チャールズ・ディケンズのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
荒涼館に引き取られた、出自不明の少女エスタ。彼女をめぐる物語、そしていつまでも決着がつかないジャーンディス対ジャーンディス訴訟事件の結末は・・・?
荒涼館、怒涛の最終巻。
2、3巻があまりに凄かったので、最終巻は少々落ち着いたところもあったけれど、この物語にふさわしい大団円といえたのではないだろうか。
本としての完成度だとか、物語としての評価だとかを言わせてもらうと、少々難をつけたいところも少なくはない。無駄な文章が多すぎる気がするし、筆の勢いにまかせて書いたのでは? と思うところもあったのだ。
しかし、それでもこの『荒涼館』を読み終えた今、私はいい読書をしたなぁ、と思っている。この感情を -
Posted by ブクログ
終わった~~~!!!
最後はなんだか駆け足で読んでしまったのがちと惜しい。
が、最終巻はやはり一番良い!!!
気が遠くなりそうな描写は無いし、3巻後半からのスピードはクライマックスを過ぎると、のんびり流れる。
普通、これだけの長さの本を読めば、最後には読み終わる寂しさが募るのだけど、これは最後の数章自体が余韻を与えてくれているので、寂しくなりすぎることもなく読み終えることが出来ました。
青木先生による「ディケンズ文学の魅力」も面白かった。
確かに、ディケンズは賛否両論でしょうな(笑)
ご都合主義万歳!(笑)
私は史料的にメモをとりながら読んだりするので、とてもありがたい本でしたが、時勢の批 -
Posted by ブクログ
ジョーーーーーー!!!!
ジョーのボロボロの姿は風刺画などで時々見るボロ着の子供たちの姿を思い浮かべます。
3巻の後半に入ると急に物語りがスピードアップします。
サスペンス的要素も色濃くなります。火サツというか土曜ワイド劇場というか、、、もちろん2時間では終われませんが(笑)
そして、巻を進めるごとにエスタの心の声が、綺麗な言葉使いでの毒づきのようで思わず笑ってしまいました。ちょっとブラック・エスタ。
少しずつ謎解きも始まり、また、あれ?なんで?そうか!とか色々想像が膨らみます。
最終巻への謎解きの期待と、読み終わる寂しさが募ってきましたわ。
(H21.10 図) -
Posted by ブクログ
翻訳が30年以上前のものだからか、原文もそうなのか、少々硬い。
ディケンズってこんなに描写がしつこかったかな、とも思う。
そして、「この本は社会風刺が目的なの?」
と思わせるほど、たくさん当時の事柄を皮肉的に書いてます。
450ページに渡る第一巻を読破しても、まだ何が起こっているのか
核がどこなのか分からない。
登場人物が多いのも、ちょっと戸惑う。
と、批判的のような感想ではありますが、決して詰まらないわけではない。
今現在、第二巻を読み出して60ページ
面白くなってきたんですけどーーーー!
です。そー来たかぁ!
やっぱディケンズです。社会批判だけな訳が無い。
ちゃんと面白くなってきま -
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Posted by ブクログ
ネタバレディケンズの皮肉とユーモアがすごい。とてつもなく悲惨な状況をブラックユーモアに包んで描くので、くすっと笑えます。ですがその分、後でじわじわとそのつらい状況が身に迫ってくるような感覚がありました。
間接的に描くことで、より考えさせられるという感じでしょうか。スイカに塩をふると、より甘さを感じるのと同じようなものかと。
オリバー自身は特に機転を利かせたり、成長したり、そういう活躍の場面はありません。ですが、オリバーはかわいすぎる。孫を見るような感じで彼が運命に翻弄されるのを見守ってしまいます。
モンクスの正体が明かされた場面は、かなり拍子抜け。正体は絶対にハリーの方がよかったでしょう。いや、 -
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Posted by ブクログ
作家 小川洋子さんが出演されていたFMの番組で取り上げられたのを機に、いまさらながら読んでみようかと購入したのが数年前。熟成期間をへて、ようやく読み終えた。
文学史上ではもちろんよく知られている作者チャールズ・ディケンズであるが、私はこの『オリヴァー・ツイスト』が初めて。この作者、作品初め、著名な古典とも言える作品はあまり読んでいない。お恥ずかしい。
孤児として生まれたオリヴァーの数奇な運命の物語には読み進めるうちに引き込まれ、久々に小説を読む楽しみを味わえた。
それとともに、現在のパレスチナの悲惨な状況をもたらしている遠因でもある、イギリス(おそらく当時のヨーロッパ)におけるユダヤ人へ -