陵クミコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
カメラマン×たい焼き屋
ずっと「読みたい」リストに入れてたのに、なかなか手元に来なかった本。
偶然見つけて、積まずに即読み。
ほっこり、穏やか、太陽。
多分、「物足りない」っていう感想が出る作品かも知れない。
でも、これすごく好き。
ちょっとリアルな部分が重すぎず、でも「わかる」って思わせて気持ちが寄り添う感じ。
12つ離れている二人だけど、どこか抱えてる焦りだったり孤独だったりをうまく補い合えて。
特段大きな波があるわけじゃなく、嫌なキャラもいない。元奥さんと別れたきっかけもどこかでありそうなことだし、たい焼き屋の友達が相談してきたこともその時話した同窓会でのたい焼き屋への印象も、どこかリアルで引き込まれた。
江の島を舞台に、普段観る観光客のにぎわう雰囲気じゃなくて、一本路地に入った静かな暮らしの漂う雰囲気とか、猫が取り持ってくれる空気感とか。
ホント、穏やかで暖かくて読んだ後すっきり頑張れそうになるお話でした。
☆4.7 -
購入済み
なんだか切ない
なんだか心暖まるお話でした。
知的障害とまではいかないけれど…という設定の睦と、政治家の父をもつクルちゃん。
障害を題材にしているので、登場人物が睦を中傷するシーンもあり、苦手な人は苦手かと思います。
お話は、高校生の時と再開した時と、くっついた後に別れてて、登場人物達も年をとっていきます。
いくつになっても変わらない睦と大人になって、嘘とかを覚えて変わってしまったクルちゃん。
クルちゃんが睦に再開して今の自分を省みるところが切なくて、いっぱい泣きました。
正直、萌えという言葉とかキュンキュンするとかはあんまりなかったんですが、
そういうんじゃなくて『純愛』という言葉がしっくりくるお話でした。
行為のシーンもありますが、エロいとかいうのよりも、結ばれて良かったねとかそんな感じでした。
障害とかそういうのが苦手ではなければ、ぜひ一度読んで欲しい作品です。
さらには、大人になって社会人になって何年目とかの日々の生活に埋没してしまってる方とかにも、オススメです! -
Posted by ブクログ
ほんわかストーリー。
起伏のある流れではないけれど、日常の小さなあれこれに一喜一憂して生きる人々が、ほのぼのとしていて良かったかな。
誰もが身のうちに持つ悩みや焦り、それを口に出して言えずにいる。
それを話せる相手を主人公のふたりは互いに見つけることが出来たんだねぇ、と、近所のおばさんになったような気分だった(笑。
正直、肉体関係はいらないんじゃね?と思うところもあるけど、自分の思った道を真っ直ぐに進む主人公、日和の姿に誰もが愛しさを感じずには居られないんだろうな。
色んな経験をつんだ大人だって、年若い者から教わることはある。
自らを振り返るための時間に日和にであった陸には、10以上も年下の青年から教わることはたくさんあったんだと思う。
そしてそれは、日和も同じだったんじゃないかな。 -
Posted by ブクログ
センセの絵が、どんどん上手くなっているのがよくわかる一冊でした。
表題作だけが現在の作品で、あとはかなり古かったので。
でも、昔の作品もストーリーは好みのテイストで面白かったです。
「独占率」は、あとがきに“付け焼刃的”な読みきりなどと書かれていますが、そんなことありません。受の片想いが切なくて、きゅーんとさせられます。王道だけど、きれいで繊細な絵柄にぴったりなストーリーだと思いました。
モテ男で大学の寮の隣部屋に住む伊坂のことを密かに想っている、地味眼鏡のナツ。でも、ナツは根っからのゲイで、伊坂はめちゃくちゃノーマル。当然、想いが叶う望みはないと思っていたある夜、酔っ払った伊坂から「俺と遊ぶ…?」と言われ、遊びとわかっていながらもナツは受け入れてもらおうとします。
ナツが壁越しに伊坂への想いを囁くところは、切なすぎでした。
伊坂がとんでもない男みたいなんですが、ノーマルから男に転ぶという大冒険をするにあたって、これくらい当惑しているのも頷けます。
女の子に接するよりも、ナツに対しては執着しているところとか、ヤキモチを焼いているところとか、よく観察するとけっこうわかりやすいのがかわいいかも。
伊坂はメガネっ子大好きなのに、同じメガネでも秋山は超気に入らないってところも可笑しかったです。
描き下ろしが、また良かった。
ナツにはヤキモチを焼くくせに、自分は平気で女の子と遊んじゃう伊坂。それはNGだよなと思っちゃいました。そんな伊坂の行動に、体だけの関係でもいいと思っていたナツが二人の関係に疑問を感じるようになってしまいます。
ナツがかわいそう!と思わず入れ込んでしまう展開。でも、伊坂だってあれこれ考えてたんだと分かると、タイトルの意味に納得です。
「カウンターテーブルの距離」は昔の作品で、これも王道的なんだけど、雰囲気があって印象に残ります。
仕事から逃避してしまった陶芸作家の蒼志×亡き父親の喫茶店を一人できりもりする陽。
孤独な二人が惹かれあう姿がとても優しい目線で描かれていて、読後感のいい話です。
「彼は悪いヒト」は、カワイイ受かと思っていたら…という、形勢逆転が爽快なハナシ。どこかで読んだ、あんなパターンの話です。ツボでした。
カバー下に、秘書のお話があって、こちらもスピンオフがあれば興味津々なかんじです。