佐々淳行のレビュー一覧
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本書にて学んだことは非常に大きかった。しかし大事なことはその実践であると思う。「難しい決断を下す能力があるかないか、これこそ族長と部下を分けるものである」、「義務の遂行に必要な犠牲を払うのがいやなら、決してリーダをいう役割を引き受けるな」、「現場指揮官はハンズオンマネージャたれ」、「平時は紳士たれ、有事は武人たれ」、「自分の顔つきに責任をもて」、「人間学なきものにリーダの資格なし」、「名将の条件(感情移入できる精神構造、先憂後楽)」、「計画立案は悲観的に準備し楽観的に対処せよ」および「不決断は誤った決断より罪が重い」。これらを頭でわかったつもりでも決して満足せず、多くの経験と照らし合わせていくことが重要であるものと強く感じた。
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わが上司後藤田正晴 決断するペシミスト
私を通り過ぎた政治家たち
香港領事佐々淳行
佐々警部補パトロール日記目黒警察署物語
美人女優と前科七犯:佐々警部補パトロール日記2
を先に読んでいた。
途中で止めるのが惜しい。
一気に読み進めました。
階級社会の平時と有事。
言うべきときに言う。
それを実現できるポジションにいる。
強力な理解者がいる。
それまでの言行がそれを実現する。
戦いの前は、組織間の軋轢を減らす努力。
思慮深く、
準備を怠らず、緻密に、迅速に。
面子を立てる。
目下の方々の心情を思いやる。
目標達成のため、まい進する。
思いつき意見を排除できるための事前の想定。
大事な場面での取捨選択。
誰のために自分を律して戦うのか。
感服するのは、
機動隊の指揮官先頭の伝統、
隊員各位の士気の高さ、
マスコミをも味方に付けるしたたかさ。
信頼感の醸成。
未曽有のテレビ中継、報道により、ひとりひとりに
何が起きたか伝わったであろう。
警察内部の軋轢、事案の大きさを予測して出動する体制、
長期化に伴う「兵站」、通信などの混乱、マスコミ、群衆の
コントロール。
外から、後から言う人たち。
これらを敢えて記す筆者の思いを好意的にとらえることができた。 -
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歴史上の出来事としてしか知らない東大安田講堂闘争の記録を読んでみた。
本書は機動隊の指揮官だった著者の立場で記されたレポで、現場第一線の記録ならではの生々しさと緊迫感があり、戦争小説のような興奮とスリルがある。
全共闘組織、大学当局、警察組織、どの組織も問題だらけだったことが浮き彫りになっている。
些末なことだが、大学の教授陣へのディスりがおもしろい。権威的で官僚主義的な大学当局側の体質はツッコミどころ満載で、エネルギーを持て余した学生の格好のターゲットになってしまった背景に頷ける。
全共闘側で逮捕された370人のうち東大生は20人しかいなかったというのもズッコケどころ。まさに外人部隊で編成された組織だったことに加え、この件をまともに「総括」されていないとは。これ以後の世代の若者と断絶ができてしまった一因となっただろう。
事件後の天皇陛下の慈悲深いお言葉が印象的。
現場第一線で交戦していた機動隊員の苦労が偲ばれる。危険極まりなく、休みなく、安い給料で、野次馬や学生に死者が出ないように気遣いながらの警備がどれほど大変だったか。
当時の社会背景などにも触れられており、昭和史としても興味深い一冊だった。
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リーダーシップのお勉強。結局、古来から言われていることは変わらないもの。
前述したアメリカ海軍士官候補生読本『リーダーシップ』において、米海軍協会は「紳士としての海軍士官」という項で、「士官と紳士は同義語である」としたうえで、紳士の定義を次のように誌している。
「内も外も清潔な人、富める者をあがめず、貧しい者を見くださない人、
負けて悲鳴をあげず、勝って自慢しない人、他人に思いやりがある人、大胆で偽らず、寛大で欺かず、分別があって、のらくらして遊ばない人、世の中の財貨のうちの自分の分け前だけを取り、他人にその分け前をもたせる人―これこそ本当の紳士である」
とにかく乗物乗降の後先の共通ルールは、「危険」から「安全」へは上級者を先に「アフター・ユウ」で、「安全」から「危険」へは自ら先に立って「フォロー・ミイ」とやれば、海外でもそのまま通用する”カディケット”となる。
…天然現象居士を見るにつけ、その多くは「何かになりたい」で生きてきた人物のように思える。だが、こうした生き方は、その目的が達成された途端、蝉の抜け殻になってしまいかねない。
一方、「何かをやりたい」をバネに生きる男がいる。こういった人物は幾つになっても活力に満ちている。
