陵クミコのレビュー一覧
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センセの絵が、どんどん上手くなっているのがよくわかる一冊でした。
表題作だけが現在の作品で、あとはかなり古かったので。
でも、昔の作品もストーリーは好みのテイストで面白かったです。
「独占率」は、あとがきに“付け焼刃的”な読みきりなどと書かれていますが、そんなことありません。受の片想いが切なくて、きゅーんとさせられます。王道だけど、きれいで繊細な絵柄にぴったりなストーリーだと思いました。
モテ男で大学の寮の隣部屋に住む伊坂のことを密かに想っている、地味眼鏡のナツ。でも、ナツは根っからのゲイで、伊坂はめちゃくちゃノーマル。当然、想いが叶う望みはないと思っていたある夜、酔っ払った伊坂から「俺と遊 -
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ネタバレ思ってたよりずっとよかったというのが正直な感想です。(失礼)細かいことを言えば、色々とツッコミどころはあったのですが、お互いを思う兄弟愛に胸がキュッとなりました。
弟がすごくすごくよかった。
ガチで兄弟なのだけど、そのあたりの禁忌を犯すドロリとした背徳感みたいのはあまりなかった。
幼い頃事故で両親をなくし、資産家だった父の実家に引き取られた兄弟。
跡取りとしての重圧。自分がいい子でいなければ自分達の居場所がなくなってしまう。唯一の拠り所である幼い弟と離ればなれになってしまう。常に兄としての責任感を感じていた要。
幼い頃から兄が大好きで大好きで、いつしかそれが恋愛感情だと自覚して絶望した清司。そ -
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ネタバレ在宅勤務のSE・槙原俊は、飲まず食わず寝ずで行った仕事明け、玄関を出るなりその場で倒れてしまう。
気がつくと、アパートの隣人・渡辺研一とその息子・孝太の家で介抱されていた。
俊は、研一に感謝するが、研一の態度は冷たく、その印象は最悪だった。
しかしなぜか孝太は俊に懐いてしまう。
俊が倒れたのはどうやら、風邪だったようで、それから三日間寝付いてしまった俊の下へ、孝太は毎日「お見舞い」と称して、自分のおやつだと思われるお菓子を持ってくる。
やがて、すっかり風邪もよくなった俊だったが、相変わらず孝太は俊に懐いたまま。
公園やアパートの庭などで俊を見かけるたびに、駆け寄って纏わりつ -
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ネタバレ好き嫌いが分かれそうな攻め。
できる大人なようでいて彼の方が子供っぽいなと読後思った。
昔いじめられた相手との再会もの。
受けはスーパーネガティブ。何をしても平凡でうまくさばけない
自分を知っている。仕事も結果が出てはいても「やっていたら
これくらいは誰でも」の自己評価。
全ては、太っていてぐずで苛められていた過去のトラウマ。
友だちになれるかも・・・と思って裏切られた相手と
偶然再会。そして男とキスする場面を目撃。
唯一仲良くしている幼なじみに「誘って復讐しろ」。
ミイラ取りがミイラになる過程をご覧ください。
これからはうんと受け甘やかしてやれよ?
と攻めに説教したいです(笑)。
受け -
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ネタバレ何にもわからないうちに恋を教えられて、パリに行ってくるから~と言われた静流さん。不安にもなるし、家庭環境のせいもあって甘えることが難しい静流さん。
パリで修業中のパティシエ攻が静流が見合いをしたという情報だけで、師匠との約束等ぶっちして帰国する。
高校から付き合っているんだから、恥ずかしいとか言ってないで一言「待っててくれ」と言っておけばすべて丸く収まった気もするけど、
すれちがい・誤解(やっぱり女性のほうが・・・!みたいな)・言葉足らず・勘違い・・・でも最終的に胸焼けするほど甘いお話が大好きなのでとても心地よく読めました。
やはり、料理上手な男(今回はパティシエですが)はいい。 -
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読みやすい文章で、切なく甘いストーリーが上手い作家さん。
この作品は小説ガッシュ創刊号掲載で、その時には冒頭の高校時代の描写がなかったんですよね。このシーン素敵で胸キュンです。
リーマンの静流は自分を過小評価しすぎていて、何事にも臆病。彼は腐れ縁とも言うべき男、佐久間のことが学生時代から好きだったのですが、彼に振り回される一方的な関係にケジメをつけようと、一度別れを告げていました。ところが、2年間音信不通だった佐久間がいきなり現れたところから、また静流は悶々とした想いにとらわれてしまうのです。しかも、おいしい食事で懐柔され、モテ男にまた昔のようにセフレ扱いされそうだと思って悩みます。
でも -
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ネタバレ高校の同級生、再会もの。
自分だけが相手を好きで、その背中を追いかけ続けることに疲れて一度は手放した恋。
でも本当はいつの間にか自分が追いかけられていたなんて、私得過ぎる設定にモダモダ!
可南さんの、流れるようにキレイな文章も手伝ってあっという間に読めました♪
一途俺様のさりげない優しさと独占欲、グルグルしちゃう受けの可愛さ、すれ違いの焦れったさ…。
キャラも設定もストーリーも、好みのど真ん中で、萌えツボをグイグイと押されてしまいました!
実は最初の15ページでノックアウト!
高校時代の回想シーンなんですが、カーテンに隠れてキス!なんて、そりゃ悶絶するよね♪
何不自由無い男が、恋に振り -
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人の心をくすぐるのが上手い作家さん。甘い話のようで、ほろ苦いところがあったりします。
主人公は漫画家を生業とする32歳の朋樹。元々は公務員だったのが、ゲイである自分の性癖を好きな男にからかわれて辞めた末の転職です。すっかり人を信用できなくなり人嫌いになっていたのに、隣に住む大学生で王子みたいなイケメンの玲央に懐かれてしまいます。でも、タイトルどおり恋愛にコンプレックスを抱く朋樹は、自分の気持ちに正直になれないし、相手の好意を疑うことしかできません。
こういう話の導入シーンは定番なのですが、この作品はそこからが抱腹絶倒の面白さです。Hシーンが笑っちゃいけないと思うのに笑えるし、胸が痛むし、かわ