佐藤多佳子のレビュー一覧
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音楽を題材にした小説が好きで、もっというと音楽室が風景に出てくる小説が好き。
中高と吹奏楽部に所属をし、青春時代の大半を音楽室で過ごしただけあって自分にとって大事な場所だからなのか。
第二音楽室は吹奏楽部員の物語ではなく、音楽に触れたことのない子や音楽に救われた子等、様々な子達が様々な楽器(声)に出会いその中で葛藤し、成長する短編小説だ。
音楽に触れ合う中で青春を謳歌する彼女達に昔の自分を重ねたり、音楽で周りが変わるこの感じがとても良かった。
個人的には最初の「第二音楽室」、「FOUR」が好きだった。
リコーダーの種類があんなにあるのも驚き。
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ネタバレ1巻の最初はぜんぜん面白くありませんでしたが、途中からちょっと惹かれてきて、2巻目読み終えました。
シリーズものでも、だいたい1巻ごとに話がまとまってるものが多い中、この作品は、どーんと最後までぶっとうしでいく心意気が見られました(笑)。そう思うと、登場人物それぞれの視点で描かれて、ぐるぐる立ち位置が変わりながら物語が進んでいくのも、まあ、いいかなと思いました。
小学生の子供たちが主人公ですが、安易に話が進んでいかないところも、ちょっと現実に寄り添ってて面白かったです。すぐに受け入れられないってのも、そりゃそうだよなーと思いつつ、それだと物語が進まないだろうなと思います。なので、そこら辺の葛藤 -
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ネタバレ【内容】光を浴びて気を失い、目覚めた6人にそれぞれ力が宿っていた。
千里はテレポーテーション、星司は動物と意思疎通が出来る、美音はテレパシー、数斗は記憶力が際限なく高まる、礼生は暗示で相手を意のままに操る、有沙は相手の能力を撥ねつける。
星司が助けた白いカラスのフォーマルハウトが、神社の鳥の像に近づくと、雪気(セッキ)という霊が乗り移り子どもたちに語りかける。
【感想】少しずつ、6人それぞれの性格にあわせた超能力が現れてくるが、子どもたちのそれぞれの戸惑いや力に対する好奇心が丁寧にかかれている。礼生だけが、能力を肯定的に捉え、喜んでいるが。 -
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ネタバレ【内容】パワースポットで有名な白烏神社の子である藤堂千里(古武術の天才少女)、千里のいとこの星司(生き物全般が大好き)や幼なじみで仲良しの美音(感受性の強い心優しい)、礼生(千里と敵対、リーダータイプ)、数斗(かずと、だが「スート」。理数系の天才肌で一人好きだが、星司と仲良しになる)、有沙(料理屋「もくれん」の娘で、ファッションに興味が強い、おしゃれ)が、例大祭のこども神楽で一緒に踊ることになる。
ある日、雷雨の日に集まった6人が、神社内の石に触れた瞬間に雷が落ちたような青白い光がひかり、6人は気を失う。
【感想】登場人物の6人の人物紹介がメインの巻。
少し、丁寧に書かれすぎる感はあるけれど、