宮田珠己のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ何度読み返しても吹き出してしまうのがほんのすこししかない犬の話。いきなり出てきたと思ったらいきなり終わる。ポプラの話に挟まれた不憫な犬の話がとにかく気に入った。「そのうちバターになるかと思って…」の文章で笑わずにはいられなかった。この文章が挟まれていることにより星数4ではなく5。読後、そのたった数行に支配され、他の記憶がほとんど飛んでしまった…
犬猫を特に好んでいないということがとてもわかる文章で満足した。私は犬猫(特に犬)がとても好きなので、犬に対してこんなひどく淡白な感想があるのかと笑い転げた。
(ちなみに犬の話はその数行以外ほとんどない。単語としては1度くらい出てくるが、犬の話はない。) -
Posted by ブクログ
2021/08/08
ずーっと楽しみにしてたこの本がようやく発売されたので早速読みました。今回は主に日本国内の場所についての内容が書かれています。コロナ禍で旅行しづらい世の中になっている分、こういう旅の本を出してくれるのが本当にありがたく、自分も一緒に旅行しているような気分になれるのが最高です。
特に、立山黒部アルペンルートについての話は、自分も富山県側から登ったことがあるので、宮田さんとは逆の方向からではあるけれど、同じところを旅している気分になれました。自分が旅で言ったところが出てきて、なおかつ文章が上手な人が書くとこんな風に表現されるんだなぁと感じ方のバリエーションを楽しむこともでき -
- カート
-
試し読み
-
Posted by ブクログ
2021/01/12
宮田さんのゆるい四国八十八ヶ所巡礼についての紀行文。
タイトルにだいたいとあるように、本当にだいたいとなっている。
四国にある八十八ヶ所の寺を回るのに、一気に回るやり方と分割して何日、何年かに跨いで回る方法があるようである。
1つ1つの寺についての解説もさることながら、途中で出くわす風景や光景の描写がとても詳しく、なおかつ宮田さんなりの面白い考え方が組み込まれている状態で紹介してくれているのがとても面白い。
またそんな中でも巡礼で回る際の知恵やアドバイスが宮田さんの実際の経験や感じたことを通してとても分かりやすく紹介されている点も読んでいて面白いところである。
四国八十八 -
Posted by ブクログ
2020/12/30
おもしろ旅エッセイ。日本だけじゃなくて世界各国を旅したときの細かいようすが描かれていて、読んでいくと自分もその現地を旅しているような気分に浸れると思います。
いい意味で一切飾ったり脚色したりしていない文章がとても読みやすく、現地の人たちも同じ地球上の人間なんだなぁーということをありありと感じることができます。
それだけ、著者が旅してきたことや旅の中で経験したことを伝えるのが上手いのだとも思います。読み進めていくと現地の人やその場所ならではの人間味溢れるエピソードがたくさん…!
読んでいると思わず笑いそうになる話もたくさんあって、決して飾らないからこその内容ではないかと。と -
- カート
-
試し読み
-
Posted by ブクログ
2020/08/02
コロナの影響で気軽に遠くへの旅ができなくなってしまったので、日本の国内を旅に行ったような気分になれる本がないかなーと探していたところ、宮田さんのこの本を見つけて早速読んでみた。
あとがきにも書いてあったけど、この旅における一貫性の無さ、適当さ、目的の無さが本当にちょうど良くて、ちょうど自分が探してたのってこれだよ!というドンピシャな感覚で読むことができた。
この本に収められている旅行記の行き先には実際に自分が行ったことがある場所もいくつかあったので、そう行ったところも思い出しながら、この人はこんな視点で見てたんだー、自分と同じだなーとかそういう見方もあったんだー、自分と違 -
Posted by ブクログ
2020/7/24
いい感じの石ころを拾いにの本からこの人の存在を知り、その本が自分的にはドンピシャの面白さだったので読んでみたら案の定面白かったです。
文章の書き方が人を惹きつけるような独特な感じがあります。何というか、エッセイをまとめた本なんだけど全然堅苦しくなくて、ゆったりした気分で読むことができる感じです。
旅って基本的には何かしらの目的があって行くものだと思うのですが、その固定観念を真正面から壊しにかかっています。文章から滲み出るその緩さが読んでいてとてもいい…!!
旅に出た時に、著者が見ている旅先での視点もとてもユニークで、それはきっと肩の力を抜いて旅をしているからこそいろいろなも -
Posted by ブクログ
「旅をしたい」という長年の夢をかなえるべく、仕事を辞め、旅行三昧の生活を送ろうとする筆者。
まさに、「「たいした将来の見通しもなく会社を辞め、とりあえず旅行しまくりたいと考えた浅薄なサラリーマンのその後」を描いた、出たとこ勝負の旅エッセイ(裏表紙内容紹介より)」です。
こういった作品にはよく見られる、「できるだけ安価に旅行をする」という方針が、筆者にもあるようで、ヨーロッパやアメリカといった地域はほとんどなく、アジア圏が舞台となっていました(あるいは、アジア圏のほうが「トンデモ」ない事件が起こりやすく、エピソードも豊富なのかもしれません)。
旅をもとに、旅行記のような形で語られるエッセイ作品