あらすじ
大ヒットシリーズ「ヴィクトリアン・ローズ・テーラー」シリーズの青木祐子が贈るエキゾチック・ラブロマンシリーズ完結! 楠木龍之介に恋したリリアは、茶館で紅茶を淹れながら、想いを馳せる日々を過ごしていた。一方、龍之介はリリアのストレートな愛情表現にとまどいながらも、強く惹かれていく自分を感じていた。その頃、斉城という日本人が、リリアの保護者(ガーディアン)・フェイに接近。斉城は、上海で一旗あげようと、ミルドレッド商会に取り入ろうとしていた。油断のならない気配を醸し出す斉城の目的とは!?
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
12年12月の新刊。
骨太な小説。
上海租界の物語が3巻で完結は残念だけど。
よく上海の魔都のような、怪しい雰囲気が出ていたと思う。
その分、普通の人にはわかりにくいだろうな、とも思うけど。
もっと読みたかったな……!
Posted by ブクログ
すっごくあっさり終わってしまいましたね。
リリアの父親が麻薬の販売に手を染めていたことは前作から薄々わかってましたが、無実であってほしかったなぁ。
まあ、その展開だとご都合主義すぎるでしょうが。
今回はディアナとリリアのしたたかさと凄かった。
ディアナは「頭の回転と運の強さを利用した計算高さ」、リリアは「無知と無邪気を利用した計算高さ」
どっちが性質が悪いと言ったら後者なんだろうけど、リリアは純粋培養の箱入り美少女だから許されるんだろうな。
怖いぜ・・ディアナはパーク卿騙してるしな。
この場合、ディアナの演技力が高いのかパーク卿があぽちんなのか。
ルパートは振られろ^^
Posted by ブクログ
お話は面白いのに、ラストが急ぎすぎてしまった感じですね。
リリアの父上の遭難にまつわる謎が解けます。
リリアの父上がやっていた危うい商売の内容を、
おそらくリリアは感づいてるだろうなって思いながら
前の巻を読んだので、予測通りの展開でした。
ただ、ラブストーリーとして見た時は、ちょっと残念です。
龍之介とリリアは、恋人同士として始まる段階ですが
「心底惚れて 惚れられるつもり。」
というには、お互いの気持ちの盛り上がりが足らない。
かつての許嫁、百合の名も、思わせぶりに出てくるだけで
本当はちゃんと、いろんな絡みを書いて欲しかったです。
家督争いのお話も、ちゃんと乗り越えたら二人は実に
情熱的なカップルになりそうなのに、惜しいんですよね。
クールビューティー系カップルには、
ちゃんとフェイ&ルパートがいて、
役者は揃ってるのに。
王道のカップルと屈折した危なげなカップルの恋
どっちも読みたかったなあ。
で、最後は新しい世界を求めてインドに渡ってみたり、
英国に行ってみたり船出の場面で終わって欲しかった。
あれじゃリリア、日本に来るかなんて言われたって、
自然消滅しそうです。
どの登場人物も賢いので、そこはいいんですけれど
全員が、自分の抱えてる事情をなだめながら、冷静に恋をしてる。
醒めてるんですよね。だから条件付きの恋でしかないし。
そこを越えて、相手に本気になっちゃう一瞬が、
少女小説の醍醐味なのに。
そこから先が読みたいんだけど…という感じ。
読後感は星3つだけど、設定や雰囲気が好きなのでおまけして星4つ。