片田珠美のレビュー一覧
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2016年7月に神奈川県相模原市の障害者施設を襲って、戦後最悪の犠牲者を出した惨事を引き起こした植松聖。精神科医の著者が、植松が惨事に至る社会的、個人的な背景を解く。その背景は、我々が生きている現代の病巣でもあり、我々はその病巣の中に生きている。▼植松は自分を特別な存在と思いこむ「自己愛」の強い人物だ。それは現代社会で多く見られる。彼は自分を認めてくれない社会を恨み、ゆがんだ正義から復讐する。犠牲になったのが弱い障害者である。障害者に生きる価値を求めなかった植松の意識は、コスパ全能の現代社会の我々の持つ意識でもある。社会が、コスパであらゆる価値を判断されている。
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「秋葉原無差別殺傷事件」の加藤智大
「池袋通り魔殺人事件」の造田博
「下関通り魔殺人事件」の上部康明
「大阪教育大池田小事件」の宅間守
「コロンバイン高校銃乱射事件」のエリック・ハリスとディラン・クリーボルト
「ヴァージニア工科大銃乱射事件」のチョ・スンヒ
「津山三十人殺し」都井睦雄
彼らを凶行に走らせたのは何か?
最後の一線を超えたきっかけとは?
増える「誰でもよかった」という大量殺人者の精神構造とは?
人物のおいたちから精神構造までを分析しつつ分析したリポート
全て他者のせいにして内なる悪を否定する精神構造とは?
読んでいて恐ろしくなるのは
もしかしたら「人は誰にでも大量殺人者にな可 -
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■アレキシサイミア(失感情症)とは想像力が乏しく,自分の感情を認識することも,表現することも難しい状態で,心身症やうつ状態で時々出現する。
・自分の感情ときちんと向き合えない状態であるが一種の防衛メカニズムという見方もできる。
・困難な状況に直面するとネガティブな感情が出てきてどう対処すればいいのか分からなくなり全ての感情を否認したままフリーズする。
・しばしば成育歴が影響している。子供の頃自分の感情を出しても親にきちんと受け止めてもらえず「怒っちゃダメ」「泣く子は悪い子」などとネガティブな感情を出すことを押さえつけられているうちに感情を出せなくなり,やがてそうした感情すら認識できなくなる。
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基本的にしゃべるときは頭の中で二手三手先を読んで話すようにはしています。
著者の仰る
1 相手の裏の心理をつく
2 別の話題に誘導する
3 矛先をそらす
4 一段上に立つ
5 周囲を味方につける
6 あえて無防備になる
7 筋違いの期待を裏切る
のうち
1と4と6はよく使います。
自分も含めて相手を俯瞰するように一段上から見て弱みを探します。
それができると相手の裏の心理が読めるのであえて無防備になってスキをつくって肉を切らせて骨を断つって感じに持っていけたらりそうです。
ただ本書は使い方を一歩誤ると内輪のケンカを招いてしまいかねないので注意が必要ですσ^_^;
僕的にはよくやってる技術も含 -
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内容的に私自身の考え方と非常に近しい内容だと思いました。
相模原の障がい者施設を襲って殺害を犯した事件をベースに
正義とは何かを論じていく内容となっています。
内容もいろいろ考えることがあると思いますが。相模原の
事件に関して、何も語られることがなくなっていることに
非常に違和感があります。史上最悪の部類の事件ではないか
と思うのですが。
そもそも正義って大声で振りかざすのは恥ずかしいことだと
いう感覚があると思うのですが、最近正義を大声でいう人が
多くなった気がします。
マスコミでもそうですが、会社や地域の中でも。そんな人
たちが胡散臭くて恥ずかしくなるような世界に
なるようになればいいのか -
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■功罪相半ばするのがネット空間だということを忘れてはならず。ネットによってくすぶっている欲求不満や悪感情が多少とのガス抜きされてる反面,ますます負の感情を増幅させ,時にはそれを現実の世界で発散してしまう人が少なくない。
■自我が表出する人格というものも,一つだけではなく,幾重にも重なり合っている。
■「小人閑居して不全をなす」という言葉があるが,人はっ日まで考える時間がたくさんあると,ろくなことをしないもの。現実にやることが色々とあった方が,あれこれ思い煩わずにすんでいい。
■「潜在能力は無限」といった考え方にどこか惑わされている。
■勉強に関しては,スポーツや芸術などとは比較にならないほど大 -
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■マニック・ディフェンス(躁的防衛)
■拒絶過敏症 ~打たれ弱さ
■自尊心は,「経験によって強化された全能感」,対象「リビドーの満足」,「幼児期のナルシシズムの残滓」から生まれる
■「健全」な自尊心を持つことができず,大人になっても幼児的な万能感を引きずっているのが「プライドが高くて迷惑な人」の本質。
■「プライドが高くて迷惑な人」の3タイプ
・自慢称賛型 ・特権意識型 ・操作支配型
■第一に幸福な人間は決して空想しない。空想するのは不満な人間だけである。満たされなかった願望こそ空想を生み出す原動力であって,空想というものはどれもこれも,願望充足であり,人を満足させてくれない現実の修正を意味