佐藤多佳子のレビュー一覧

  • シロガラス 1 パワー・ストーン

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    白烏神社の宮司の孫千里は、古武術の達人だった。祭りでは剣舞の舞手を務めるが、来年から一緒に舞う子がいない。そこで5年生の同級生たちが来年にむけて舞のメンバーになることになった。苦手な奴も嫌いな奴も、不思議な奴もいるメンバーそれぞれの思惑が交錯する。本当にこの6人で舞手を務められるのか?
    大人もあわせると登場人物がとても多いのに、それぞれの表と裏の顔が生き生きと描かれて、テンポよくストーリーが進んでいく。非常に気になるラストシーン。

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    2014年11月18日
  • シロガラス 1 パワー・ストーン

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    白烏神社に住む藤堂千里は古武術の天才。敵対する礼生は千里がとても気になっている。個性的な6人の小学生が雨の日にパワーストーンに触れる。

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    2014年11月05日
  • シロガラス 1 パワー・ストーン

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    佐藤多佳子のファンタジー!に、なるまでのまだ途中。

    キャラクターをとても丁寧に描いているので、どの子にも早くも愛着。
    子どもたちは生き生きと。うまい。

    神社というある種不思議な場所で、これから何が起こるのか、とても楽しみ。

    凛とした千里と、以外と芯の強そうな星司が好き。

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    2014年10月16日
  • 聖夜

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    School & Musicシリーズ第二弾。
    前作が短編集だったのに対して、本作は一作で一冊。

    主人公は、キリスト教系の高校でオルガン奏者を弾く
    高校三年生男子。オルガン部の部長も務めている。

    牧師一家で育ったり、母親が出て行ってたりと
    かなり普通ではない生い立ちのためか、
    性格はかなり屈折している。

    といっても、物語が主人公の一人称で語られるため
    読んでいる我々には分かる訳で、周りの人からは
    そこまでひねくれているとは思われていない様子。
    その証拠に「隠れファン」が結構いるとか(^ ^

    その彼が、文化祭で発表するオルガンの難曲に挑みつつ、
    音楽のこと、自分のこと、家族のこと、過去のことなど
    様々に思い悩み、時に成長し、時にやけを起こし...

    短い期間にいろいろな人と出会い、経験をする中で
    少しずつ成長を見せて行く、というお話。
    それほど大きな事件が起きる訳でもなければ、
    感動の涙にむせぶエンディングが用意されてもいない。
    むしろ「大舞台の前日」で物語が終わっており、
    ハッピーエンドかどうかすら分からない(^ ^;

    それでも、当人が自覚しているかどうかは別にして、
    主人公の中で何かが変わり、確かに成長が見られる。
    後輩と交わす視線一つでも、それが感じられるほど
    作者は主人公の心象を丁寧に描き出している。

    抑えに抑えた静かな文体で、大きな事件もないのに、
    何もないはずの空間から魔法のように「物語」を紡ぐ
    この作者の力量はハンパない(^ ^;

    中山七里さんの岬洋介シリーズと同じく、
    本作でも印象的な「演奏シーン」が数多く出てくる。
    中山氏とはまた違うアプローチの「高校生なりの感性」で
    描かれる演奏シーンは、これまた説得力がある。

    また楽器に向かっている以外のシーン、たとえば
    歩道橋の上から車や人を眺めている場面などでも
    「音楽」を感じられる描き方をしているのも見事。

    いやはや本当に「ハズレのない作家」である(^ ^

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    2014年08月17日
  • 聖夜

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    『東京ピーターパン』小路幸也に続き、音楽を題材にした作品です。
    『ピーターパン』の星矢も、『聖夜』の主人公の一哉も高校生です。しかし、面白い位「似て非なるもの」です。
    引き篭りの星矢の音楽はロック、一哉は聖歌やクラシックを弾く高校オルガン部です。星矢の母親は病死、一哉の母親は不倫の果ての離婚です。そして父親は僧侶と牧師。
    『ピーターパン』が事件中心に軽快に進むのに対し、『聖夜』は心象を中心に重厚にじっくりと進行します。
    佐藤さんの上手さを感じさせる作品です

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    2016年05月29日
  • 黄色い目の魚

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    この作家さん、丁寧な感じがします。
    この10代の頃の感覚を表現できるなぁ、と不思議。
    エネルギーがあり余ってて、行き場が分らない感情が
    違和感なく読める。

