フェルディナント・フォン・シーラッハのレビュー一覧

  • 刑罰

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    持ち歩いて出先で少しずつ読む用に買ったのに、読み始めたらとまらず一気に読んでしまった。
    救いのない話ばかりで、どこが面白いのか訊かれても答えられないのに。
    シーラッハの事実だけを淡々と描写する文章が好きなんだと思う。
    解説を読んで三部作の二作目『罪悪』を飛ばしていたことに気づいたので読まなければ…。

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    2023年06月22日
  • 刑罰

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    やや星新一のようなブラックな読後感の短編集です。
    こちらはSFではなく、ミステリですが。

    人を殺した、という「罪」を抱く人々が裁判を通して「罰」を受けるというのが法治国家の当たり前の姿ですが、証拠として揃ったものから論理的に判断しているようにみえても、巧妙に真相が隠されていたり、罪を被った人が実は騙されていたりと、複雑な人間模様が濃縮された作品集です。

    荒唐無稽な設定はなく、淡々と描かれる登場人物の描写にはリアリティがある一方で、やや「盛り上がり」に賭ける部分があるかもしれません。
    イメージでいうと、どの作品も「どんよりした雲り空」のような雰囲気で、不快ではないし雨が降ったようなしんみりと

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    2023年06月14日
  • 禁忌

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    日本語版に寄せられた「日本の読者のみなさんへ」による、著者のメッセージーの中のーうらを見せおもてを見せて散るもみぢ 良寛ーの俳句。善悪二元論で語られる宗教とは違い、全てを内包する仏教。散りながら、裏とおもてさえもどちらが裏でどちらがおもてなのか?作品の中で語られながら、この俳句では語り尽くせない人間の本質は、善悪さえも一体不ニの気がする。緑、赤、青と、全てが混じり合って、、、表紙の合成写真のように、、、。

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    2023年05月17日
  • 珈琲と煙草

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    著者は、刑事事件の弁護士であり作家でもあるドイツ人。自身の記憶や家族のことなどと、小説のようなエッセイが48編。戦争が始まる直前のウクライナでの話もあった。

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    2023年03月27日
  • 罪悪

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    ドイツの作家「フェルディナント・フォン・シーラッハ」の短篇集『罪悪(原題:Schuld)』を読みました。

    「ハラルト・ギルバース」、「アンドレアス・フェーア」に続き、ドイツ作家の作品です… 「フェルディナント・フォン・シーラッハ」作品は、約2年前に読んだ『犯罪』以来ですね。

    -----story-------------
    罪人になるのは簡単なのに、世界は何も変わらない。
    ──ふるさと祭りの最中に突発する、ブラスバンドの男たちによる集団暴行事件。
    秘密結社イルミナティにかぶれる男子寄宿学校生らの、“生け贄”の生徒へのいじめが引き起こす悲劇。
    何不自由ない暮らしを送る主婦が続ける窃盗事件。

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    2023年03月25日
  • テロ

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    ネタバレ

    ――

     少し趣を変えて、フェルナンド・フォン・シーラッハによる戯曲。
     よく見たら本屋大賞翻訳部門獲ってたから趣変わってないかも。

     2013年、ドイツ。テロリストによってハイジャックされた旅客機が、7万人の観客が集うサッカースタジアムに墜落させられようとしている。緊急発進した空軍少佐は独断でこれを撃墜、乗客164人を殺して7万人を救い、地上に戻ると即刻逮捕される。
     舞台はその彼の裁判。参審員制が取られているドイツの法廷を舞台に、被告人、弁護人、検察官、裁判長の4人をメインキャストとし、証人 (弁護人側と検察側とのふたり、かと思ったのだけど実際は両方検察側みたいになっている)が時折そこに

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    2022年05月13日
  • 犯罪

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    ネタバレ

    大好きな本屋大賞、2012年の翻訳小説部門第1位作品、このミス第2位等々、多くの賞の受賞作ということで手にした一冊です。

    著者の作品は初読みでしたが、著者がうまいのか、訳者がうまいのか、やはり両者がうまいんでしょう。
    ※翻訳がうまいと感じたのは「獣どもの街(ジェイムズ・エルロイ)」の田村義進さん以来です。

    11の短編は全てが刑事事件の弁護人として罪と犯罪者に向き合います。

    1話あたりざっくり20P程度なんですが、なにせ描写がうまい。

    特に印象に残ったのは「棘」、精神が崩壊していく様、そしてそこから立ち直るラスト、なるほど。

    これってあり得なくないよなぁ...って思いながら、この時の犯

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    2022年05月04日
  • テロ

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    ネタバレ

    シーラッハの長編と短編を1冊ずつ読んで、今度は戯曲。
    戯曲は好きだけど、会話劇だとさすがにあの独特な乾いた文体は味わえないのでそこは残念だった。
    紹介文を読んだときは、この判断は本当に難しいな…と思ったが、途中でスタジアムの観衆を避難させる時間は十分あったとわかった時点で、一体何を裁く必要があるのか?と思ってしまった。
    被告人のパイロットは確かに命令を無視して独断で行動したけれど、そもそもそんな決断をせざるをえない状況にしたのは誰なのか。
    諸悪の根源テロリストは別として、次に責められるべきは避難という手段を取らなかった軍の対応ではないのか。
    軍は命令が絶対、ということは、責任は当然トップにある

