青柳碧人のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
世界の童話をモチーフとしたパロディ探偵小説です。探偵役は赤ずきん。連鎖短編かと思ったら長編小説なんですね。それくらい話はパキッと分かれています。赤ずきんが旅の途中で事件と出会い、解決していくストーリーです。
取り上げられる童話は、シンデレラ、ヘンゼルとグレーテル、眠りの森の美女、そしてマッチ売りの少女。当然ながら元本とは違い、みんな人間の汚さや下衆な面も丸出しで、それが動機になっていたり。芥川龍之介や倉橋由美子の童話のように、予想以上に複雑で残酷な大人の世界なのです。
ラストのマッチ売りの少女の話では、赤ずきんの旅の目的もわかり、それまでの話が伏線となっていたり、最後まで楽しめます。
童話 -
Posted by ブクログ
「ナゾトキ・ジパング」続編。スタイルは変わらず、短編集。やたら日本に詳しいケビンが謎が解けたときに「What a Japanese!KATANA!」などと、その章に据えられた日本の文化を叫ぶパターンも楽しい。
第1話 刀、第2話 鮨、第3話 花火、第4話 怪談、第5話 鎌倉(原題はローマ字表記)の最初に新渡戸稲造やドナルド・キーンなど著名な英語での章テーマを語った英語文が掲載されていて、それも知識欲を満たしてくれて良かった。登場人物がコミカルでロサンゼルス帰りの自称美人刑事田中のうけないアメリカンジョークなども笑いのツボ押さえていた。
あまり秀次と理沙の関係は進まなかったけど、秀次が少しだけし -
Posted by ブクログ
迷わず購入するシリーズの一つ。変わらぬ前髪とシャーペンとノートとの再会。愉快な仲間たちとも久々の再会。
今回の最初のステージは球場だった。野球の心得がない人でも大谷翔平のニュースに関連する情報でベーブ・ルースやハンク・アーロンという名前を聞いたことがあるかもしれない。そんな2人と数学が関連してるとは初めての認識だった。
確率の問題は数学のカテゴリーの中でも苦手だったのを思い出した。パターンの候補数を伝達の手段として活用するとは、何かで真似たくなるような楽しさも覚えた。
二次元と三次元の違いをズルく活用すると人の目を欺く形が描けるのは不思議な感覚である。エッシャーさんの絵はずっと眺めてい -
Posted by ブクログ
娘の婚約者の胡散臭い怪談師と張り合うために怪奇現象まがいの難事件を解決する刑事のコメディミステリ。
面白かった。一見、怪奇現象の仕業にしか見えない迷宮入り事件を調査し、一般の事件として差し戻すための部署に転属になった主人公。怪談など大嫌いなのに、よりにもよってこんな部署に配属され、がっくり来ているところへ、娘から「結婚を前提に付き合っている男性が怪談師だ」と報告される。主人公は怒り心頭。「怪談なんかくそくらえ!」と勢いのままに難事件を次々と解決していく。このテンポの良さが最高だ。
ミステリ部分のトリックはそこまで凝ってはいないものの、伏線が見事に回収される快感がある。「むかしむかしあるところ -
Posted by ブクログ
死体と出会うシリーズ、ハマってます。いつも面白い。マンネリしそうだけど、赤ずきんちゃんが聡明でかっこいいし、なにより童話(昔話)のお馴染みのキャラクターが次々出てくるのでずっと飽きない!今回はピノキオの体探しが全話通してのテーマでありながら、短編それぞれの事件と謎解きも愉快でした。あと個人的には白雪姫の話が好きだったなー。一般的に白雪姫は「性格の悪い継母から理不尽に追放される可哀想な姫」の認識だけど、こちらの継母ヒルデヒルデは…生い立ちと王女になる理念がなんというか現代風で、話としてちょっと深い。
次作「赤ずきん×アラビアンナイト」も読みます!