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    2014年01月09日
  • 聖夜

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    オルガンを弾く高校生の話。

    ピアノを弾けるのもすごいと思うけど
    オルガンはまたそれも素敵だよね。
    パイプオルガンなんてなおさらに。

    親の性格、親の有無、育った環境が
    人格形成に影響を与えることが身にしみてわかったから
    途中はいろいろ思うことがあったですよ。。

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    2013年12月19日
  • 第二音楽室

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    学校で音楽する短編集。

    あの頃はその世界がほぼ全てなんだけど
    その中で精一杯悩んでがんばっているんだ。

    音楽に上手い下手はあれど
    それよりも結局は人の感じ方なんだな。

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    2013年12月15日
  • 黄色い目の魚

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    絵を描くことが好きな少年
    と
    絵を見ることが好きな少女
    の
    高校ラブストーリー

    一生君の絵を描き続けるっ!
    だってさ、熱いねぇ。青い春だよ。全く。心模様が大変良く描写されていた。良かった。

    一人でも平気なタチなんだけど、学校というのはヘンなところだ。誰かが一人でいると犯罪者のような目で見られるし、そんな気持ちにさせられる。

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    2013年07月20日
  • 第二音楽室

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    佐藤多佳子を読んだのは「一瞬の風になれ」だけだけど、これが凄く良くて、この本出たのはすぐに購入。
    音楽室や軽音部の部室などを舞台に、音楽をモチーフにしながら、小学生から高校生女子の心情を描く。
    二話目と三話目には、恋の成就は勿論だけど、それよりも何よりも恋することが自体に意味がある、この年頃の結構マセた嬉し恥ずかしの恋心が描かれていて、好感。
    ふたつとも似たようなテイストのお話しなのだけど、短い話にギュッとその感情を押し込んだ二話目が好きかな。
    最後の話は結構イタい話のなのだけど、些細なことで傷つき易く些細なことで立ち直ることが出来る、若さの脆さと逞しさの描写に、上手いこと音楽が絡めてあって、これまた秀逸。

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    2015年10月03日
  • 第二音楽室

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    音楽だけが持っている力を、文字だけが持っている力で伝える素晴らしい小説。
    小学生の青春と中学生の青春と高校生の青春は、どれも違っている。その甘酸っぱさの違いがちゃんと書き分けてあるのには舌を巻く。
    私はひどい音痴なので、演奏や歌唱にあまりいい思い出がない。その私ですら、「あ、そうそう、音があってきて嬉しくなるときの高揚感ってそういう感じだった」と思ったし、「おおぜいで実現することから落ちこぼれたときのみじめな感じ」がよみがえってきた。

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    2013年05月19日
  • 黄色い目の魚

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    ネタバレ

    ・バスタブ。
    銀色のバスタブ。
    ステンレスのバスタブ。
    冷たいバスタブ。
    からっぽのバスタブ。
    私の宇宙船。
    虚空を飛び、数多の世界へ旅立つ船。


    ・「自分の顔ってわかんないよ」
    私は言った。


    ・「もう、入らない」
    私は言った。
    「入れない」
    言い直すと、得体の知れない悲しさが、じわじわとわきあがってきた。


    ・「いいな、木島くんは」
    村田はポソリと言った。
    「やれることが、いっぱいある」
    「やれてないってば」
    「やってるじゃん」
    村田はきつい調子で言った。
    「私は何もしてない。限界が見えるようなこと、何もできない」
    俺は黙っていた。
    村田も口をつぐんだ。かなり長いこと黙っていてから、
    「でも」
    と言いだした。少し照れ臭そうに目を細くして、
    「何が好きかだけは、わかってるんだ」
    「何サ?」
    「絵だよ」


    ・後半、監督から交替の指示はなかった。
    円陣が解けてベンチから出ていく時、本間さんは一言だけ俺に言った。
    「いったい何を恐がってんだ?」
    いったい何を恐がってんだ?その言葉が何度も俺の頭の中を駆けめぐった。恐い?恐いさ。何もかもが。特にヘマでヘボなこの俺自身が恐くてたまらねえんだよ。


    ・「俺の、俺のー絵、見る?」
    おじいちゃんは返事をしなかった。俺は顔が熱くなるのを感じた。なんか馬鹿みてえだ。
    「今日、試合で・・・」
    俺はぼそぼそと言った。
    「俺、初めて、試合に出て」
    「ぜんぜん駄目で・・・」
    「でも、絵が描きたくなった」
    「見ていいのか?」
    とおじいちゃんは聞いた。どっしりとした感じの声だなと思った。嬉しくても悲しくても、簡単に声からはわからないだろう。
    「うん」
    と俺は答えた。


