高野登のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
【感動を生むサービスの理想を学べる本】
—あらすじ—
リッツ・カールトンで目の当たりにした究極のサービスを書籍化している。
内装の絢爛さや食事の美味しさよりも人が生み出すサービスが、お客様の心を動かしていく。お客様の感動のためにというクレド(信条)が全社に行き渡っているのが、リッツ・カールトン。心から納得するまで、そのクレドを繰り返し考え、自分たちの素地にする。
個人の力に加えて、チームワークでお客様を喜ばせる。お客様の情報を共有して、誰でもホスピタリティを作ることができる環境を作っていく。そのマインドと共通の目的意識を前提に、マニュアルを作り、誰でも同じ結果を生み出せるように科学化していくことが肝要。
面接から雰囲気が違う。オフィスではなく、ホテルのボールルームで行われ、管理職が飲料を運んでくる。生半可は応募者はこの時点で、自分にはこの堅苦しさは合わないと辞退する。価値観が合うか合わないかを最初に判断させる。面接時にはスキル面は聞かない。主に心理面、感受性はどの程度か、倫理観の強さは、自立心はあるかを判断する質問を投げかける。
セクションが違えど目標は同じ、オリエンテーションではそう語る。会社が犯す罪のひとつは、従業員にビジョンなき仕事をさせることである。地味な作業を新人に任せたとしても、その仕事の意義を説明し、意図を理解させることが大切。
リッツ・カールトンが新人に伝えるのは、ビジョンやミッションや企業哲学に止まり、具体的なスキルやマナー研修は少なめ。人格形成やマインド面での関わりが多く、マニュアル研修はほとんど行われない。
目標年収の5%を自己投資に充てるべきだ。感性を磨くための投資は、美術館に行く、オペラやミュージカルや演劇をみる、普段訪れない地に赴く、ビジョンが高い人たちとの時間を共有する。
ブランド力をつけるために考えること。市場にはニーズなどなく、お客様一人一人にニーズと感性がある。市場ニーズを探すと感性の交流が途絶え、目の前のお客様を本当の意味で見ることができなくなる。「不満」→「満足」→「感動」→「感謝」というレベル階層。感謝まで辿り着くと、一時の感動がその先も続いてく状態になる。いいブランドはリピート率、紹介率が高いことも特徴。
マニュアル化することで、本当に接客が好きな人の言動を束縛し、その人の感性が乏しくなることもある。
—感想—
サービスマンとして働いている身として、非常にためになる本であることは相違ない。
おもてなしの心を再認識し、チームでお客様の感動を取りに行く点は、見直さなくてはならない。クレドを浸透させることに関しても蔑ろにしてきたので、目の前の効率や結果よりも、より根っこの部分で精神的な共通認識が生まれれば、理想の環境になるだろう。
体系的な学びを得ることはできた。面接採用時の段階で価値観の擦り合わせしたり、人格形成やマインド面の強化を重視したり、雑用でもビジョンを持って仕事をさせたり、チームワークで情報共有を図りお客様の感動を追求したり。満足のさらに先の感動、感謝まで突き詰めることができれば、サービスのプロとしても誇らしく思えるだろう。
特にサービスは科学、という項目が非常に共感を持てた。準備や知見がなければ、感動を生むサービスは成立しないと思うので、これからも準備徹底を続けたいと誓った。
一方で、特別な日を祝うお客様に感動を届けたり、困っているお客様に手を差し伸べるために、全社員に2000ドルの決済権があると書いてあった。その資金の出所は他のお客様からいただいている宿泊料と思うので、コストパフォーマンスも大切にしたい自分にとっては納得できない。悪意のあるお客様もいらっしゃって、サービスマンの善意を踏み躙ることもあったと思うが、その時はどう折り合いをつけるのか、失敗談が書かれていないことは不審に感じる。
お客様全員にいかなるときにもできるかと言われればきっと難しいのだろうと推測しており、特別対応されていないお客様は果たしてどう思うのか。今置かれている自分の現状下で参考にしすぎると、お客様の中で不和が生まれることは間違いない。多くの理想と現実があるだろうが、あまりに理想の方に天秤が傾いていると感じた。