『海軍次室士官心得』
「『功は部下に譲り、部下の過ちは自ら負う』は、西郷南洲翁(西郷隆盛)が教えし処なり。『先憂後楽』とは味わうべき言であって、部下統御の機微なる心理も、かかる所にある。統御者たる我々士官は、つねにこの心掛けが必要である。石炭積みなど苦しい作業の時には、士官は最後に帰るよう努め、寒い時に海水を浴びながら作業した者には、風呂や衛生・酒の世話までしてやれ」(部下指導について)
「人に事業を命じ、その終わりたる報告を得たる時、その労を謝する事を忘るべからず。この場合において『ありがとう、ご苦労』の一言は、最も廉にして(安あがりで)、有効なるものなり」
…当時の官房長官・後藤田正晴氏が、われわれ五人の室長たちに五つの心得を訓示した。それは、次のとおりである。
一、省益を忘れ、国益を想え
二、嫌な事実、悪い報告をせよ
三、勇気を以て意見具申せよ
四、自分の仕事に非ずというなかれ、自分の仕事であるといって争え
五、決定が下ったら従い、命令は直ちに実行せよ
「計画立案はペシミスト(悲観主義者)に、計画の実施はオプティミスト(楽観主義者)に」というのが、危機管理に強いリーダーの発想法である。現場指揮官はとくに「意図的悲観論者」でなければならない。自分で自分の立てた計画に惚れこんではいけない。客観的な冷たい目で、自分の立てた計画の欠点探しをする冷厳さが要求される。
「後方支援のイロハは、『何も前提にするな』ということである。物事を前提として事に当たる後方支援の専門家は、すぐに自滅する」
味の素の渡辺文蔵元社長は「決断」について、こう語っている。
「事業にせよ、人事にせよ、決断ということになると、無私になれるかどうかが問題だ。私の場合、クリスチャンということもあるが、宗教というのが大きな助けになっている。私情を離れて本当に無私になって決断を下してゆくことは、実にむずかしいことだ」
事に臨んで私心を去り、本当に全体のため、目的達成のため、なにをするのが正しいのか、効果的なのかという点に一念凝集して取り組むとき、見透しは冴えわたり「決断力」は湧き起こる。しかし「もし失敗したら、私はどうなるだろう」と、自分のことを心配しはじめた途端に「決断力」は鈍る。
■命令についての心得十一訓
①出しっ放しは禁物
②命令には必ず復命を求めよ
③時間のかかる任務の場合には「中間報告」を必ず励行させること
④命令は必ず復唱させよ
⑤命令は通しナンバーを打って発令簿に記録せよ。備忘録として後日役に立つ
⑥命令はできれば文書化せよ
⑦行動にかかわる命令の前に「確認」
⑧勇気を持ってショート・サーキット命令をなせ
⑨二段命令、三段命令の必要性
⑩ダブル命令、遊び駒は厳禁
⑪命令系統は一元化せよ
士気は「作業気候」とも呼ばれるもので、物理的条件よりも作業に影響を与える。士気は個人的精神状態であるよりは、集団精神状態であり、彼らの仕事、組織、その他の労働条件に対する態度である。 -
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リーダーシップのお勉強。結局、古来から言われていることは変わらないもの。
前述したアメリカ海軍士官候補生読本『リーダーシップ』において、米海軍協会は「紳士としての海軍士官」という項で、「士官と紳士は同義語である」としたうえで、紳士の定義を次のように誌している。
「内も外も清潔な人、富める者をあがめず、貧しい者を見くださない人、
負けて悲鳴をあげず、勝って自慢しない人、他人に思いやりがある人、大胆で偽らず、寛大で欺かず、分別があって、のらくらして遊ばない人、世の中の財貨のうちの自分の分け前だけを取り、他人にその分け前をもたせる人―これこそ本当の紳士である」
とにかく乗物乗降の後先の共通ルールは、「危険」から「安全」へは上級者を先に「アフター・ユウ」で、「安全」から「危険」へは自ら先に立って「フォロー・ミイ」とやれば、海外でもそのまま通用する”カディケット”となる。
…天然現象居士を見るにつけ、その多くは「何かになりたい」で生きてきた人物のように思える。だが、こうした生き方は、その目的が達成された途端、蝉の抜け殻になってしまいかねない。
一方、「何かをやりたい」をバネに生きる男がいる。こういった人物は幾つになっても活力に満ちている。
『海軍次室士官心得』
「『功は部下に譲り、部下の過ちは自ら負う』は、西郷南洲翁(西郷隆盛)が教えし処なり。『先憂後楽』とは味わうべき言であって、部下統御の機微なる心理も、かかる所にある。統御者たる我々士官は、つねにこの心掛けが必要である。石炭積みなど苦しい作業の時には、士官は最後に帰るよう努め、寒い時に海水を浴びながら作業した者には、風呂や衛生・酒の世話までしてやれ」(部下指導について)
「人に事業を命じ、その終わりたる報告を得たる時、その労を謝する事を忘るべからず。この場合において『ありがとう、ご苦労』の一言は、最も廉にして(安あがりで)、有効なるものなり」
