ。
……またやられたよ。
『武士の賦』のときと同様、この文春文庫の決定版で初めて磐音シリーズを読んでいるあたくし、「主な登場人物」からしていきなり「おぅふ」と軽くのけぞってしまった。
しかしこんなのは序章にすぎず、読み始めてからはもう怒涛の衝撃に撃ち抜かれっぱなし。
いっっっ……ろんなことがネタバレ状態で目の前に陳列されておる。
なんてことよ。
前日に読み終わった23巻では安永7年の正 -
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この23巻には、長いあとがきがある。
すべて読み終えた今、磐音の物語を読んでいたときの心持ちとだいぶ変わってしまって、ただ呆然としている。
そのあとがきは、カバーの著者紹介で少し触れてあるスペインの闘牛についてと、それを追いかけていた佐伯さんの話だ。
実はずっと気になっていて知りたいと思っていたので、やっと謎が解けたようでうれしい。
時代小説であるこの居眠り磐音シリーズがなぜ生まれたのか、なぜこんなにも人情にあふれた人たちばかりが登場して、読んでいてこんなにも気持ちのいい物語が生まれるのかがわかった。
この物語には、佐伯さんのすべてが包括されているのだと思った。
今後の「居眠り磐音」の味わ -
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磐音とおこんはまだ江戸に戻らず、豊後関前で出会った博多の大商人箱崎屋次郎平に招かれて、福岡を訪問中。
福岡藩の重臣吉田久兵衛の求めで、藩道場で居眠り剣法を披露、磐音大人気に。
そんな中、また人助けをしたところ、さらなる深みにはまることに……(やっぱりね)。
一方江戸では!
品川柳次郎に大きな変化が!
なんと品川家断絶の危機か⁉︎
話がここしばらく江戸から離れていたので、この品川柳次郎の一件で久々に江戸の面々に会えて、もう、もう、もう、めっちゃめちゃうれしい!
磐音との付き合いで広がった人脈で、いろんな人たちに助けられて、つくづく、なんっっっていい人たちなんだろう、と、柳次郎より私がウルウ -
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うおぉぉ〜、19巻最大の謎が解けぬまま終わってしまった。
でもそうか、さすがに磐音を斬った犯人がそうやすやすとわかってしまってはつまらんよね。
ぐぬぬぬぬ、なにやつ!
そして本巻の一大イベントは、佐々木道場改め尚武館道場の柿落としの大試合。
ずいぶん前から準備に奔走していた磐音だが、当日まであちこち気を配ってホント忙しかった。
一方で、再犯防止のために労働させようと佐渡へ送られた5人の無宿者が、逃げ出して江戸に戻ろうとしているという話が南町の木下一郎太からもたらされ、今津屋も不安を抱える。
が、こっちでは竹村武左衛門が大活躍⁉︎
今回も、色々とハラハラさせられ、おもしろかったです。
磐音 -
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この18巻には、安永5年から6年にかけての年末年始の江戸が描かれている。
ちょうど年末年始の時期に本巻を読んだので、実際の自分の身のまわりの空気感と重なって、多忙な様子にソワソワ、お祝いムードにワクワクしていた。
改築工事中の佐々木道場の地中から古い時代の甕が出てきたり、おそめちゃんがいよいよ縫箔屋の江三郎親方のもとへ修行に出ることになったり、佐々木道場師範本多鐘四郎の婿入り話がとんとん拍子にまとまったりと、気になることが目白押し。
一方で、大賭博開帳への手入れをすることになったり(竹村武左衛門、叱られる)、剣術家ばかりを狙った奇妙な殺人事件が続いたりで、笹塚孫一や木下一郎太ら南町奉行所も -
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日光から江戸へ帰ってきても大忙しの磐音。
父正睦から「虚け者」の始末を依頼されたり、幸吉が宮戸川から姿を消した騒動が、11年前の桔梗屋七人惨殺事件と関わりがありそうな状況になってきたり、南町奉行所から頼まれて甲斐の市川陣屋から罪人を江戸まで連れ帰る羽目になったり、今津屋に来ていた虫売りに抱いた違和感がどうにも拭いきれなかったり。
そんな中、当人どうしではまだ直接ハッキリと話していないうちに、磐音とおこんさんがいつの間にかほとんど公認の仲ですわ。