期待していた内容とは乖離があったが、最高峰のサービスについての向かい方を学ぶことができたと思う。 -
Posted by ブクログ
リーダー論が書いてあって、なんかこう、思ってたのと違ってたのだけど、
そもそも『品格』ってなんだっけ?とふと立ち止まって考えてみたり。
【品格】その人やその物に感じられる気高さや上品さ。品位。(goo辞典より)
この本では、組織の一体感をつくり出しているものが、組織を構成する一人ひとりの「品格」だと定義しています。 逆に言えば、「一体感を生み出す感性」こそが、「品格」 とのこと。
また著者は加えて「品格」を下記のように言っています。
>人の役に立つために、自分の心を修めていくこと が、人の人としての成長です。それができている人、少なくとも、そこに向かって努めている人に、私たちは、「品格」を感じるのです。
うーん?あまりしっくりこない本でしたがいいことも書いてありました。
メモ
「哲学」と「品格」について、私は、この土の中にある見えない根が「哲学」であり、外に出て見えているものが「品格」だと思っています。 「品格」には、その根幹に「哲学」が必要なのです。しっかりとした自分なりの「哲学」を内部に持って、それが外側に反映しているとき、人は、その外側から、「品格」を感じるのです。
高校時代には、商業高校だったこともあり、先生方から、いわば「信州商人道」を教え込まれました。 それは、「 たとえ最小の結果しか見えないときでも、最大の努力を惜しまない」ということでした。
道具に魂を込める、つくったものに魂を込める。あらゆるものに人格のようなものを認めていく、そうした優しい視線こそが、日本人の品格なのではないかと感じました。 けれども、私自身は、はたしてそういう視点を、ふだんの仕事のなかで持てているのだろうか? そう振り返ったとき、その日本人の品格を会社の哲学として社内に徹底させている組織の品格に、敬服せずにはいられないのです。
おまえが大阪でやらなければいけないことはただひとつ、自分の大事なスタッフに勇気を与えることだ。そして、思いや理念を伝えるのに、最低五百回は語り続けること
よい習慣とは、まず人の幸せを考える習慣
よい言葉がよい行動、よい習慣を生む -
Posted by ブクログ
リッツ・カールトンが
顧客から高い評価を受ける秘訣とは。
リッツ・カールトンの日本支社長が
自らの体験談を下に書かれているため、
内容はかなり具体的かつ特異的です。
自分のビジネスに応用するためには、
自分なりにたくさん考える必要がありそう。
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
1983年にアトランタで誕生したリッツ・カールトン。
わずか20数年でトップクラスの評価を受け、
全世界に展開している。
リッツ・カールトンでは、
従業員の感性や行動力を大切に伸ばしつつ、
クレド(信条)を元に従業員の価値観を同じ方向に向け、
ミスティーク(神秘性)を生み出す。
お客様を「満足」させることに留まらず、
「感動」や「感謝」を引き出すことにより、
サービスを超える瞬間が訪れ、
愛され続けるブランドへと育っているのだ。
感性を磨き、お客様への愛情を忘れないことで、
本当の「サービス」を提供していくことができる。 -
Posted by ブクログ
[驚き] 自己投資は、将来目指す年収の5%
今の年収が500万円なら、その5%は25万円。でも年収1000万円が目標ならば、そのためには年間50万円を自己の成長に使うべきとのこと。
自己投資とは、質の高いセミナーへの参加から、本物の芸術作品に触れて感性を磨くこと、さらには身体や心の健康管理までに及びます。
マーケティングセンスの磨き方として、興味深いエピソードがありました。
出張の際、降り立った空港から訪問先までの道程にあった大型看板に広告を出している企業を全て記録し、次の営業会議までにそれらの会社の業績を発表するというもの。
自身のキャリアパスを意識して働いているからこそなせる技だと思いました。