青木祐子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
まずい…。前巻を読んでから結構な日が経ってたようで…。
びみょうなところ(と、いうか、ストーリー上大事なところ)を、ほぼ忘れてる…。(;^ω^)
クリスとパメラの関係とか、クリスとシャーロックのモジモジキュンは覚えてるんやけど、
「アイリス? 誰やっけ?」
と、なった。そこを忘れたらあかんやろう。
でも、作中でアイリスがどういう経歴の持ち主で、どういう思考にはまっているのかを語ってくれたので、
「ああー…」
と、思い出せた。
これを読む限りでは、アイリスがまったくの悪人には思えないのだけど…。
リコを「弄んだ」のが、貴族の女性方というのがなんともいえない。女性たちというのが余計生々しくて、なんちゅうか…。
先日読んだビブリアでも、シェイクスピア(に限らず昔)の劇はかつて男性だけで上演していた、と、いう話を読んだのだけど、同性同士であれこれやるのって、なんやろうね、排他的というか…。非生産的というか…。
きらいではない。
むしろ好き。私も女性同士で何くれとやるほうが、楽やし話が早いしええねんよ。
ええねんけど、……。
BLだって大好物やしね、ええねんけど、なんちゅうか排他的な感じがエロいんかなあ、と、思った…。
うまくいえへんけど…。
さて、そんなこんなで「薔薇色」を取り巻く相関図を思い出しつつ読みました。
面白かった。
クリスも一歩間違えたらアイリスと同じように闇へ行ってしまうタイプやんね。
「こちらがわ」にいるのは、今まではパメラがいるからやけど、シャーロックが現れたことによってバランスが崩れたことが、この先吉と出るか、凶と出るか…。
忘れないうちに続きをリクエストしまっす。
しかし著者は、「これは経費では落ちません」を、読んで出会ったのだけど(最近続編が出てるよね)、あの小説の文章と印象が全然違う…。
宮木あや子氏とか、宮部みゆき氏とか、こうやってガラリと作風をかえはる方って、すごいねー。
逆に何を書いても
「うん、高村薫氏」
ってなるような作家さんもすごいと思うけど。(;^ω^)
それにしてもヴィクトリア調ロマン。
世界観が、いいわあ…。すてきすぎるわ。憧れるよね。
一人でマーガレットの舞台を見に行ったクリスに、パメラが持たしてくれたもののひとつに
「水と気つけのブランデー」
やったのだけど、この「気つけのブランデー」って、この時代のヨーロッパの小説にはよく登場するけど(たぶん)、ようはアルコールを摂取してちょっと気を大きくしたり、ハイになったりしようっていう魂胆なのか、と、初めて思った(ええ?!)(今!?)。
なんちゅうか、ざっくりした対処方法やな。
(フォーティーズの現在、「それは一番やる気がでる方法やな」と、思うけど)
ほんで、「この時代」って、若い女性が脚本を書いたと知られると劇場に足を運ばなくなるかもしれないような時代。
日本は昔から男尊女卑が云々っていうけど、ヨーロッパのほうでも、わりとそういう風潮もあるような気がする…?
