あらすじ
大ヒットシリーズ「ヴィクトリアン・ローズ・テーラー」シリーズの青木祐子が贈るエキゾチック・ラブロマンシリーズ第2弾! 楠木龍之介が上海に来て、ふた月弱。リリアン・ミルドレッドのもとに、行方不明中の父・ロバートから木箱が届く。中身は全葉(ホールリーフ)の紅茶と白い花…。この積荷を狙って、航海中に何度も盗難騒ぎがおきたという。案の定、メイファという姑娘(クーニャン)が探りを入れに現れた。彼女を差し向けた者の小隊と目的を探るべく、龍之介は紅麗路(ホリル)にある怪しげな妓館・花愛酒店に内偵を試みるが…!?
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Posted by ブクログ
この作品の雰囲気はすごく好きです。龍之介も硬骨漢で、女に慣れてはいてもクズではないし。古き良き謎めいた上海を味わうには、もってこいのお話です。第一巻では、ヒロインのリリアと契約恋人になっていた龍之介ですが、この巻ではちょっと進展があります。
相変わらずキナ臭い租界の上流社会で、リリアの置かれている状況はどんどん剣呑になっています。でもね、どうも私は、リリアが聡い子の割にはぼんやりお茶を淹れてるのを見るとイライラしてしまうんですよね…。賢い身の処し方をしてるし、文句なく可愛いヒロインなのに。なんで気に入らないんだろ…?自分が不思議です。
フェイや白蓮の方が、どん底も見てるだろうけど好き。できればリリアに感情移入して読みたいんだけどなあ。
Posted by ブクログ
加速するルパートの胡散臭さと変態の雰囲気。
今回は女の戦いでしたねー。
フェイ、リリア、メンファに白蓮。
メンファは可愛くって癒されました…白蓮は計算高さにさすが売れっ子やでと感心しました。
そして、まさかのルパートがフェイに惚れているという衝撃の事実からのメイファとの百合フラグ。
ルパートみたいな男はフェイ大っ嫌いだと思うからメイファと姉妹愛をはぐくめばいいよ
Posted by ブクログ
ストーリーはなんてことないんだけど、リーダビリティがあるというか、続きが自然と気になるというか、ページをめくらされているというか……さくさく読んでしまう。
結局、なんの話だったんだろ?
なぜ積荷が狙われたのかを、さぐるミステリー?
妓館の謎の女の子二人が気になる存在で。
白蓮のほうは、複数の恋人を手玉にとる(が、本命には純情)ダークな部分を持ちつつも、芯のある女性で、少女小説の脇役にはこういう子いるよね、って感じ。
メイファは、世間知らずの田舎娘で、かわいいし。
ってか、フェイは女戦士でカッコいいし。
意外と登場場面が少ない、主人公のリリアちゃんは、かわいらしい正統派主人公で。
女の子キャラがよい、正しい少女小説だなぁ。
リリアちゃんは、ずっとお屋敷にいて、まわりに動いてもらって自分は何もしてないようでいて、実はしっかりものを考えていて、ちゃんとボスしてる。
大事な積荷を預ける場所も考えてるし、お茶会を開くことも自分でする、最終的にパーク卿と渡り合うのはリリアちゃん一人。
(龍之介は、ほったらかしではなく、ちゃんと影から見守っていて、きっちりヒーローの役割を果たしている!)
パーク卿が、単なる悪役でなく、一癖ある人物だが紳士ではあるという書き方が心憎い。
リリアと龍之介の恋心も、ちょいちょい挟んでくるので、彩りになってる。実際、二人が顔を合わせてる場面は少ないけれど。
たくさんのキャラを描き、上海の雑多な雰囲気をかき分け、謎を追わせる作品で、青木祐子さんはさすがの腕前!
Posted by ブクログ
主人公の父から積荷が届いたことから話が展開する。中には主人公にあてた手紙、白い花、お茶。
龍之介に日本からお客さん来たり、ルパートがフェイに近づいたりしました。リリアは商人の娘として堂々と危険な取引をしてました。なかなか見てて安心できる主人公です。
とりあえずアールグレイが飲みたい。
Posted by ブクログ
「紳士は、弱いものに力をふるわないのよ。だから、わたしは弱い限りは強くいられるんだわ」
内容紹介です。
楠木龍之介が上海に来て、ふた月弱。リリアン・ミルドレッドのもとに行方不明中の父ロバートから木箱が届く。中身は全葉の紅茶と白い花。この積荷を狙って、航海中、何度も盗難騒ぎが起きたらしい。案の定、メイファという姑娘が探りを入れに現れた。彼女を差し向けた者の正体と目的を探るべく、龍之介は紅麗路にある怪しげな妓館・花彩酒店に内偵を試みるが…。
これからどうなっていくのか。予想がつきません。
ただ一つ言える事は前作ヒーロー(?)シャーリーと同じくらい龍之介が苦労するだろうってことです。
両想いになるのは早そうですが…。
リリアが何を考えているのか、とか、龍之介の過去は、とか。
気になることはいっぱい。
これからどんな風にお話が進むのか、楽しみなような、なんとなく怖いような…。
青木さんの作品なので、たぶんゆっくりゆっくり進むんだろうなぁと思いつつ。
青木さんの丁寧な描写は好きなので、速度がゆっくりであることは気にはなりませんが、そういうのが苦手な人にはもしかしたらまだるっこしいかもしれません。
まだまだ、物語は始まったばかりなので、これからに期待。
龍之介は紳士ではないけれど、きっと「武士」なんでしょうね。
正義感が強い!がそれがもしかしたら足引っ張っちゃうんじゃないの?なんて心配な今日この頃です。
Posted by ブクログ
2012/09/04:内容よりも作品世界の設定というか背景が気になってしまいました。
阿片の密輸以前に租界の外に「外国人」が勝手に出歩くのがそもそも犯罪では?とか、茶樹王(他にも樹齢数百年を超える古木があるとか。それらで作ったお茶飲んでみたい~)の生えている雲南南部は険しい山岳地帯なのでガイドがいないと遭難必至(しかも少数民族が多く言葉もまず通じない所)なのにどうやって行ったのかとか、雲南の紅茶作りは近年らしい(1983年に雲南の貿易会社が始めたとか)ので設備ないのにどうやって紅茶にしたのかとかとか…深く気にしてはいけないですねw
Posted by ブクログ
今回は、行方不明のリリアの父ロバートからの荷物が引き起こすお話でしたけど、1巻に比べると、龍之介とリリアの絡みが少なくて、ちょっと物足りなかったです。龍之介に寄りかかる白蓮を見て、ちょっとモヤモヤしてるくらいのリリアでしたし、もうちょっと二人の仲が進展したらよかったのにって思いました。
ただ、留置場に入れられた龍之介を釈放させた鯉太郎。冗談みたいな名前の人でしたけど、彼が登場したことで、次巻は龍之介側の家の話も入ってくるのかなって思いました。百合って誰だろう?って感じです。
あと、フェイに言い寄るルパードですが、彼が本気でフェイに恋しているのか、それとも何かの作戦なのかが気になります。フェイトルパードが組んだら、ちょっと怖い感じもしますけどねー。
次巻も楽しみにしてます。