佐々淳行のレビュー一覧
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現場指揮官に求められる資質、”有事”と”平時”での振舞のモードの切り替えはどうするべきか、について警察庁元幹部である著者の経験をもとに、多くの具体例を挙げつつ解説した1冊です。
”平時”には「After you」、”有事”には「Follow me」が基本であり、普段は控えめにふるまって部下をたて、しかし、いざ事が起こったときは先頭に立って事態の収束にむけて動くべき、との事。その辺りは私も他の本でよく似た事を読んだ記憶もありますが、「なるほど!」と感じたのは本書3章の「非常事態での情報伝達の基本」について述べられた部分です。”平時”の情報伝達、情報の承認プロセスに拘り過ぎて、決定権のある指揮官に -
Posted by ブクログ
最初のほうは著者のエリート意識みたいなものがあちこちに見えてちょっと抵抗があったが、それ以外は国家の未曽有の事件に対して著者のいう「危機管理」が現場においてどれだけ大切かということがわかった。やっぱり組織は大きくなればなるほど、よっぽどうまく回していかないといろんなところでうまく機能しなくなるものなのだ。298ページ、人質の確保という一番の目的達成という場面でも、この人質が本当に本人なのか、赤軍メンバーではないのか、との思いを巡らせて確認にかかるというところは感心した。そもそもは連合赤軍側でなぜあのようなことになってしまったのかというところに興味があったわけで、本書も警察側からの視点なのでその
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映画を見て赤軍の実態が知りたくて読むことに。
あさま山荘事件について詳しく書かれています。
そして、赤軍のこれまでの活動(過激なことがほとんどですが)が書かれていて何となく掴めたかなと思います。
テロだとか銀行強盗だとかが立て続けに同じ組織の手によって行われていたことは、今の日本では考えられない。
これも歴史として日本人の記憶に残しておくべき。
今の日本は平和ボケしていると思うが、世界のどこかではこれと類似したことが起こっていて、いつまたこの目に合うか分からない。
日本でも今海外で起こっているようなことが起きていたということを知っておかなければ。 -
Posted by ブクログ
(ミーハーで申し訳ないが)佐々さんというとテレビで右的こわもてご意見番の印象が強い。
元警察官で「東大安田講堂事件」や「あさま山荘事件」で采配を振るわれた方とは知っているが、その後、政府機関の危機管理関係に携わったのち、危機管理関係の個人事業に独立されてTVや講演や著作活をなさっていらしたのである。(まあ、そうだったのね オイオイ)
政治をつかさどる人を「「政治家(ステーツマン)」と「政治屋(ポリティシャン)」とに分ける言い方があるらしい。
佐々さんは『権力に付随する責任を自覚している人が「政治家」権力に付随する利益や京楽を求めてしまう人は「政治屋」と呼ぶことにしている』と定義してい -
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昭和44年、大学紛争が勃発する時代。全共闘の過激派学生たちは東大の安田講堂を占拠し、機動隊と衝突。当時の著者は警察官僚の中間管理職。現場の隊員と上層部に挟まれながら、催涙ガス弾の使用を発案し、マスコミ向けの対応や弁当を手配、時には個人で借金をしてまでも現場経費を作り出す。時にジョークを言い合いながら団結する機動隊の努力や苦悩は本書から痛いほど伝わってくる。
で、彼らの戦場となった学園紛争とは一体何だったのか、誰が何の目的で行い、何が残されたのか。今の時代となっては理解されにくい。著者にとっても理解されていないというわだかまりがあるのだろう。が、その敵対する相手、全共闘が何を考えていたのかがよ -
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事件に呼ばれる男・佐々氏による日本ハイジャック史という
ところかな。
直接、氏が携わった事件ばかりではないので概要だけのものも
ある。その時々の政府や警察の対応は分かるのだが、少々讃美
的なのが気なるのはやはり著者が警察官僚だったからか。
海外で乗っ取り事件を起こし、要求した現金と共にテロ支援国家
へ逃れた日本人が、また事件を繰り返すのだから堪らないね。
勿論、人命第一。しかし、みすみす犯人を逃してしまっては同じ
ような事件が繰り返されるだけ。「超法規的措置」っていうのも
いいんだか、悪いんだかな。
だからといって、人質がぎょうさんいるのにロシアのように強硬
突入。犯人も人質も死んじゃ -
Posted by ブクログ
ネタバレ1972年に連合赤軍が人質を取り立てこもった「あさま山荘」事件を解決するため、長野県警と警視庁の初の共同組織、いわゆる日本版FBIを著者が指揮した歴史を記している。
テレビ史上視聴率調査以来最大の89%を超え、高い国民の関心の中、警察のセクショナリズムや、マスコミへの対応、厳しい寒さ、犯人との度重なる銃撃戦、1名の民間人犠牲者、2名の警察官殉職者を経て、無事人質を救出するまでの過程が生々しく描かれている。
死を厭わず、家族を顧みず、薄給の中で、国家安全のため闘った、当時の警察のサムライ魂は、平和慣れした現在の日本人にとって考えさせられるものがあると思います。