マイケル・サンデルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自分が政治哲学に興味をもつきっかけになった本。
サンデルの文章は分かりやすくて毎度感動する。現実に起きている問題と政治哲学を結びつけて議論していく内容となっている。例も分かりやすく、これからの世の中を考えるには最適な1冊。ただ、カントの内容は難しい。
2回目
やっばりサンデルの考えはいい。だけど、ロールズの話もなんとなく魅力に感じてきた。
3回目2025.7.11
ベンサム→結果に注目
カント→行為の動機に注目
アリストテレス→ものの性質に注目
共通善を育むことが今後の政治課題らしいが、サンデルは今のトランプ政権を見てどう思うのか。トランプのナショナリズムも一種のコミュニタリアニズムのよ -
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Posted by ブクログ
前回に引き続き面白い議論がたくさんあった。やっぱりハーバードなだけあって、学生の鋭い視線もすごい。指摘や批判も的確。そのような多様な意見を拾って、議論を上手にファシリテートするマイケル・サンデルも素晴らしい。自分も多角的な視点を持てるようになりたい。
同性婚、愛国心・忠誠心のジレンマ、アファーマティヴ・アクションなど社会問題は判断が難しい。自分でも何が正しいのか結論が出せない。
quote:
この講義の目的は理性の不安を目覚めさせ、それがどこに通じるかを見ることだった。我々が少なくともそれを実行し、その不安がこの先何年も君たちを悩ませ続けるとすれば、我々は共に大きなことを成し遂げたというこ -
Posted by ブクログ
法哲学を学ぶ上で非常に参考になる本。億万長者のビルゲイツに巨額の課税をして、富の再配分を強制することを正当化できるか?5人の命を救うために1人の命を犠牲にすることは道徳的に許容できることなのか?これらの問題を功利主義、リバタリアニズムの立場はどう評価するのか説明している。
ベンサム、ミル、ロック、カントなどの思想を例を挙げて分かりやすく説明し、法哲学という難しい学問の魅力を伝えていることが印象的であった。
マイケルサンデルのプレゼンも非常に巧妙だと感じた。議論を対話式で進め、賛成、反対の意見をぶつけ合わせている。矛盾している意見も全否定から入るのではなく、多様な意見をを自然に反映させて、筋 -
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Posted by ブクログ
マイケル・サンデルによる、経済的合理性の追求が、人間本来の倫理観や慈しみを腐敗させていくという論の本。
帯からして、重厚なメッセージ。
「金融危機の際に『強欲さ』が一定の役割を果たしたことは確かであるものの、問題はもっと大きい。この30年のあいだに起こった決定的な変化は、強欲の高まりではなかった。そうではなく、市場と市場価値がそれらがなじまない生活領域へと拡大したことだったのだ。
こうした容共に対処するには、強欲をののしるだけではすまない。この社会において市場が演じる役割を考え直す必要がある。市場をあるべき場所にとどめておくことの意味について、公に議論する必要がある。この議論のために、市場 -
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面白かった。話の内容はもちろんだけど、議論の運び方とかが上手い。何か明確な答えが出るわけでもないが、その過程がいかに重要かってことを再確認させられる。
上巻に比べて急に議論が高度化する印象だけど、じっくり読めば理解に難くはないはず。
上下巻どちらも巻末にサンデル教授の東大での講義が前後編にわかれて収録されていて、なんでこんなややこしいことするんだと思ったが読んで納得。東大での講義はハーバード大での講義を圧縮したもので、つまり上巻での議論と東大講義前編の議論が対応している。下巻についても同じ。読んでみればいっそう理解が深まるし、ハーバード大の生徒と東大生の違いというか、アメリカ人と日本人の考え方 -
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Posted by ブクログ
なぜ人を殺してはいけないのか?なぜ人は権利を持つのか?なぜ他人を尊重しなければならないのか?お金では買えないものは何か?なぜ税金を支払わなければならないか?
人権問題や課税、道徳、自由…それについて、「正義」の観点から切れ込んで行くマイケル・サンデル教授のハーバード大学での授業が掲載されています。
学生に質問を振りつつ、歴史的名著を紐解きながら、ひとつひとつの疑問をわかりやすく解説されています。「功利主義」ですとか、ジョン・ロックの「統治二論」ですとか、単語として知っていても内容をよく知らなかったことが解説されていて、ためになりました。
現代社会が抱えている課題を、それらの歴史的名著を紐 -
Posted by ブクログ
ハーバード大学で大人気の政治哲学の講義と東大安田講堂で行われた特別授業を書籍化した下巻となります。「正義とは何か?」この単純にして最も難しい命題に挑戦するサンデル教授と受講生とたちとの掛け合いに注目。
この下巻は、NHK教育テレビで放送された「ハーバード白熱室」の第7回~12回まで、および2010年8月に行なわれた東京大学特別授業の後篇「戦争責任を議論する」を収録したものになります。
僕がこういう講義に魅かれるようになったきっかけとは、現在は東進ハイスクールで教鞭をとっている英語講師の今井宏先生が大学時代の恩師の授業をはじめて受けたときにちょうど、サンデル教授が展開しているような授業たった