佐藤多佳子のレビュー一覧
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小学校、中学校、高校での、それぞれ音楽に関するお話の中短編集。
「デュエット」「FOUR」は中学生、「裸樹」は高校生が主役のお話。まだまだ、子供のような、彼、彼女らのお話しにもそれぞれ、様々な感情やドラマがありました。
「第二音楽室」
第二音楽室は屋上にたった一つだけある教室。
後ろ姿だけイケてる男子、久保田。
体の大きいジャンボ山井。
クラスで一番頭がいい女子ルーちゃん。
無口で絶対音感のある江崎。
のんびりやの佳代。
そしてウチこと史江。
クラスで六人だけの5年生鼓笛隊のピアニカ組。
漫画、ゲーム、ルーちゃんが持ってきたポテチ、チョコ、キャンデイ、カフェオレの甘く香ばしいにおい。
江崎 -
ぜんぶが眩しい!
夢、友情、憧れ、嫉妬、挫折…。 さわやかでみずみずしい青春の全てが詰まった傑作陸上小説。 かけがえのない一瞬の高校生活、明るくてひたむきな努力、部活というコミュニティを通して、体だけでなく、成長していくしなやかな精神、仲間への純粋な愛情と思いやりが眩しい。
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Posted by ブクログ
自分をうまく表現するのが下手で、まわりとケンカばかりしてしまうが、絵を見る才能はある女の子と、離婚した画家の父親の幻にとらわれつつも、自分なりの絵のスタイルを見つけようと模索している男の子のラブストーリー。
ストーリーオムニバス(そんな言葉があるのかはわからないが)形式。
この本を読んでイメージされる言葉は「透明感」。ラブストーリーと言ってしまうにはちょっと語弊がありそうなほど、どちらもピュアで、懐かしさと切なさが入り混じったようななんともいえない後味をのこす物語。
何かにつまずいたり、自分を見失っているような時に読むと元気になれるかもしれない。 -
Posted by ブクログ
「学校」と「音楽」をキーワードにした短編集。
リコーダーアンサンブルに参加する小学生やら、
軽音楽部でベースを弾く女子高生やら、
登場人物はみな音楽を「演奏する側」の人。
みなアマチュア...と言うか子供や若者で、
決して上手・立派な演奏をしている訳ではない。
むしろ「初心者が頑張ってる」シーンの連続。
だが、自分の演奏のふがいなさにもがく中で、
ふと訪れる「息が合ったときのゾクッとする心地よさ」
を丁寧に描いていて、そこにぐいぐいと引き込まれる。
演奏する側に回ったことのある人なら、
一度は経験したことがあるモーメントでは。
自分の出す音だけに集中している時期から、
だんだん「周りの音 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本気ってこわくない?限界見えちゃいそうで。
見たこともない限界にたいして、おびえていた頃。
あの頃、あんなにもまっすぐで、伸びやかだった気持ち。
いつのまになくしちゃったのかな。
ふたりがであってくれてほんとうによかった。
14歳は大人が考えるよりずっと大人なんだと思う。
確かそうだった。
自分と重なるところもあったせいか、木島にも村田にも終始心がゆさぶられてばかりだった。
大人になった今に、こんなにも十代の恋愛をテーマに書いた小説に心揺さぶれるなんておもっていなかった。
本当に、10代の頃にであっておきたかったな、ってつくづく思った。
でも今でも出会えてよかったと思う。 -
Posted by ブクログ
『本自体が放つ品格』
大好きな、大好きな小説の漫画版です。
書店でこのコミックを見つけたときに「なんと無謀なことを」と
斜に構えていたはずなのに、
どうも本自体が放つ品格が気になってレジへ。
結論として、ジーンとしてしまいました。
軽いタッチの絵柄ですが、原作への敬意と自己表現のせめぎ合いが
全ページから感じ取れて、思わず背筋が伸びます。
勝田文は未知の作家でしたが、良い。
不明を恥じつつ作品を追いかけてみます。
もちろんこの後、原作も再読しました。
やはり良い。
何度読んでも薄れることがありません。
良い本との出会いはそれだけで財産ですね。