マイケル・サンデルのレビュー一覧

  • 平等について、いま話したいこと

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    「平等」というテーマを経済、政治、尊厳の3方向から、ピケティとサンデルが語り合う対談集です。平易な文章で書かれていて、とても重要な内容だと思います。

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    2025年11月18日
  • 実力も運のうち 能力主義は正義か?

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    厚くて読みづらいが、第一次トランプ政権の頃の話しがそっくりそのまま今になっていて、アメリカ社会の理解が深まる

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    2025年11月16日
  • これからの「正義」の話をしよう ──いまを生き延びるための哲学

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    正義をめぐるこれまでの政治哲学の議論を、さまざまな事例をもとに紹介している。功利主義(ベンサムとミル)→リバタリアニズム→リベラリズム(カントとロールズ)→アリストテレス→コミュニタリアニズムと展開し、サンデルは功利主義やリバタリアニズム、リベラリズムを批判し、コミュニタリアニズムの立場をとっている。

    訳文であるため少し読みにくいけれども、さまざまな事例と政治哲学を結びつけて論述しているため、政治哲学の入門書として読めると思う。

    ただ一つ気になるのは、善き生に基づく政治を提案しているが、世界で市場原理を採用した政策、新自由主義的な政治が行われる中で、市場・効率と政治のバランスをどうとるのか

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    2025年11月07日
  • これからの「正義」の話をしよう ──いまを生き延びるための哲学

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    自分の中での世界が広がった気がする。
    当たり前だけど立場や環境が違うと考え方や正義が違うことが分かった。
    読む前に比べるとより深く、それぞれの正義について考えられるようになった。

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    2025年11月05日
  • それをお金で買いますか 市場主義の限界

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    市場主義、資本主義ってものに漠然とした嫌悪感があるけど、結局金持ちへの嫉妬なのかもしれない。
    ほぼ全てが金でどうにかなる時代、どうにかならないものに焦点を当てて生きたいけどその時点で金に囚われている気もする、難しい。

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    2025年11月05日
  • それをお金で買いますか 市場主義の限界

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    世の中がここ数十年でいかに商業主義に蝕まれてきたかの実例が詰め込まれた一冊。人の生命すらギャンブルの対象に変えてしまうおぞましさを見た。

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    2025年11月02日
  • それをお金で買いますか 市場主義の限界

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    読書録「それをお金で買いますか」4

    著者 マイケル・サンデル
    訳  鬼澤忍
    出版 早川書房

    p169より引用
    “実のところ、それだけではない。一二週間
    ほどしてから保育所が罰金を廃止しても、上
    昇した新たな遅刻率はそのままだったのだ。
    お金を払うことで、迎えの時間に遅れないと
    いう道徳的義務がいったん蝕まれると、かつ
    ての責任感を回復させるのは難しかった。”

    目次より抜粋引用
    “市場と道徳
     行列に割り込む
     インセンティブ
     いかにして市場は道徳を締め出すか
     生と死を扱う市場”

     哲学者である著者による、経済学の市場原
    理が人の日常生活に及ぼす影響について論じ
    る一冊。
     行列に並

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    2025年10月22日
  • 平等について、いま話したいこと

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    この2人の討議は非常に面白い。
    ただ自分の国際政治・歴史の知識が足りないだけに十分に理解できたとは思えないのが悔しい。
    色々読んでまた帰ってきて、2人と一緒に考えたい。

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    2025年10月21日
  • これからの「正義」の話をしよう ──いまを生き延びるための哲学

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    大学の頃に読んだ一冊。
    哲学の講義の推薦図書として掲げられていたから読んだのだけど、その授業はこの本をベースにしているにもかかわらず悉くつまらくて、マイケル・サンデルに失礼だ!と、思っていたのが懐かしい。

    国際政治から友人関係まで、自身の哲学の礎になった名著。全ての学生に読んでほしい。

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    2025年09月25日
  • 平等について、いま話したいこと

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    「脱商品化」という考え方。
    金で買えないものはない、という定型句を聞いたことがあるが、こうした考え方に対するアンチテーゼである。「売らない、商品にしない」という心掛けが試される。

    というのも、超金持ちはその元手となる金を運用してさらに増殖させていく。だが、幾らお金があっても「売る側が〝平等“を演出する」ことで、超金持ちも一般も同じになるのだ。

    例えば「お一人様一個まで」。これは売る側の共産主義であり配給制に近い。金さえあれば幾らでも買い占められる商品ではなく、皆に行き渡る商品に脱商品化されているわけだ。

    他にも「私たちは買われた」ではなく、「私たちは売らない」ことが徹底できるなら、金持ち

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    2025年09月22日
  • ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業(上)

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    道徳や正義といった普段真正面から考えないことを考えるきっかけになる。
    結局、答えがぐるぐる回ってしまうようなことにはなるが、本書の最初でも述べているように考えること自体に価値がある。
    わかりやすい部分と難解な部分があるので、メリハリつけて読むのがよい。

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    2025年09月14日
  • 平等について、いま話したいこと

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    哲学者と経済学者、著名なふたりの対談。
    平等について語るといっても、まずは「平等」とはなにかを考える必要がある。この二人はどちらかというと、富の再分配による教育や医療等の充実を重要視しており、自分の考えにも近いので読みやすかった。
    その中で、「尊厳」や「承認」が重要だとしており、ああなるほど、先を見ないと社会はうまく回らないのだなと感じた。
    多くの人が読むべき本です。

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    2025年08月28日
  • 平等について、いま話したいこと

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    ピケティとサンデルの主張はかなり違う視点からのものではあるが両方とも大いに納得できる。両者の対談だからこそ双方の主張の核が理解できる良書。

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    2025年08月21日
  • 実力も運のうち 能力主義は正義か?

