上念司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
平成時代の経済を概観できる本。わたしはバブル崩壊の真っ只中に生まれたので、バブル期の狂乱以外は経験してきたので、非常に面白かった。郵政民営化、消費税増税、リーマンショック、東北大震災の復興増税、民主党政権のグダグダぶり、など様々な政治的・経済的なターニングポイントがあったが、学生時代の当時はそこまでそれぞれのイベントの背景や出来事を理解していなかった。そのため、本書で体系的に平成史を概観でき、理解が深まった。
面白かったのは以下の点
①バブルはフリーアルバイターがいた
空前の好景気で有効求人倍率は右肩上がりだったので、高卒でアルバイトもしくはフリーターになる人も給与水準が高かった。これが後 -
Posted by ブクログ
国際政治学者の篠田英朗氏と経済評論家の上念司氏の対談本。
コロナの不安だけを煽るマスコミを尻目に「日本モデル」を冷静に評価する。日本のマスコミは政府の成果は無視し、至らないところだけを批判する。コロナだけではなく、安倍政権批判や憲法9条問題にも通じる。
篠田氏の「国権の発動たる戦争」と国際秩序を守るための「制裁としての武力行使」は違うという理論は、伝統的な東大憲法学を超えて憲法改定しなくても、自衛権も集団的自衛権も合憲と解釈できるというのは目から鱗。憲法9条改正議論はマスコミの大ネガティブキャンペーンになるに決まっているので、憲法改正の議論と合わせ、是非この解釈もメジャーになってほしい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ妻に勧められてダラダラと読み始めた本。
でも、面白かった。
以下印象に残ったこと。
・徳川家は400万石しかないのに、3000万石の日本全体を統治しなければならなかった(各大名から税を徴収していない)。
・江戸幕府の敗因は「米本位制」だったこと。米を年貢として徴収し、それを売却して現金を得る。そのため、米が他の商品よりも値下がりしていれば損をする。実際にそうなって日本全国の大名は貧乏になり、商人は金持ちになった。
幕府はこんな少し考えれば分かりそうなことを260年も改善しなかったから滅びた。なぜできなかったか? 将軍をはじめ、トップの頭が固かったから。
声が大きいだけで実力がない人材が