チャールズ・ディケンズのレビュー一覧

  • 大いなる遺産(上)(新潮文庫)

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    イギリス文学を代表する作家ディケンズの『大いなる遺産』でっか

    先日読んだカルロス・ルイス・サフォンの『天使のゲーム』で主人公ダビッドの人生を変えたともいえるこの名作
    本当にそこまで魂を揺さぶるようなお話なの?ってことで確かめてみることにしました

    出来れば光文社古典新訳文庫で読みたかったんですが、ラインナップにないものはしょうがない(『クリスマスキャロル』『二都物語』『オリバー・ツイスト』はある)
    と思っていたら新潮社がわいの大好きな加賀山卓郎さん訳で新訳版を出してるじゃないですか

    やるな新潮社
    まぁ今回ばかりはいい仕事したなと認めてやろう

    さて中身の方はと言えば加賀山さんらしからぬちょ

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    2024年04月07日
  • 英国クリスマス幽霊譚傑作集

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    ネタバレ

    タイトル通りヴィクトリア朝期英国、それもクリスマス限定でなくちょうどこの時季を舞台にした幽霊譚13編。内12編が本邦初訳だそうだが、全体を通しての味わいは期待通りだった。

    好みの作品いくつかについて。
    ・クリスマスの日の情景を描いたエッセー的なC.ディケンズ「クリスマス・ツリー」。ツリーや種々の飾りに纏わる思い出話は次第に昏い色を帯びていき……。ツリーが造り出すクリスマス、そして冬の夜の光と影。

    ・「海岸屋敷のクリスマス・イブ」E.L.リントン
    イングランドの西端コーンウォールの家を購入し移り住んだ若い夫婦。妻は家の管理人ベンリースという男に言い知れぬ嫌悪感を抱く。その後悪夢を繰り返し見る

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    2023年12月20日
  • 大いなる遺産(上)(新潮文庫)

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    現代でいう異世界転生ものやタワマン文学などにに共通する,孤独な人間の隠れた僻みを感じさせる。枯れた皮肉をどう読むかで印象が変わると思う。

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    2023年09月23日
  • 大いなる遺産(上)(新潮文庫)

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    上下一括感想
    下巻にて

    私にとっては
    エステラは“グウィネス・バルトロー”
    “イーサン・ホーク”や“ロバート・デ・ニーロ”
    そう、1998年アルフォンソ・キュアロン監督の映画『大いなる遺産』は、不思議な色彩に溢れた物語だった。

    でも、できるだけ排除して読んでみている。

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    2023年06月22日
  • オリヴァー・ツイスト(新潮文庫)

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    一部の登場人物を整理し切れず読み進めてしまった。。
    善良な人物より悪党寄りの人間の方がドラマがあるのでもっとゆっくり読めばよかったと少し後悔。

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    2023年05月31日
  • クリスマス・キャロル

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    守銭奴のスクルージのもとに精霊たちが三度やってきて、過去と未来の景色を見せられて、改心するお話。
    スクルージにはマーリーやフレッドがいて救われた。実際には、孤独でどうしようもない爺のところに精霊はやってこない。

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    2023年01月15日
  • クリスマス・キャロル

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    言わずと知れた名作。守銭奴と言われるスクルージに、7年前に死んだはずの同僚マーリーの亡霊が現れ、「夜中の1時に3人の精霊がやってくるから会うように」と言われる。一人ずつやってくる精霊に連れまわされるうち、スクルージに変化が•••
    昔に読んだものより遥かに読み応えがあるように感じた。翻訳のせいだろうか。これでもかと重ねてくる表現や形容には舌を巻く。また解説とあとがきを記す訳者の池央耿さんの知識の深さや広さに脱帽した。キリスト教やイギリスの風習など、勉強になる物が多く、もう少し深く読み返したい。

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    2022年12月13日
  • 英国クリスマス幽霊譚傑作集

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    ヴィクトリア朝期に書かれた英国怪談の選集。当然のように古式ゆかしく、雰囲気たっぷりだが、もうひとつのクリスマスの方は関連がもうひとつ希薄。どこがクリスマスだったっけ?と読み終えて首をひねるような作も多いがこれはご愛敬。基本的に幽霊が出ましたで終ってしまうお話ばかりなので、今読んで怖いか問われると正直微妙。それより世知辛い現代人の目からは浮世離れしているようにさえ思える、悠長な雰囲気を愉しむものだろう。その中では読み物としてモダンな「青い部屋」とすっきりしない感じが後を引く「メルローズ・スクエア二番地」あたりを押す。

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    2022年12月11日
  • 大いなる遺産(下)(新潮文庫)

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    現代でいう異世界転生ものやタワマン文学などにに共通する,孤独な人間の隠れた僻みを感じさせる。枯れた皮肉をどう読むかで印象が変わると思う。

