フェルディナント・フォン・シーラッハのレビュー一覧

  • 犯罪

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    私達は生涯は、薄氷の上で踊っているのです。 宣誓はとうの昔に信頼されていなかったからだ 圧力容器が弾け飛んだ 罰則が私達を威嚇する ポコルは仲間がポルノ映画で彼女を便器代わりにするのを見てから ガロテで首をしめられ命を落とした 尻から折れた箒の柄が突き立っていた 俺はオリーヴの木どザジキが大嫌いなんだよ タツノオトシゴ海馬は馬と竜の合いの子で 記銘障害と想起障害を併発していることを本人に説明した ルミナール 華麗なるギャツビー 「さあ、櫂を漕いで流れに逆らおう。だけどそれでもじわじわ押し流される。過去の方へと」 だが盗んだ教科書で、解答不能と思える難問に出合うと、脳味噌がぶんぶん唸るのを感じた

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    2019年08月08日
  • 禁忌

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    フェルディナント・フォン・シーラッハ『禁忌』創元推理文庫。

    『コリーニ事件』に続く200ページ強の中編作品。『犯罪』『罪悪』のイメージが強いせいか『コリーニ事件』同様、読んでいて心に響くものが無く、無機的な単調さに物足りなさを感じた。もしかして、シーラッハの良さは短編にこそ生きるのではなかろうか。

    主人公は文字に色を感じる共感覚を持つ写真家のゼバスティアンである。前半ではゼバスティアンの幼少期から写真家として成功を納めるまでが単調に描かれる。その後、ゼバスティアンが若い女性の誘拐と殺人の容疑で逮捕され、捜査官に強要され殺害を自供してしまう……そして、結末……

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    2019年01月19日
  • テロ

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    ネタバレ

    乗員乗客164人が乗った旅客機がハイジャックされ、緊急発進した戦闘機パイロットは旅客機が7万人の観客がいるスタジアムに突っ込もうとしているのを察して独自判断で旅客機を撃墜する。彼は164人を殺した殺人者なのか、7万人を救った英雄なのか。

    裁判所での判事、検察、弁護士、容疑者である戦闘機パイロット、証人たちのセリフだけで構成されてます。短いです。結末は自分で考えるようになってます。

    私個人は、法律的に殺人罪で有罪の判決、その上で政治的に特赦されるのが良いと思います。

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    2017年04月25日
  • カールの降誕祭

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    短編集。犯罪小説。ミステリ。サスペンス。
    ジャンル分けが難しい。精神崩壊小説とでも言いたい。
    『犯罪』でも非常に特徴的だった、極めてシンプルな文章が心地よい。
    奇妙な絵も含めて、読んでいる人の精神にまで影響を与えるかもしれない作品。

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    2016年12月24日
  • カールの降誕祭

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    ネタバレ

    三編の短編集。「パン屋の主人」が一番好き。黒い森のチェリーケーキが食べたくなる。「カールの降誕祭」は、母親の言葉が心に抜けない棘のようにずっと刺さってたんだろうと思うと切ないです。

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    2016年11月10日
  • テロ

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    熱い本だった。憲法学を勉強したくなる。そういった深さがないと駄目だなと思わされる。今さら遅いかな・・・。

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    2016年10月26日
  • 罪悪

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    「犯罪」よりも表現がえぐいところがあり,ところどころ読むのがきつかったかも。「解剖学」は結末が面白かった。小説では運転手に情状酌量が認められたような終わり方でしたが,日本ではどうなんでしょう?

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    2016年10月04日
  • テロ

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    160頁足らずのお話は法廷戯曲。結末は読者に委ねられているのでオチもなし。

    タイトルは『テロ』だけど、中身はちょっとニュアンスが異なる。起こすテロではなくて防ぐテロ。そこに犠牲者が加わり、さらに法廷で裁こうとするからシンプルな筆致ながらも中身は徐々に重くなる。尊い人命は天秤にかけられないが、これからの時代、こういう議論は重要だろうし、実際に起こりうる可能性は大だと思う。

    法で裁くことに徹底した作者のスタンスには毎回感服するが、小説としての面白味はなかったかな。ちなみに私の判決は無罪です。

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    2016年09月01日
  • テロ

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    うーん、よくわからん。ハイジャックされた航空機が、7万人を収容するサッカー場に突っ込もうとしている。法に従った命令を無視し、航空機を撃墜して乗客を死なせた軍人の行為は有罪か無罪か。二通りの結論が用意された戯曲なのだが…。

    「法」について語ろうとしているのか、「倫理」についてなのか、あるいはその関係を問題にしているのか。これまでの作品では、そいういうものではとらえきれない人間の「わからない」部分に、作者の目は注がれていたと思う。してみるとこれも、黒でもあり白とも言える曖昧さに力点があるのだろうか。やはりよくわかりませんでした。


    ついでに。作中で言及される「転轍器係の問題」(暴走する貨物列車

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    2016年08月21日
  • 罪悪

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    あ、あれ…?前作の「犯罪」が好きだったから手に取った続編。のはずなんだけど、こんなだったっけ…?
    ざっとしか読み比べてないから違うかもしれないけど、随分「小説」に近づいた印象。前作は裁判記録や弁護士として聞いた証言から「最低限の物語」を抽出していた感じがする。表現は端的で正確、筆者の想像力は最低限に抑えられている、それでも溢れる人間味、ドラマ。そんなところに魅力を感じていたような。
    今作はより作者の想像に彩られている。言ってしまえば事件中の会話が増大してる。「鍵」なんかはもうクライムノベルだよね。もちろん楽しんだけど、期待とのギャップが、、、うーん。
    こんな批判はあんまりフェアではないとも思っ

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    2016年06月15日
  • カールの降誕祭

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    シーラッハ作品は、「犯罪」しか読んでいなかったので、本作が2作目になります。

    が。

    大分前に読んだから、詳細覚えてません←

    この本を読んでる時に浦沢直樹のMONSTERに出てきた絵本を思い出した、ってことを思い出しました←←

    クリスマスには殺人事件が増えるっていうフレーズ、クリスティ作品に無かったっけか。

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    2016年03月24日
  • カールの降誕祭

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    シーラッハらしい危うさに満ちた短編3作。
    その怖さを感じるためには自分の想像力も必要。ただ他の作品を読んでいるとパターンが読めてしまうのが残念ではある。

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    2016年03月11日
  • カールの降誕祭

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    クリスマスプレゼントにちょうどいい短編3つを収録した本。相変わらずシーラッハは読みやすく、この本は1時間もかからない。
    筆者の犯罪者への眼差しが温かく、悲惨な事件でも読後が暗くないところが好きなのだけど、同じパターンが続くのでそろそろ飽きてくるかも。
    ちょっとした刺激、クリスマスならではの人の温かさ(温かくあろうとする)、社会を少し批判的に振り返る、といった小品。

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    2016年08月25日
  • カールの降誕祭

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    ネタバレ

    シーラッハ、新刊が出るとつい読んでしまう。
    今回は薄くてすぐ読めた。
    元弁護士だけあって実話を元にした話しが興味深い。

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    2015年12月23日
  • カールの降誕祭

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    全編93頁だが、うち10頁は訳者あとがき。

    相変わらずの無駄なし筆致。でも短けりゃいいってもんじゃない。短すぎてブラックさに欠ける。短すぎてフツーのお話でしかない。行間から罪とか狂気とかを読み取るのがこの作者の醍醐味なのに、変な挿絵と余白の多さで世界に入り込めなかった。

    絵本みたいな本にこのお値段とは。創元社さん、挑戦的だわー。

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    2015年11月21日