…当時の官房長官・後藤田正晴氏が、われわれ五人の室長たちに五つの心得を訓示した。それは、次のとおりである。
一、省益を忘れ、国益を想え
二、嫌な事実、悪い報告をせよ
三、勇気を以て意見具申せよ
四、自分の仕事に非ずというなかれ、自分の仕事であるといって争え
五、決定が下ったら従い、命令は直ちに実行せよ
「計画立案はペシミスト(悲観主義者)に、計画の実施はオプティミスト(楽観主義者)に」というのが、危機管理に強いリーダーの発想法である。現場指揮官はとくに「意図的悲観論者」でなければならない。自分で自分の立てた計画に惚れこんではいけない。客観的な冷たい目で、自分の立てた計画の欠点探しをする冷厳さが要求される。
「後方支援のイロハは、『何も前提にするな』ということである。物事を前提として事に当たる後方支援の専門家は、すぐに自滅する」
味の素の渡辺文蔵元社長は「決断」について、こう語っている。
「事業にせよ、人事にせよ、決断ということになると、無私になれるかどうかが問題だ。私の場合、クリスチャンということもあるが、宗教というのが大きな助けになっている。私情を離れて本当に無私になって決断を下してゆくことは、実にむずかしいことだ」
事に臨んで私心を去り、本当に全体のため、目的達成のため、なにをするのが正しいのか、効果的なのかという点に一念凝集して取り組むとき、見透しは冴えわたり「決断力」は湧き起こる。しかし「もし失敗したら、私はどうなるだろう」と、自分のことを心配しはじめた途端に「決断力」は鈍る。
■命令についての心得十一訓
?出しっ放しは禁物
?命令には必ず復命を求めよ
?時間のかかる任務の場合には「中間報告」を必ず励行させること
?命令は必ず復唱させよ
?命令は通しナンバーを打って発令簿に記録せよ。備忘録として後日役に立つ
?命令はできれば文書化せよ
?行動にかかわる命令の前に「確認」
?勇気を持ってショート・サーキット命令をなせ
?二段命令、三段命令の必要性
?ダブル命令、遊び駒は厳禁
?命令系統は一元化せよ
士気は「作業気候」とも呼ばれるもので、物理的条件よりも作業に影響を与える。士気は個人的精神状態であるよりは、集団精神状態であり、彼らの仕事、組織、その他の労働条件に対する態度である。 -
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リアルタイムでは無いけど
一応は知ってる話。
学生運動の舞台の一つに東大の安田講堂になったのも。
ただ、それを許した当時の東大の教職員なり学生なりが、情けなかった事も。
それが跡を引いて、東大ブランドを敬遠する世代が自分の代までをも引き摺ってたのを。
実際、周りに居たしねぇ〜
「東大行くくらいなら一橋行く」とか言って実践してたの。
目的があって理三に進んだのも居たけど。
京大ほどでは無かったけど変わった人多かったし、何となく解る。 -
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佐々氏最期の著者
日本の危機管理に関する第一人者であった事は否めない。
本書が遺作となる事は非常に嘆かわしく、且つ非常に残念に思う。
内容や表現が佐々節とは思えないのは、口述に拠るところが多いからであろうか?
まだまだ現役で頑張って欲しかっただけに、非常に悔やまれる。
そして、より多くの出来事をもっと教えて欲しかった。
本書の感想としては、物足りなさを覚えざるを得ないのでこの様な評価となってしまった。 -
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佐々節
ちょっとキレがないと云うか… この場合は、仕方無いとしか言いようが無いんだろうけど。
佐々氏晩年の作品な事もあり、どうしても過去の作品と重複する内容が多くなるのは否めない。
面白いには面白いんだが、何となく違和感を感じる箇所も結構あったなぁ。 -
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一部、らしくないなぁ〜
相変わらずの佐々節は爽快である。
でも、編集の際にらしさを失わせる直しが入ったかな?
っと感じる一冊。
佐々氏の言は今後も日本にとっては指針の一つとなるべき内容が多い。
島国日本にハト派は害を成す事の方が多い。
今の日本を見ても明らか。
もっと強い国にならんと。 -
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うむ
佐々氏の著書は、至極当たり前の事で今でも普通に通じる内容。
ただし、いろんな著書を読む限りでは、比較的内容が重複している事も多い。
令和になってからの時代に、佐々氏の様な方がいないのは非常に悔やまれるが、今後も役に立つ内容となっている。