佐藤多佳子のレビュー一覧
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登場人物
今昔亭三つ葉
落語家。頑固で気が短く、すぐに角の立つようなことを言ってしまう
綾丸良
テニスのコーチ。吃音があり、本人もコミュニケーションに悩んでいる
十河五月
OL。顔立ちは整っているが、つっけんどんで口調もキツいために誤解されることも多い。
物語
「上手に話せるように、稽古をつけてほしい」良は友人の三つ葉相談しに来た。吃音のためにスクール生と円滑なコミュニケーションが取れず悩んでいるのだ。三つ葉は会話の教室に行くように勧め、付き添いで教室に行くようになる
ある時、寄席の席に仏頂面で座っている美人がいるのに気がつく。何とか笑わせてやる…と気になっていた矢先、会話の教室でその美人、 -
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第2部も泣けました。一気読みでした。
守谷先輩と走る最後のリレー。4人の息も合ってきた、その矢先、連がケガをしてしまう。いつもの連なら、そこで練習をやめそうだが、医者や先生に逆らってまで、練習を続ける。そんな連と先生とのやり取り。守谷先輩の言葉・・・。
鳥肌が立ちました。
新二にも大きな試練が訪れます。
尊敬してやまない兄が、選手生命を絶たれるか否かの大きな事故に遭う。新二は、ショックのあまり、抜け殻同然になり、キャプテンでありながら、練習にも一向に顔を出さなくなってしまう。そんなとき、思いを寄せる谷口から「駅伝を見に来てほしい。」とメールが来て、応援に行くことに。そこで、連と出会 -
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ネタバレ何年か前に読んだ『一瞬の風になれ』のインパクトを思い出し、手に取った一冊。
主人公の富山は、深夜ラジオのハガキ職人であるが、接触恐怖症に苦しみ心に大きな傷をかかえていた。
大学を休学し、深夜のコンビニでアルバイト生活を送る。そのコンビニを舞台に、鹿沢、佐古田、永川との交流を通じて、少しずつ困難を乗り越えていく、青春ストーリー。
私自身、深夜ラジオは聞かないが、富澤や佐古田の、そして筆者のラジオ愛が伝わってくる。
特に印象的なのは、p261の佐古田の言葉。「中学の頃、夜中にずっと眠れなくて、電気つけて本読んでると怒られるから、イヤホンでラジオ聞いてたんだ。お笑いの深夜ラジオが好きで、ジャンピン -
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主人公の俺、という一人称で進められる小説。久々な感じで新鮮だった。そのせいかテンポもよく、他の登場人物たちもキャラが良い。はがき職人を題材にしていて、芸人のオールナイトニッポンの話などが細かく描写されている。私自身は聞いたことがないけれど、聞いているかのように感じるリアル感が、なせる技だと思った。同じ著者で、落語をテーマにした「しゃべれどもしゃべれども」という小説もあるが、同じように、題材がリアルだった。一つの題材に対して、すごく愛を持って取材されて、本にされてるのが伝わる感じがした。それは恩田陸さんもそういう感じがするけれど、佐藤多佳子さんはまた違ったテイストだと感じる。
また登場人物たちに -
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大人になってからラジオをほとんど聞かないせいか、序盤のラジオの説明はあまり頭に入らず、読み進めるのに時間がかかりそうだなと思いましたが、佐古田ちゃんが出てきてから主人公がぐんぐん前に進んでいくようになって、一気に読み進められました。学校や家以外の大切な仲間やコミュニティ(本作ではバイトや、ラジオリスナーのつながり)があるって大切なことだなあと思いました。主人公の人生で最も大切な一年だろうなと、それを読むことができて温かい気持ちになりました。4人がこのあとも時々会って、ずっと仲間でいられるといいなあ。あと佐古田ちゃんの先輩がとても素敵な人でした。
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すごくすごーく良かった…!
野球はルールは一応分かる、誘われたらたまに球場行くぐらいの私だけど、お話に引き込まれて、熱くなって夢中で読んだよ。
そして、どのお話にもじんわり漂う切なさに胸がぎゅーってなった。
大洋ホエールズから横浜ベイスターズ、そしてDeNAベイスターズへ。
それぞれの世代の横浜ファンのお話で構成されてる。
横浜ファンじゃなくても、なんなら野球のことほぼ分からなくても楽しめると思うし、逆に普段本を読まない野球ファンもこれはのめり込んで読めるんじゃないかな。
読み終わったらすごく野球見に行きたくなった。
ハマスタは昔、高校野球の予選を見に行ったことがあるくらいなんだけど、