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教科書が教えない「経済の掟」が歴史を作った! お金の流れが物語る、 まったく新しい視点の日本通史。 文庫版で5冊同時発売! 人々は経済的に困窮すると、過激思想に救済を求める。 金本位制は通貨供給不足になりやすいデフレレジームのため、世界経済は繰り返し恐慌に見舞われ、そのたびに過激思想が台頭した。 秩禄処分への不平士族の「お金の恨み」が日本を対外戦争に駆り立て、新聞に煽られた世論はやがて英米と離反・対決する道を選んでしまう。
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Posted by ブクログ
金本位制は金の保有量に紙幣発行量を制限するもの、つまり経済発展して商品量が増えても金の量が増えなければお金不足=デフレになる。 デフレになると失業率が増え不況になる。 困窮すると人々は過激な思想に引き寄せられ、悲劇が起こる。ヒトラーしかり、226事件しかり。 リフレ派論客の筆者がシンプルかつ説得力の...続きを読むある論評で迫る。 しかし金融、経済については客観的だが、韓国中国への評価について、彼の国がなぜそのような立場を取るのか、内在的論理を知ろうとする姿勢に欠けているようにみえるところだけが気になるところ。
上念氏の本は以前から読んでいたのですが、最近ネットにて「経済で読み解く日本史」のシリーズとして全5巻セットが文庫本で出ていることを知りました。文庫本なので持ち運びがしやすく、どこででも読めて助かります。 第二冊目は、明治時代④です~ 以下は気になったポイントです。 ・明治4年の新貨条例は、新しい...続きを読む通貨単位を「円」として、金1.5グラムを含有した1円硬貨を発行した、これは当時のアメリカ1ドルであった、当時の基軸通貨だったメキシコドルラルと同量に定めた貿易決済用の一円銀貨を鋳造した(p49、51) ・明治3年の米価が1石9.30円であったが、新貨条例が制定されて5.63円に大暴落している、これは大幅な貨幣不足によるデフレ圧力である(p52) ・藩によっては藩札の価値もさほど落ちていない、ワーストケースの鹿児島で3割を維持、尼崎、米沢等は額面を維持している。多くの藩札は銀貨に連動していて、銀の大量流入により銀価格が暴落したのでバランスを保った(p57) ・太政官札の回収、金貨銀貨藩札の回収が完了して、すべての紙幣が「明治通宝」に統一されたのは明治11年(p58) ・新政府は平和的に領地を手放すために、各藩の債務を肩代わりするという提案をした、1843年以前のものを旧債、1867年までのものを中債、明治5年までのものを新債とした、全体の8割程度は切り捨てられた、外債は現金で償却された(p64) ・明治4年4月(1871)に、土地永代売買を解禁(私有財産化を許可、地券の交付、売買の自由化)、10月:人身売買の禁止(p79、80) ・1871年に清国との間で締結した日清修好条規は完全な平等条約、朝鮮との条約が不平等条約だったのは、当時の朝鮮は清国の属国であったから(p108) ・秩禄処分において、220石以上の階層は、金利6千万円(5%)だが、22石未満は60万円程度(p115) ・貿易黒字とは、国内の需要が減少し生産力が余っている状態を意味する(p133) ・1ドル=1円で始まったドル円相場、1900年には2円程度になった、銀貨価格の下落により為替レートの切り下げ、西南戦争にともなう金融緩和(p139) ・1795年のナポレオン戦争によりオランダがフランスに滅ぼされると、オランダ王(ウィリアム5世)はイギリスに亡命、これによりイギリスはオランダの植民地の侵略を開始、ケープタウンもその一部(p149) ・1897年に日本が金本位制に移行した最大のメリットは、これにより日本国債への投資において為替リスクが回避できること、日本の正貨(ゴールド)が減るとは、現代風にいうと外貨準備高が減っていることを意味する(p183,195) 2019年11月17日作成
切り口が斬新で楽しめた。金本位制の理解が肝だが知識不足で読み方が浅くなる。江戸時代からほんの数十年で日本が外国に国債を買ってもらって戦費を調達できる国になっていたことは驚き。調達に奔走した高橋是清が如何に優秀だったかよくわかる。そしてそこで資金調達に協力してくれたアメリカ投資家を日本世論と政府が裏切...続きを読むったことが、後の日本の運命を変えていくという。。。
シリーズ4作目。日清戦争から日露戦争に至るまでの経緯と、どのように戦費を調達したのか、について丁寧に記述した1冊になっていますね。世論によって国策が変わり、国が思いもしない方向に流れていくというのは、どの時代も同じだというのを感じてしまい、軽い絶望感みたいな感覚を抱いてしまいました。 また、経済的...続きを読む困窮が人々をあらぬ方向に向かわせるというのは確かにその通りで、如何にして国全体を富ませていくのか、について真剣に考えた方が良いとも感じました。
シリーズ4冊目。 明治維新から日露戦争までの経済の流れだけでなく、なぜ清やロシアと戦争に進んだのかも分かりやすく説明してくれている。 お隣の国もこの頃からクレーマー体質だったことも書かれていたりと非常に興味深い内容でした。 遼東半島をめぐり、ロシアとの緊張が高まり、そこで日英同盟、そしてバルチック...続きを読む艦隊との戦い。 坂の上の雲を読みたい、そんな気分になりました。
まさに「教科書では教えない」の帯に相応しい、経済から見た当時の世相。維新以降、政治的にロシアの南下を防がなくてはいけない、としつつもそれだけの軍備調達に明治国家がどれだけ苦労していたか。高橋是清蔵相の苦心も偲ばれる。 そして、薄氷の日露戦勝利も賠償金も領土も獲得できず。 大手新聞社が売上増大のた...続きを読むめに、当時の国家が置かれた客観的な事実を隠し、国民の不安を煽り続ける。これがどこに向かうのか。歴史は教科書で学んだとおりだろうけど、経済で読み解く、続編も読んでみたい。
明治維新と混乱、日清日露戦争を、金本位制をキーワードに、緊縮緩和の繰り返しの政策と、借金でなんとかしてきた歴史がわかった。これまでより、経済的な話が多くなり、世界史も理解しないと。急に投資家が出てきた感がある。
知識の整理に役立つ
「金本位制=金(ゴールド)の保有量に応じて通貨を発行=デフレ基調」というカラクリはとても納得がいった。高校の日本史Bの教科書などだと、金本位制については記述があるものの、どちらかというと政治メインでの記述が多く、また中立な記述をしているためか若干わかりにくいが、本書では経済の面から政治についても言及...続きを読むがあり読みやすい。
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経済で読み解く日本史 明治時代
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上念司
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