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■マチネ
昼の公演のこと。フランス語で「午前中」の意。
■クリノリン
スカートを丸く大きく膨らませるために考案された枠状の下着、または、スカートのこと。 1850年代のナポレオン時代に流行した。流行が進むにつれてその大きさは、どんどん膨らんでいったと言われている。
■タフタ
つやのある薄い絹織物。婦人服・リボンなどにする。
(2017.07.06) -
Posted by ブクログ
私もさくらの嘘に翻弄されながら読み切りました…。なんというか、嘘がうまいというか、相手が嘘を言っているのだと思わせてしまうような巧妙な言い口ですね、しかも、物語の最後の最後まで。そして、ほとんどの人がそのペースに乗せられ、本当は正しかった自分のほうが悪かったのであるといつの間にか錯覚させられてしまうような…。
本作は”さくら”という主人公の関係者がノンフィクションライターの取材を受ける体裁で”さくら”との間で起こった出来事を語ってゆきながら、”さくら”という人物に迫ってゆく構成になっています。登場人物それぞれが、さくらの紡ぎだす嘘に翻弄されながらも、さくらの魅力に惹かれる人(溺れる人?)、被害を被る人、など様々です。各々が作中の出来事に関わっており、ある人の証言で登場したエピソードが別の人の証言にも登場します。そのため一つの事柄を別の人による解釈で再読することになり、さながら読み手にとってはちょっとした追体験のような感覚です。立場が変わればこんなにも解釈が変わるのか、という様がありありと描かれていて、これもさくらの魅力のせいなのでしょう。かわいい、美人というだけでこんなにも人は、相手のことを信じてしまうものなのかと。
物語の終盤ではさくら自身が取材を受けることになり、それまで明かされなかった真実が語られているようないないような、最後の最後まで読み手もさくらの語り口に翻弄されているような、そんな錯覚に陥ります。
いや、嘘に翻弄されたくはありませんが、自分もさくらに逢ってみたいと思わせてくれる、そんな作品でした。 -
Posted by ブクログ
「これは経費で~」が面白かったので同じ作者の作品も、と思い読んでみましたが、「これは~」とはまた違った面白さがありました。特に最初の章に登場する朝子の内面、なにかと人と比べなければ気が済まない、そして自分より劣っているとの比較により安心する、娘の友達に関しても同様で、とにかく何かと比べ自分が上位であることを実感しないとどうにもならない”儚さ”がうまく表現されていたと思います。
つづく各章にも本作の主題となる4軒の住人が登場しますが、誰もかれもがひとくせふたくせある人物ばかりです。
本作の面白さについては「あとがき」で解説されている通りでして、ここで素人がレビューするまでもないほど的確な解説がなされていますので、ご興味のあるかたはそちらをご覧ください(いや、本当にそう言いたくなるくらいズバリな解説だったんです…)。
それにしてもこの登場人物たちは本当の意味での”幸せ”にはなかなかたどり着かないのでは、と思ってしまいますが、一方では読者である我々も似たような部分は多かれ少なかれ持っているものでしょう。そう思うと人の振り見て我が振り直せ、ではありませんが、自らを省みるきっかけになる一冊とも言えるのではないかと思います。
「これは~」に登場する主人公の森若さんもそうでしたが、著者は登場人物の内面、それもちょっとダークな部分にスポットライトを当てるのがとてもお上手ですね。しかも読み手としてもちょっぴり自分にも当てはまる内容でもあるので、読み手が”怖いもの見たさ”、あるいは”いけないことをやっている”感を味わうような錯覚もあり、どんどん読み進めてしまうのですよ…。 -
購入済み
刺さります…
「これは経費で落ちません」シリーズが大好きで、この作品も早速読みました。どちらかと言えば主人公寄りの性格の私にはグサグサ刺さりました。しかも私も半年ほど前から家計簿を付け始めた所だったので、リアルタイムで楽しめました。特に独身女子にオススメですね♪
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Posted by ブクログ
ありそう… こういう人いるいる!ありがちな人物設定の中に知ってる人を探してしまう。多佳美もいそうなタイプだし、朝子はいかにもお友達ほしい女子中学生みたいだし、自分のこだわりが命の想子みたいなタイプも確かに一定の割合でいるし、美和みたいなB型っぽい周りを振り回すタイプもよくいるし。
朝子の夫はちょっとあり得ないくらいいい人だと思う。普通の感覚だったらうんざりするんじゃないかな、この人。
最後のクリスマスパーティの事件がおもしろかった。
それにしても陽平ってどうしようもない男だ。恵まれたルックスが逆に災いしてる。
1章はちょっとつまらなかったけど、後半はだんだん展開が加速しておもしろかった。 -
Posted by ブクログ
嘘か本当か、彼女の「本当」
怖い。こういう人が身近にいたら全力で逃げたい。でも近づいてこられたら絶対逃げられない気がする。一章ごとにだんだん包囲網を完璧に近付けてきたはずなのに、彼女を捕まえたと思ったはずなのに、最後のどんでん返しは、逃げられないとわかって読む最悪の結末。
sacra(というか八重子というかさくら)に悪気はないのだろう。きっと彼女の中ではすべてが本当のことだ。自分の気に入ることが「本当」で、違うなと思ったら「本当」にすればいい。悪意の無い悪はどうやって断罪すればいいのか、という話ではない。多かれ少なかれ誰でも嘘はつくけれど、彼女はそれを「本当」にしてしまう。怖い。
ものすごく後味の悪い小説。こんなにむかっとさせられて、恐怖に駆られるのは久しぶりだ。