ここまで周りから固められちゃあ、ねぇ。
でも、
(おこんが磐音の手首に爪を立て)
「痛うござる、おこんさん」
「いいの、私が見合いしても」
「そ -
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佐伯泰英の著作で、他のシリーズは終わったものが多いのだが、これはまだ終わっていない。
このシリーズは「酔いどれ小籐次」とこの新シリーズがあって、新シリーズは、世間を大いに賑わせた小藤次が、次々と刺客を派遣されるのだが、その一人、まだ乳飲み子を抱え出奔した剣客須藤平八郎のたっての願いで、もし自分がこの果たし合いで死んだら、その子供を小藤次に託す、、、というものだったため、研ぎ仕事をしながら赤児を育てて、長い間の思い人、おりょうとも、夫婦になり三人の暮らしぶりから始まる。
その中で腕を江戸市中に知られる小藤次は、様々な事件や陰謀の解明に駆り出され、支援者も増えた。将軍家斉のお目見えも叶ったほど -
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はじめに本巻の「目次」と「主な登場人物」を見て、おおっ、とテンションがすこぶる上がった。
だってだって、でぶ軍鶏(利次郎)と痩せ軍鶏(辰平)が、ついについに、やっと、出てくるんですものぉぉ。
うれしい〜〜〜〜〜。
えぇ、えぇ、そりゃあもう、おもしろうございましたよ。
辰平ってば、こんなやつらと付き合いがあったのか。
今回は利次郎の話はほとんどなかったけど、これからかな。
『武士の賦』、ここらでもう一回読んでみようか。
この2人が出てきたということは、そろそろおこんさんと磐音の関係にも変化が……? と思っていたら、やはりその兆しが早速見えてきたではないの。
もう磐音ったら、胸が立ち騒いじゃっ -
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時は春、江戸に菜の花が咲きほこっております。
幸吉が鰻屋「宮戸川」の奉公に出たものの早速トラブルに遭い、三人太夫が選ばれた吉原は大騒ぎ、妹伊代の婿どの井筒源太郎と初顔合わせ、金貸し兼やくざの権造一家の手伝いで品川柳次郎も伴い秩父へ、豊後関前藩の藩物産所組頭中居半蔵を執拗に狙う輩がうろうろ……。
はい、9巻もやっぱりおもしろい!
もうすべてにおいて目が離せません。
すばらしい。
普通に日本史の勉強になるのもうれしいですね。
はじめから歴史上の人物だと知って読むことももちろんあるし、この人実在した人だったんだ、と後から気付いて驚くことも多々あります。
当時の政治経済状況もよくわかるし。
十八 -
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ふおぉぉぉ、小手斬り左平次が最期に〈間近な磐音の顔を見た〉瞬間、私にも見えた。
いつもとは違う、静かな怒りを湛えた鋭い目をした磐音の顔が。
いろんな意味でゾクッとした。
うーんもうたまらん。
磐音が魅力的すぎて。
こんな人が目の前にいたら惚れぬ女などいまい。
安永3年から4年にかけての年末年始、いつもの面々とのんびり新年の挨拶を交わし、遠い故郷での妹伊代の祝言を文で知る中、新年早々孫一っつぁんたちと石見銀山による毒殺事件でひと仕事、道場の後輩別府伝之丈と結城秦之助を今津屋に紹介し(この2人がまたかわゆい)、久々に品川柳次郎と竹村武左衛門と3人で修善寺にてナイスチームワーク(?)を発揮、また -
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海晏寺の紅葉狩りに始まり、冷たい風の吹く師走で終わるこの7巻。
読んでいると、江戸の季節の移り変わりが肌に感じられるよう。
そんな中、相変わらず磐音は大活躍。
かつて(4巻)奈緒を探して旅した金沢で助力してくれた鶴吉と再会しひと肌脱ぎ、隠居した恩人の治療に行きたいという中川淳庵とともに行徳へ行き、今津屋の仲介で湯屋の不都合を助け、王子稲荷の狐火見物でおこんのピンチに焦る。
てことで本巻もおもしろかった!
ついに逆プロポーズも出たし!
おこんさんの笑みが「泣き顔のように崩れ」たのには、私も泣きそうになりました。
おこんさんがんばれ。大好き。
ただ私の頭の中で動いているおこんさんは、5月に公