雲田はるこのレビュー一覧
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泣けてくるなぁ…
くもはるさん、漫画が本当に好きなんだろうなぁ…って『落語心中』の9巻読んでて思う。そして、当たり前なんだが、人間を描くのが漫画であり、創作であり、文化の一つなんだと思う。
絵を描くのが好きで漫画描いてる人と、漫画と言う文化そのものが好きで描いている人と、具体的には言えないけど、そこに差がある気がする。頭の中の架空のお話を二次元にする、と言う作業は結果として同じになるけど、頭の中の物語を絵にするのと、頭の中の空想や妄想を絵にするのとは違う気がする…。
漫画は、この人の生きてる姿を描き写したい、じゃなかろうか。イラストは妄想をパッシャっと写真撮るみたいに紙に写し取る作業、って気が -
Posted by ブクログ
ネタバレ与太郎改め三代目助六が八雲師匠も小夏も同席する高座にかけたのは、初代助六が最後にかけた「芝浜」。八雲師匠は慰問で「たちきり」をかけ、みよ吉の亡霊に若旦那の小糸への思いのたけを語る。与太ちゃんの「居残りの会」にふらりと現れた八雲は、ひーさんに「品がない」などと酷評するが、お守り代わりにずっと持っていた初代助六の扇を与太ちゃんに託す。一方、萬月は八雲師匠から「応挙の幽霊」の稽古をつけられ、ひーさんに「つまらない」と言われながらも与太ちゃんにできない落語を継ぐのが萬月の使命だと諭す。
与太ちゃんつまり三代目助六と萬月という次世代に託すべきものを託したと感じたのか、八雲は終業した雨竹亭に現れ、誰もい -
購入済み
落語版寅さんの世界を感じます
人情味あふれる古き良き日本が描き込まれた漫画。八雲も与太も他のキャラクターも、スマホや携帯がなかった頃には本当にいたかもしれない。一巻を読んだ今、日本の庶民の心を魅せる落語版寅さんの世界と感じます。
落語って奥の深い芸なんですね。 -
Posted by ブクログ
みいくんと恵ちゃん見てると、誰かの目に止まるように「特別でなければならない」と踏ん張らなくていいと言うのは実は特別の事なんだなぁ、と心底思う。恵ちゃんも普通のリーマン、出世欲とは程遠そう(笑)みいくんはエロ小説書いてるだけで難しい本読んでそうだけど自分で書こうとはしてないかもしれない…この二人、平凡なんだよね。それが互いにとっては空気の様に透明で見えないけどかけがえがなく、かけがえがないと言う事に対して構えていない。みいくんが母親の死に折り合いが着けられてない事や、恵ちゃんの家族の事など、考えなきゃいけない事はあるけれど、二人が愛し合っている事を理解して貰わなきゃならないとキバってはいない。こ