私を通りすぎた政治家たち

私を通りすぎた政治家たち

723円 (税込)

3pt

4.0

初公開のメモにもとづく恐怖の政治家エンマ帳。

祖父、父がともに参議院議員という環境に育った著者は、幼少時から多種多様な政治関係者に触れてきた。そうした環境で養われた政治家観をもとに、みずからが接した内外の政治家を取り上げ、忌憚のない筆をふるっています。

政治に携わる人間には、権力に付随する責任を自覚してノーブレス・オブリージュ(高貴なる者の義務)を心得ている「政治家(ステーツマン)」と、権力に付随する利益や享楽を優先して追求する「政治屋(ポリティシャン)」の二種類があります。

こうした観点から戦後日本の政治史で、ベスト5の「政治家」といえるのは、
1)吉田茂、2)岸信介、3)佐藤栄作、4)中曾根康弘、5)石原慎太郎

一方、国益より私益を優先したワースト5の「政治屋」といえば、
1)三木武夫、2)小沢一郎、3)田中角栄、4)加藤紘一、5)河野洋平

「著者はリベラルが嫌いなだけだろう」と感じる向きもあるかもしれませんが、そうではありません。
自民党内のリベラルな人は、いささか無節操で、新聞世論に迎合するだけのタイプの政治家が多かった。それに比べて、同じリベラルでも野党にいる人はちょっと違うタイプの政治家もいました。本書の一章「憎めない政治家たち」に登場するのは、不破哲三、上田耕一郎、大出俊といった、反自衛隊反警察の共産党、社会党左派の論客たち。国会答弁でも、何度もやりあった「天敵の仲」ですが、こういう人たちは思想信条が首尾一貫しており、論敵ではあったけれども、どこかで心が通じ合うものを感じていたとのこと。

こうした佐々節がさえるユニークな政治家論。

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私を通りすぎた政治家たち のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    加藤紘一のことをボロクソに書いていたし、河野洋平のことも批判していたのに、自民党ハト派の代表格だった宮澤喜一には一才触れていないのが不思議だった。あとは、アメリカ大統領とイギリス王室の真逆の警備思想の対比は面白かった。

    0
    2025年01月10日

    Posted by ブクログ

    佐々さんは、非常に歯切れが良く、ご自身に対するブレが全くない、確固たる意志を持った素晴らしい方だなと思っております。
    一昔前に一読した後藤田正晴さんとのエピソード本で、大ファンになりましたが、今回の内容も、それに匹敵する各政治家とのエピソードや論評が面白かったです。
    まだまだ現役で、日本を政治家を、

    0
    2017年05月07日

    Posted by ブクログ

    「佐々メモ」による最後の政界閻魔帳。吉田茂、岸信介、佐藤栄作。そして田中角栄、小沢一郎、不破哲三等々出会った政治家たちを一刀両断、彼らの素顔を明らかにする。

    1
    2017年04月17日

    Posted by ブクログ

    ●安定した面白さ
    ●褒めてる部分より、貶している部分の方が面白い。心なしか描写が細かいし…
    ●加藤さん、思っていた以上に小物感でガッカリ、そりゃ落ちぶれるよね…
    ●著者はとにかく実務家だから、話が具体的でいい。理念ばかり聞いてもね、仕方がないからね。

    0
    2023年02月10日

    購入済み

    佐々節

    ちょっとキレがないと云うか… この場合は、仕方無いとしか言いようが無いんだろうけど。
    佐々氏晩年の作品な事もあり、どうしても過去の作品と重複する内容が多くなるのは否めない。
    面白いには面白いんだが、何となく違和感を感じる箇所も結構あったなぁ。

    0
    2020年09月11日

    Posted by ブクログ

    いろんな政治家をバッサリ。
    褒められる人もいいが、切られる方がやっぱり面白い。菅直人はやられてたが、鳩山由紀夫がなかったのは、気になんなかったのかな。

    あと、加藤紘一が大嫌い(笑

    外から見てると、割と好印象だったのだが、全然違うのな。もうちょっとちゃんと政治を見とけばよかった。

    ただ後半、石破

    0
    2021年05月23日

    Posted by ブクログ

    (ミーハーで申し訳ないが)佐々さんというとテレビで右的こわもてご意見番の印象が強い。

    元警察官で「東大安田講堂事件」や「あさま山荘事件」で采配を振るわれた方とは知っているが、その後、政府機関の危機管理関係に携わったのち、危機管理関係の個人事業に独立されてTVや講演や著作活をなさっていらしたのであ

    0
    2019年03月10日

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