初野晴のレビュー一覧

  • 退出ゲーム

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    ハルチカシリーズの第一作目。表題作の退出ゲームは即興劇でありながらそこで自分たちが有利になるようにことを運ぶのが面白かった。

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    2021年02月26日
  • シークレット~綾辻行人ミステリ対談集in京都~

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    綾辻行人対談集。ミステリの話題がいっぱい。面白そうな本の話題もいっぱい。それぞれの作家さんのこだわりなども知ることができて、とにかく楽しい一冊です。
    だいたい読んでいる作家さんが多かったので、読みたい本が爆発的に増えるということは幸いにしてありませんでしたが。積んでいる本が多いのでそれらをさらに読みたい気分になったのと、読んだ本でもここで語られたことを念頭に置いて読みなおしたくなったり。読書の沼はどこまでも深いようです。幸せ。

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    2020年12月30日
  • 空想オルガン

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    ハルチカシリーズ3作目。
    【ジャバウォックの鑑札】コンクール地区大会当日、発見された迷子の高級犬の飼い主を名乗ったのは、青年と少女の2人。嘘をついているのは、はたしてどちらか。
    【ヴァナキュラー・モダニズム】ハルタの新居を探すなか、不動産屋で見つけたのは、僧侶の幽霊が出ると噂のアパートだった。間取り図に書かれたもうひとつの部屋、毎日聞こえる錫杖の音。謎が解かれたとき、誰も見たことがない素晴らしい光景を目の当たりにする。
    【十の秘密】 コンクール県大会の会場で出会ったのは、ギャルの格好で舞台に立つ清新女子高校だった。彼女たちには見た目に反して厳格な規律があり、 三年生だけの十の秘密を持っていた。

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    2020年12月27日
  • 初恋ソムリエ

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    「大人になればわかる」
    ーーーーー廃部寸前の弱小吹奏楽部を立て直し、普門館を目指す高校2年生の穂村チカと上条ハルタ。吹奏楽経験者たちに起きた謎を解決し入部させることに成功していた2人だったがーーーーー



    タイトル買い。シリーズ物だったのか…しかも第二弾だったのか…。まぁ本文からキャラクター像を拾って読むタイプなので全然平気だった。チカちゃんに関しては、冒頭のバレーボール部時代に学んだという、『やると決めて、洗面器に顔を突っ込んで上げない者が勝ちなのだ』というセリフからもう好きになった。強い女ダイスキ。初手でこんな強いセリフかますのに、コミカルな会話をしている所もとても好きだ。キャラクターが

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    2020年11月12日
  • 初恋ソムリエ

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    ハルチカシリーズ2作目。
    【スプリングラフィ】早朝に見える、音楽室の不審な人影の正体とは。

    【周波数は77.4MHz】地学研究会とローカルラジオFMはごろも、2つに隠された秘密を解き明かす。

    【アスモデウスの視線】あるクラスで行われた月に三度の席替えと、担任の唐突な自宅謹慎。その謎を解くため、藤が咲高校への侵入捜査を実行するー!

    【初恋ソムリエ】初恋研究会へ相談する、芹沢の叔母の初恋。ラビストーオ,ペラントーオ,モルテ,ベンジャント…。比喩を含んだ叔母の話は、怪しい方向へと転換していきー。

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    2025年04月13日
  • 退出ゲーム

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    ハルチカシリーズ1作目。
    【結晶泥棒】文化祭準備の最中、化学部から盗まれた劇薬の行方を追う。

    【クロスキューブ】オーボエ奏者、成島美代子に弟が遺したのは、6面全てが白の理不尽なパズルだった。

    【退出ゲーム】サックス奏者、マレンをめぐり行われる演劇部と吹奏楽部の即興劇対決。

    【エレファンツ・ブレス】発明部、生徒会長とともに誰も見た事がない色"エレファンツ・ブレス"の正体を探る。

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    2020年10月10日
  • 退出ゲーム

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    考えれば分かるミステリーではなく、歴史やひらめきを交えていて意外性があり、非常に引き込まれた。短編四作の集合だが、最後のエレファンツ・ブレスの結末には驚いた。予想外も予想外。歴史的なものは素養として持っているべきと感じた。