    ・「俺が描きたい村田さんって、もっとチガウんだよ」
    「どう・・・チガウの?」
    木島の細い目がいよいよ細くなった。
    「もっと突き抜けた感じ?強い感じ?うまく言えねえけど」
    わかんないよ。
    「似てればいいっていうんじゃなくて、なんか、こう、印象みたいなのをはっきり形にしたいんだよ」
    木島は説明した。
    「俺が村田さんを見て感じるものを形にしたいんだ」


    ・「俺たちは、もう、いいかげん、あの男から解放されてもいいんじゃないか?歩美が悪いんだ。いつまでも、あいつのことばかりグチグチ言って」
    俺は赤く染まりだした西の空に目をやった。胸の奥がかすかにうずく。
    「好きなことをやるんだ」
    おじいちゃんは言った。
    「最後は自分だけだ。誰かのせいにしたらいけない」
    その言葉は、重く、強く、厳しく、俺の心と身体を貫いて、背筋をピンとさせた。


    ・「木島さんがいいです」
    俺は苦笑した。まあ、本間さんはおっかねえし・・・。
    「だってね、本間さんは”できない”ってことが、わからないんですよ」
    三宅は心底困ったように訴えた。俺は思いきり吹き出した。
    「そう、そう!そうなんだよな!」
    わかるぜ。
    「天才の弱点だよな」


    ・「変わるって、いいことかな?」
    私は焼きそばをわりばしでつつきながら聞いた。
    「よく変われば、いいこと。自分がいいと思えば、いいこと」
    スガちゃんは半分冗談みたいに答えた。
    そんな自信なんてない。今の自分。これからの自分。だけど、止まっているのをイヤだと思ったんだから、変わるって、きっと、すごくいいことだよ。

    ・「どんどん好きになる。きっと、もっと好きになる。自分の気持ちみたいなの、どんなふうに言ったらいいのかわからなくて、絵ばっか描いてたけど、絵じゃないと伝わらないって思ってたけど」
    照れた子供みたいにパッと笑った。
    「言っちゃったし」

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    2013年04月08日
  • 一瞬の風になれ(6)

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    個性のあるキャラと迫力ある情景を良くうまく纏めたと思います。原作を読んでいたら満足できる作品。読んでいないと、どうだろう。

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    2013年01月27日
  • 一瞬の風になれ(2)

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    ネタバレ

    連の設定は少々弱々しげで、今ひとつ違和感があるのですが、
    連の脱走の辺りの緊迫感はかなりリアルに再現されていて良いです。

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    2011年02月10日
  • 一瞬の風になれ(1)

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    ネタバレ

    主人公の可愛さ・凛々しさが原作のイメージとピタリ一致。
    原作の主人公のモノローグも違和感なく取り入れられています。
    個人的にやや不満なのは連のキャラクター。
    女の子にモテる辺りの設定が進行上の都合か省かれている。
    あの辺りは、願っても届かないものがある、同じような悩みを持つ
    主人公とライバル、として、多少は意味があるのではないかな、と。

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    2011年02月10日
  • 一瞬の風になれ(1)

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    小説はとても面白かったが、案外漫画はいい。必要以上に説明せず、イメージを壊さず、イメージも崩さず漫画化のよさをだしている。

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    2011年08月11日
  • しゃべれども しゃべれども

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    原作エピソードを選びテーマもぶれずちゃんと笑えるコミカライズのお手本みたいな作品、作家の和風資質が原作に合う。みつ葉の頑固さ十河の可愛さ、ほっこり泣けてラスト熱いお茶がもう一杯こわい…

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    2010年09月04日
  • 一瞬の風になれ(6)

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    小説原作のマンガとしてはかなりのハイクオリティ。
    絵の迫力がすごい。時々絵が乱れる…というか、誰?ってなることがある。

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    2010年07月06日
  • 一瞬の風になれ(5)

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    高校の部活!って感じ。
    神谷君が先輩ぽくなってる…青春ですねー(笑
    予告の一之瀬君との戦いぽいのが気になる。

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    2010年01月02日
  • 一瞬の風になれ(3)

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    相変わらず作中の躍動感がそのまま表現されてます。
    三巻はみっちーかっこよかったなぁ…。
    四巻はぐんと成長した姿が見れそうなので大変楽しみです!

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    2009年10月04日