佐藤多佳子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
野球については全くわからないけれど、物語に引き込まれていった。野球に限らず何かを応援している人たちには、必ず何かしらの物語がある。応援するまでの経緯であったり、少し離れてしまう理由であったり。
スポーツ、エンタメ等は、インフラのように無くてはならないものではないかもしれないが、人生に彩りを添えるうえで欠かせないコンテンツだと思う。
この土地に住んでたから、この球団を好きになったから、この人と出会ったから……
いろんな要因が交差して人の人生は形づくられている。その過程の一つひとつの出会いが、どれほど尊いものかを気づかせてくれる物語だった。 -
Posted by ブクログ
一瞬の風になれ
2025.08.05
初めは軽い気持ちで初め、そこまで強い想いを持っていなかった主人公は最後には一変し、走ることに対する強い想いと愛情を感じるまで成長した。
私もほとんど同じで、中学ではじめた頃と高校で終えた頃ではものすごく変わったと思う。陸上を通して苦労、努力、継続、緊張、衝撃、喜び、協力、リーダーシップ、応援、精神力、我慢、愛情、スケジュール力、体調管理、栄養、ケガとケア、病院の選び方などありとあらゆる感情や人生の糧となるような経験をできた。
ぜひ陸上に興味を持った人はやってほしいが、自分との戦いがメインなので中途半端な気持ちではうまくいかない。
などといった過去の記 -
Posted by ブクログ
痛くて切なくて頑なで…こんな物語に若い頃出会いたかった!
木島悟と村田みのりの心情が、小説というキャンバスの中に広がって見えた。
「りんごの顔」
小学五年生の木島悟はろくでなしの父親、テッセイの暮らすアパートで一晩を過ごすことになる…
悟の意地らしさに思わずうるっときた。夢の中でりんごが「顔を描け」と迫る。怖くて泣き出す悟の代わりにりんごの顔を描くテッセイ。この夜の父の後ろ姿を悟は決して忘れないだろう。
「黄色い目の魚」
みのりちゃん、魚は動物じゃないのよ…
家でも学校でも嫌われる村田みのりは、イラストレーターの叔父、木幡通のアトリエに入り浸る。
テンポが良くさくさく読める。
中学生に