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    2020年09月06日
  • 千年ジュリエット

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    ハルチカの前にハルチカは無く、ハルチカの後にハルチカは無い。

    まあ、究極的に言えばどんな作品だってそうなんですが、でも初野晴さんの作品、特にハルチカシリーズに関しては、さらに強くそう思ってしまいます。

    文化祭を舞台にした短編が4編収録されたシリーズの4巻目。ハルチカシリーズを読むのは久々で、すっとキャラたちに入り込めるかな、と思ったのですが、その心配は完全に無用でした(笑)

    元気少女チカのユーモア溢れる語り口に、ハルをはじめとした個性的なキャラの数々。ああ、この感じだったなあ、とあっという間にハルチカの世界に手を引かれたように思います。

    文化祭で起こる事件もバラエティー豊か。突然体育館

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    2020年03月29日
  • 千年ジュリエット

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    文化祭パートということもあって、いつもの目的意識のある吹奏楽部とは違った、高校生の日常面が強調されている。短編の一つ一つに謂わゆる「捨て回」がなく、どの短編も濃密で切れ味鋭く、余韻も申し分ない。以前は、謎解きの手がかりが専門知識の有無が必要条件であったため、読み物としては面白くともそこが不満ではあったわけだが、今作の短編は手掛かりはちゃんと作中で提示されている。個人的に気に入ったのはやはり「千年ジュリエット」で、明かされた真相、重いテーマもさることながら、非常に細かな技法が作中に散りばめられていて、読み物として一番面白かった。前作から通じて会話のリズムやテンポがよく、キャラの性格に屈託がないの

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    2019年05月27日
  • 向こう側の遊園

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    ネタバレ

    廃墟になった遊園地にある、花が咲き乱れる庭園。そこにあるのは秘密の動物霊園。
    相変わらずはなしの内容は重めだけど読みやすい。
    墓守の青年は、月の光の下でだけ人間と意思疏通ができる。
    森野くんが謎を解く、というか、呪いを解くというか暴かれたくないものを暴くというか。

    どれも切ないはなし。
    似鳥さんの本と平行して読んだので、動物との関係を考えてぐぬぬとなる。
    デカルトが唱えた「動物機械論」。動物行動学では、動物は感情がないよくできた機械だという態度を今も取っているのだとか。うーん、あんまり人と同じに考えるのもどうかと思うけど、これはこれで極端だなー
    ビッグフットのはなし。最後に出した答えが辛い。

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    2019年04月13日
  • 初恋ソムリエ

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    どの話も本当にいい。
    謎の方も、解決するとすごくスッキリする。
    それに登場人物たちの心情の変化もたくさんあって、すごく読みがいがある。

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    2018年12月13日
  • エール!(2)

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    坂木司 「ジャグジー・トーク」(スイミングインストラクター)
    水生海 「五度目の春のヒヨコ」(社会保険労務士)
    拓未司 「晴れのちバイトくん」(宅配ピザ店店長)
    垣谷美雨 「心の隙間を灯で埋めて」(遺品整理会社社員)
    光原百合 「黄昏飛行」(コミュニティFMパーソナリティー)
    初野晴 「ヘブンリーシンフォニー」(OL)
    それぞれ悩み頑張っている女性たちが素敵で、また、身近に感じられて元気がもらえた。
    どの話も素敵だけど、スイミングインストラクターの話が一番好きだったかな。

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    2018年10月12日
  • 惑星カロン

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    これぞ本格ミステリ! 解説でもいうように、幻想的な謎と論理的解決がなされていて、とても楽しかったです。いつも通りのハルタとチカの会話にも引きこもれ、シリーズの中でも特におすすめです♪

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    2018年09月23日
  • ひとり吹奏楽部 ハルチカ番外篇

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     「退出ゲーム」などハルチカシリーズの登場人物それぞれの番外編。短編が4編と、「退出ゲーム」のときの没ネタを見つけてしまった掌編1編。