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    米国に蔓延する「能力主義」に対する批判。

    第一次トランプ政権の誕生のきっかけになった「分断」の原因が「能力主義」にあるとしている。そして、その「能力主義」を蔓延させるきっかけとなった、グローバルな自由市場を受け入れ続けてきた今迄の政権にあると批判している。

    そもそもなぜ能力主義は分断を生み出すのか?結論を言えば、格差が固定化されてしまっているから。
    アメリカでは、機会の均等があれば、誰でもアメリカンドリームを手にできる。その地位は、自らの能力に起因するものである。これが能力主義の社会である。しかし、現実には、格差は固定化されている。成功者は自らの地位を確固たるものとするし、貧困なものは貧困

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    2025年08月17日
  • 実力も運のうち 能力主義は正義か?

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    ネタバレ

    とても興味深い考え方と感じる。
    確かに我々が選んでいると信じている人生についても、結局は運によるものなのかもしれないし、結局は親の裕福さに左右されているのかもしれない。

    ただ、一つ言えることは昔よりも可能性は拡がっていること。
    それが結果的に良い方向に向いているのかはわからず、貴族制度の時代の方が精神的尊重という点では優れており、人間にはそちらの方が良かったのかもしれない。

    しかし、その制度に疑問を抱き、より良くしよう、したいと思う活動が今を作り、貴族制度を過去に変えたのなら、その過程や、そこから今抱える課題にで会えていることとして、人類は良い方向に進んでいるのかもしれない。

    また数年後

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    2025年08月17日
  • 平等について、いま話したいこと

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     今年の初めに出版されたばかりの本。日米同時発売だがら、翻訳のタイムラグもなく、まさに今の社会状況についての本である。ピケティという人は初めて知ったが、サンドルは読むたびに感心させられる刺激的な哲学者で、彼の名前に惹かれて、ほとんど対談であることも意識しないで購入した。全体としては互いに対するリスペクトに満ち、わかりやすい話し言葉で展開されており、とても気持ちよく読むことができた。

     ふたりの意見は必ずしも一致しているわけではなく、いくつかの側面で激しく対立するが、共通している認識も多く、その共通の部分について、僕自身もなるほどと思い、確かにそのとおりと思うところが多かった。それはこの本の中

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    2025年08月15日
  • 平等について、いま話したいこと

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    知の巨匠二人による対談集。
    平等をキーワードに展開される世界の在り方。
    特に機会の不平等という視点で語られる話は考えさせられることが多かった。
    自戒を込めて「お互い様」の精神が薄れている気がした。

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    2025年07月13日
  • 実力も運のうち 能力主義は正義か?

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    如何に自分がtechnocrat的な,meritocracy的な思考の上に「平等」を思考していたのかを思い知らされる事になった.読み始めた当初,オバマやヒラリークリントンに対する批判の一部が分かったようで分からなかった.トランプを支持する人々が奪われてきたモノに対する理解も,言葉の上では理解していたけど,「消費する側の倫理」「生産する側の倫理」という言い回しに,ハッとさせられた.そういうことか,実体経済を回している人々が蔑ろにされ,金勘定で漂ってる奴らが富を掠め取っていく…この違和感や怒りは,この「裏表」にあったのか,と.
    筆者は高学歴エリートの「価値」のあり方を批判こそすれ,能力そのものを批

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    2025年07月11日
  • 平等について、いま話したいこと

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    ピケティとサンデルの対談本。あまり一緒に考えたことなかったけど、この2人が対談することがあるんだ。
    サンデルが知的で観念的な思考実験をするのに対し、ピケティが現実社会でどのような活動をすべきかの選択を迫る展開は面白い。サンデルも哲学的な裏付けがあるものではないが〜、とか感覚的には〜とか言いながらかなり鋭い意見で応えているのも楽しい。
    左派の頭のよい人たちがそういう風に考えているというのを知ることができるだけでも読む価値ある。

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    2025年05月30日
  • 平等について、いま話したいこと

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    だいたい海外の学者さんが書く本は分厚くて怯んでしまう。でもこの本はスター学者2人の議論をたのしめるしな、とミーハー心とコスパ精神から取り寄せましたが、手にとってみれば150ページ強という薄さ。対談なのでさらにリーダブル、という読みやすい本でした。対談ものは日本以外はあまりウケない、とどこかで読んだ気がするけれどそんなこともないのかな?内容についての自分の理解としては、我々は特にここ数十年の政治的社会的経済的体験をもとにいわゆる個人にあらゆる責を帰す「公正社会仮説」信者状態だけれど、そのよって立つ足場はあらゆるものが商品化された「市場」だよー。ということ。2人の学者は大きくは脱商品化と人としての

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    2025年05月06日