石田スイのレビュー一覧
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「東京喰種 日々」
喰種が集まる喫茶あんていく。今日も様々な葛藤と事件が集う。
東京喰種。喰種という人を喰らう種の臓器が移植され、半喰種になってしまった主人公金木研の物語である。現在は、続編、東京喰種:reが連載中であるが、半喰種である葛藤が、時に残酷に、時に繊細に描かれており、非常に読み応えのある漫画だと思います。
そんな東京喰種では描かれていないエピソードを紡いでいるのが、本作「日々」を始めとする小説版東京喰種です。現在まで、第3弾まで発売中であり、東京喰種を読んでいる人には、漫画での伏線が回収されているエピソードもあるので、楽しめるのではないかと思います。「日々」に収録されているのは、
■聖書
■弁当
■写真
■上京
■枝折
■吉田(+α)
の計5編+α。本編である漫画とは違い、ちょっとほのぼのとしたものがあったり、伏線を回収しているものもあったり、笑えるものもあったりしながらも、漫画の世界観を壊さない仕上がりになっています。
驚きは「聖書」ですね。ヒデが主人公なのですが、ちょっと金木研の口調が漫画と違うというサプライズ。あれ、こんな口調で話しただろうか、という変わった金木研が見れます。ちなみに、東京喰種:re(既刊第3巻)では、ヒデがまだ登場していない。一体、どんな役割を以て出てくるのだろうか、個人的に凄く気になっています。
ツボだったのは「吉田」です。この吉田、喰種で、本編ではあっさりやられてしまいます。しかし、4コマにもたびたび登場した人気喰種。といっても、本編では普通に残忍な喰種にしか見えなかったのですが、どうして人気になってしまったのでしょう。なんとなく実写化するならば、芸人の永野さんですね。あの濃いキャラクターがジャストフィットするのは間違いない。スタイルは足らないけど。
東京喰種と並行して読んでみるのをお勧め。 -
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人気漫画&アニメ「東京喰種トーキョーグール」のイラスト集。イラスト集としては珍しいB6版サイズってのが賛否両論なのでしょうが、個人的にはパラパラ見やすくて◎。未公開カットを含む約200点のイラストをフルカラーで完全網羅しています。著者・石田スイのコメントもそこかしこに記されていて、とても贅沢な印象でございました。ファンは買わないとダメかも。値段に対してフルカラー111ページてのもとても良心的でステキだなぁ。設定集とは違うのでその辺期待しちゃうのは良くないですが、初見の絵も多く、あらためて見直して「へぇ~」と思うことも多々。とても良いです。
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自分の事しか考えないのは人間として極当たり前のことだ。人のための言いつつ、本当は自分のためでしかない事を、人のためと信じてやっているのも人間だからこそだ。
物語の中に、小さかった頃の自分を救いたがっている人間の描写が繰り返される。子供の頃、この悲しみを味合わなければ、この痛みを知らなければ、この孤独を知らなければ、今の自分はもっと強く生きれるんじゃないか、と。痛みを知らなければ自分の事は解らないものなんだ…
有馬VS梟の図式が濃くなって来て、ますます混迷を極める…主人公カネキそっちのけで風呂敷広げまくりになりませんように…。
初読時の読後感を経て、アニメ2期、re:を3巻まで読んで、色々思う事が増えた。 -
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アニメではだいぶ端折られている部分が補完できる。
東京喰種は混血であるが故にどちらからも「お前は俺たちの仲間じゃない」と言われ、世界でたった一つの居場所も得られない少年の孤独を描いた物語である、と言う風に捉えれば、私がハマる最大の要因が集約されている気がする。どちらにも属せない、どちらの立場も分かってしまうが故の孤独。ロード・オブ・ザ・リングのフロドみたいな感じがする。世界の為に指輪を捨てなきゃならんが、指輪の魔力の陶酔も知っている…
そのカネキくんが自分の意志の為に動き出し、邪魔者は排除すると言う強者の心地になっている。バトル漫画の様相も出て来たが、10巻目読んで、今やっと気づいたわ、構図が黒の契約者なんだよ!!これはハマるに決まってるわ…契約者の持つ能力差が赫子の種類、と考えると、ほぼ一緒だよな。だからハマる訳だ、なんか一人で納得。 -
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キャラたちが物語の中心に向かって動き始めてる印象が色濃くなって来た。誰もが自分一人の何かの為だけにではなく、物語と言ううねりの波に次々に飛び込んでいる。
アニメでも小説でも漫画でも、やっぱり読む自分が一番好きになるキャラもしくは登場人物が「主人公」である、と言う作品に熱中する傾向になる。それだけ主人公が魅力的である、と言う事だと思う。ビバップも攻殻もDTBもそうなんだよなー。コパスの2期で沈静化したのは狡噛が主人公じゃないからだ。『百鬼夜行抄』の律の様に、「巻き込まれ型」と言うタイプの主人公は「周囲の方が個性的」と言う表現をされがちだが、主人公が一番キャラが立ってないといけないと言う事はないのだ、見る・読む側が感情移入をしてしまえれば、平平凡凡な性格でも主人公には十二分に足る訳なのよ。主人公=彼中心に世界が回っている、みたいな、その主人公がいなければならん、と言うような作風のものにはハマらんのよね…カネキくん自身、意思を持って動き始めている。最初は巻き込まれ型でも、自分も当事者なのだと自覚する主人公の行き着く先を見届けたい。 -
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東京喰種内の大人な男で誰が好きかで言うと、私は断然四方派(笑)。月山はキャラとしてはイケメンで変態と言う高いスペックを誇るし、面白いし滑稽だし、色々詰まってるけど、味の濃いしつこい料理と言うか、一回食べたらもういいわ、となる(笑)。
人間を「食糧」と見下しながらも、人間の残酷さ、食料を楽しみながら殺し食すグールも醜い人間の側面を有している。正に同族嫌悪。『晩餐』で描かれている解体ショーは、食物連鎖の弱肉強食と言う自然の掟とは根本的に「食う」目的が違っている。むしろ宗教戦争の様に思える。宗派が違うだけでどこまでも相手の「人間性」を無視できる人間の冷酷な本性。 -
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人間を食いたいと思った事はないが、この作品を読んでいると「食欲」についてどうしても考えてしまう。ストレス食いと言うのを持っているので、このストレス食いが起こる時の、食べたら太ると解っていながら目の端にジャンクフードが見えている状態の時に、殆どの場合、その誘惑に勝てない、と言う経験を日々味わっているからだ。食べた時の満腹感・充足感がストレスを和らげる(忘れさせる)と言う事なので、止めるわけにはいかない、と言うのがある。食べなければストレスが脳内を支配してしまうからだ。そうなると精神的に辛い、だから食べる…豊潤に食べ物が手に入る日本にいるからこそ出来る訳で、「飢餓感」で食べている訳ではない。そのストレス食いが全く起こらない時がある。ストレスが「ない」からではなく、ストレス以上に興味のあるものに自分の意識が集中している時だ。要するに、食べるのを忘れてしまえる、と言う事。
亜門と対峙したカネキがは、人を殺したくない・食べたくないと言う心が命ずる精神力でグールとしての本能と闘って勝とうとしているのだ…単に、人間でもありグールでもあるどちらにとっても「半端者」である「葛藤」を描いているのではなく、彼の「たった孤独(ひとり)」と言う孤独さが生んでいる彼だけの闘いだ…