     ハルチカシリーズを読んでいること前提に書かれているとは思います。本編で書かれている清水南高校の吹奏楽部の状況や、それぞれの人物の性格などが番外編でもそのまま表れています。
     まあ、これまでのシリーズを知らずに初めて読んだときでも、軽快なテンポであっという間に読めると思います。

     それぞれがちょっとした謎解き風味。面白かったです。

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    2017年07月13日
  • ひとり吹奏楽部 ハルチカ番外篇

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    再読。
    ハルチカシリーズぜんぶ読み返そうと思いつつ、山から発掘できなくてこれだけとりあえず。
    好きだなあって思いながら読みました。

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    2017年07月07日
  • ひとり吹奏楽部 ハルチカ番外篇

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    ハルもチカもほとんど登場せず、吹奏楽部の主要メンバーの周辺で起こる出来事、それぞれなかなか面白かったし、次に繋がりそうな伏線もひかれたようだ。だがなんで文庫本でしか出ないのだ、やはりラノベ扱いなのだろうか、それに装丁がイラストは別としてあまり凝ってなく本屋に縦に並べてあるといかにも地味だ、出版社が力を入れてないのだろうか、この前の映画もひどい出来だったし、ちょっと著者が気の毒だ。まだまだ続編が出そうだが、普門館に出場するまであと何作待たねばならないのだろうか。

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    2018年03月11日
  • 千年ジュリエット

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    ネタバレ

    ハルチカシリーズ第4巻。3巻で感じた、書きすぎない技術に増して、一人称視点の書き方が飛躍的に向上しているように読める(何様)。前巻でも片鱗は見せていたが、この巻では「私」がいつも「現在のチカちゃん」ではないため、いきなり出てくる「私」が誰だかよく考えながら読み進める必要がある。その上プロットツイストで時間、空間が飛び回るため読み応えが抜群に良い。
    この巻で草壁先生の空白の年代が明らかになるかな、と思っていたのだが、スナフキンが出てきた程度で、まだまだ謎に包まれている。焦らし上手な上にオチが斜め上なので先を読まずにいられない良書。
    巻末の「解説」にも書かれているように、「千年ジュリエット」のテー

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    2017年04月11日
  • 空想オルガン

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    ネタバレ

    巻を重ねるごとに良くなっていくハルチカシリーズ第3巻。著者の「書きすぎない技術」が向上している気がする。読み手の受け取り方に任せきって、文章が重くなりすぎないようになっている。深く考えずに読めばさらっと読めるし、いろいろ考えながら読むとゾクっとするような情報が隠れている。ここでそれぞれの短編が取り上げているのは、調停離婚+子供、遺産相続+血縁、家庭崩壊+依存症、オレオレ詐欺+家庭崩壊、、とここまで書いてようやく1冊に「家族とは?」というテーマが貫かれていたことに気づく。ハルタの姉が登場し、チカちゃんは大人になった将来を意識するようになる。
    戦争、政治、家族と続いて、4巻はどんなヘビーパンチが待

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    2017年03月27日
  • 初恋ソムリエ

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    ネタバレ

    前作「退出ゲーム」も面白かったが、こちらの方が読みやすい上に想像力を掻き立てられるため、読んでいて気持ちが良い。音楽を主題材としながら、光や匂いなど五感に訴えかけてくる描写が巧いからだろうか。現実と空想の融合がとても綺麗にはまっていて、すぐに惹きこまれる。相変わらずリアルな問題を取り上げていて、ここでは病気+夢の挫折からの回復、自宅警備員+老人介護、盗撮+過去の汚点解消、全共闘/連合赤軍など60-70年代の話題から。こう見ると、「回復」が一貫したテーマになっていることに気づく。今回も最後の表題作でハルタくんが高校生離れしすぎてしまっていて、少し現実に引き戻された。先の3作品はギリギリ本当の高校

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    2017年03月27日
  • 千年ジュリエット

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    ハルチカシリーズ第四弾。

    ▼収録作品
    「イントロダクション」
    「エデンの谷」
    「失踪ヘビーロッカー」
    「決闘戯曲」
    「千年ジュリエット」

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    2017年03月08日