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    2021年08月24日
  • 犯罪

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    一言で言うと生々しい。

    元々海外の刑事ドラマが好きだったので、気になって購入したが、予想以上に生々しく描写されていてショッキングなシーンもあった。

    正当防衛、縁、エチオピアの男の話がお気に入り。映画にでもありそうなストーリーと終わり方で個人的に好きでした。

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    2022年09月10日
  • 禁忌

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    主人公は文字の一つ一つにまで色を感じるという特殊な色彩感覚の持ち主、ゼバスティアン。
    多感な時期に父親を自死という形で亡くし、乗馬以外に興味のない母親とうまく折り合いをつけられず、寄宿舎生活を終えると、写真家として歩み始めたる。
    何だか歯車が合わないなりにも恋人もでき、順調な毎日を過ごしていたが、ある日突然、若い女性の殺人容疑で逮捕されてしまう。
    捜査官に強要され罪を認めるも、敏腕弁護士ビーグラーによって、驚くべく事実が明らかにされる。
    ハイテクを駆使した写真のなりようや、弁護士の刑事に対する禅問答もどきのやり取り、あとがきで”日本の読者のみなさんへ”と題して良寛の俳句を取り上げているあたりな

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    2021年06月27日
  • コリーニ事件

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    ネタバレ

    冒頭、当番弁護士の感じが日本と同じだー、と面白かった。ドイツから学ばせてもらったんだったか。
    話自体も面白かった。孫との関係は正直要らんかなと思ったけど(映像化が意識されていそうなのは苦手)。ざ・ドイツ、というお話と思う。そんな法改正がなされるのも凄いと思うけど、その後に検討委員会が作られるのも凄いと思った。日本では前者だけで終わりそう。

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    2021年05月05日
  • 犯罪

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    ネタバレ

    面白かった。フィクションということだけど、実体験に基づいている話も多いのでは、特に「エチオピアの男」が実話に近かったら良いな、と思う。
    文章もすごく読みやすかった。原文もこんな感じなのかな。見倣いたい。

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    2021年05月05日
  • コリーニ事件

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    ネタバレ

    前情報なしで読み始めたので、そんな話だったのか!と驚き、あとがきで作者の出自を知ってさらに驚いた。
    知らないまま読めてよかった。
    知ったうえで読み返すと、最後のヨハナとライネンのやり取りがますます胸に迫る。
    淡々とした語り口なのだが、続きが気になってスルスル読めてしまう不思議な魅力を感じた。他の作品も読んでみたい。

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    2021年02月06日
  • 犯罪

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    11編からなる短編集で、著者は屈指の現役弁護士であるドイツ人。本屋大賞を始めとした複数の文学賞を受賞した今作品は、自身の事務所で扱った事件を元に描かれているそう。いくつか心に残る話があったが最後の「エチオピアの男」に感動した。

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    2020年08月26日
  • 禁忌

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    文字のひとつひとつに色を感じる共感覚を持ち、写真家として大成功をおさめたゼバスティアン。だがある日、若い女性の誘拐・殺人容疑で逮捕されてしまう。捜査官に強要されて殺害を自供したゼバスティアンを弁護するため、敏腕弁護士ビーグラーが法廷に立つ。緊迫感に満ち満ちた裁判で暴き区出される驚愕の真相とは。『犯罪』の著者が「罪とは何か」を問いかけた恐るべき問題作!

    被疑者の生い立ちをかなりのページを割いて書いているのはなぜなのだろうか。

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    2020年07月05日
  • 犯罪

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    2012年本屋大賞(翻訳小説部門) 1位。全11編からなる短めの短編ミステリー集。全て同じ弁護士が主役。ミステリーといっても謎解き要素は少なく犯罪の裏側の人間模様や背景が焦点。淡々と無駄を省いて選び抜かれた言葉で語られる文体は魅力的。全編にただよう真実に関する曖昧さ妙に心地よいが結末の意味がわからんのも半分ぐらいあってちょっともやっとしすぎってのもある。最後のやつはなんか泣けた。良い話。

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    2020年05月24日
  • 犯罪

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    本屋大賞一位ということで、初めて読んだ。
    面白かった。

    刑事事件専門の弁護士の著者が語る「犯罪」。
    罪は、ときに救いようがなく、とんでもなく不可解で、あるいは何がいけなかったのかと、どこで間違えてしまったのかと思うような危うさの上に、淡々と揺るがずにのっかっているというか…
    大袈裟な表現もなく、ただ淡々と、嫌悪感も同情もすこし離れたところにおいたまま。
    不思議な読後感だった。
    味わったことのない、辛いとか甘いとかもはっきりしないような、うま味?のような満足。

    「序」にある、著者のおじがいう「物事は込み入っていることが多い。罪もそういうもののひとつだ」という言葉がストンと落ちてくる。


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    2020年05月17日
  • カールの降誕祭

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    初シーラッハです。殺人犯たちの殺人にたどり着くまでのエピソードやその背景が淡々と描かれています。まるで、モノクロの短編映画を見るように、自然と映像が浮かび上がってきました。挿絵もすばらしい。物語を盛り上げる重要な要素になっています。

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    2020年05月06日
  • 犯罪

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    弁護士の著作。
    犯罪者の心理を、作家視線の感受性で捉えてる、っていう印象。
    こういう弁護士に出会えた犯罪者は救われる。
    カニバリズムの犯罪者は自ら機会を逃して殺人を犯してしまったけど。

    棘、の犯罪者の心理を繊細に描写していて、すごい弁護士!兼、作家さん!って感心した部分がある。

    エチオピアの男も救われて、読後感が良かった。

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    2020年04月07日
  • 禁忌

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    弁護士と刑事の法廷のやりとりが面白かった。理解できていない箇所も多々あって、シーラッハのコリー二事件も読んでみた方がいいのかもしれない。

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    2019年09月27日