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    2022年08月18日
  • 大いなる遺産(上)(新潮文庫)

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    先日読んだ「20の古典で読み解く世界史」で紹介されていたうちの1作品

    主人公ピップは幼い頃両親が亡くなり、20以上年上の意地悪な姉とその婿である鍛冶屋のジョー(こちらは良い人)に育てられた
    ジョー以外ほとんどの大人がピップをサンドバッグかのように当たり散らし、意地悪を言い、傷つける
    結構読んでいくのがしんどくなる
    ここまでみんなで意地悪をする場面を描く必要はあるのか?と素朴な疑問が浮かんでしまう
    どうやらディケンズの両親が金銭的にだらしなく一家が破産し、ディケンズは靴墨工場で働いていたようなのだが、そこでの仕打ちはひどく、かなり精神的ダメージだったようだ
    そんなことも影響しているのかもしれ

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    2022年05月17日
  • 大いなる遺産(下)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    当初は新聞連載であったということで、話の展開が速く劇的です。最後に女性と再会する場面がありますが、連載時には再婚した女性の設定だったのが、書籍化にあたり、読者の意見を取り入れて、未亡人の設定に変えたそうです。
    筆者の生い立ちが所々に反映されていて、当時のイギリス社会を垣間見ることができました。

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    2022年03月18日
  • 大いなる遺産(上)(新潮文庫)

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    新潮文庫のものですが、山西英一さんの翻訳のものを読みました。ディケンズのものは初めて読みますが、著者も書名も有名なものなので、どんなに深い話かと期待して読みました。しかし、内容的には大味な印象を受けました。
    鍛冶屋で養われていた孤児の主人公が、何者かによる莫大な遺産を受け継ぎ、激動の人生を歩んでいく20年あまりのお話。

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    2022年03月18日
  • 骨董屋(下)

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    しっかりとほのめかされていたとおりの結末だった。
    そして、描写がしつこい結末だった。
    悪は懲罰を受け、善は認め祝福される。
    そして、聖女は望んでいた静かで安らかで美しい生活を得て、神の御心にかなう。
    文章も、登場人物も、話の展開も、まさにディケンズといった作品だった。

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    2022年01月02日
  • 骨董屋(上)

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    ネルのおじいさんを思う姿が切ない。
    ギャンブルにハマる人の愚かな興奮した感情は、いつの時代も同じなのだな、と感じた。

    「骨董屋」というタイトルのわりに、早々に骨董屋を失業してしまい、話の筋に職業はからまない。
    下巻では何か意味を持つのだろうか。

    このお話にも、特徴的で強烈な個性を持った人物が沢山現れる。そこが面白い。
    画面がバタバタと切り替わり、少し粗削りだと感じる話だが、この先どうなるのか。
    下巻へ。

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    2021年12月31日
  • オリヴァー・ツイスト(新潮文庫)

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    もともとこの夏はディケンズ作品を読もうと思っていたが、ちょうど来月からオーブでこの作品のミュージカル版が上演されるとのことで、一作目は『オリヴァー・ツイスト』にした。

    700ページ越えだから早々に挫折するかと思っていたけど、2日で終わった笑
    先の展開が気になるように伏線をはるディケンズの手腕を感じましたね…。
    酷い場面や恐ろしい場面、血生臭い場面と、安心してほっとできる幸福な場面が交互に描かれて、ある種のスリリングさがあった。

    救貧法や新救貧法についても後から調べて勉強になりました。
    オリヴァーを中心とした周囲の様々な階級、職業、地位の人々の描写を通して、新救貧法という制度が社会に何をして

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    2021年08月17日
  • クリスマス・キャロル

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    クリスマス・キャロルとはクリスマスを祝う歌のこと。1843年に出版された中編。タイトルからてっきりクリスマスを祝う温かい家族の話を想像したが、実際は守銭奴であるスクルージという男がクリスマスの精霊からその冷酷さを説法されるという物語だった。クリスマスの精霊は三体現れて、それぞれ過去、現在、未来のクリスマスの風景をスクルージに見せる。精霊は喋らず、ただ無言でスクルージに彼の姿と、彼に関わりのある者が彼のことをどう思っているのか見せつけるのだ。このスクルージは商人で、クリスマスを祝いに来た甥を「おととい来い!」と追い返すなど、およそ人の心の温かみの無い人物。そんな彼が本当に悔い改めて変われるのどう

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    2021年03月14日
  • ピクウィック・クラブ(下)

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    ネタバレ

    正直、読むのに時間がかかった。
    それほど面白い筋ではない。
    それでも、世間知らずな主人に尽くすサムが魅力的だった。
    この下巻は、ピクウィックの善の性格が強く押し出されていた。
    それにしても、ディケンズは登場人物の世話をしっかりとしたがる。
    綺麗で清潔なラストだと思った。
    こういった初期の作品を読むと、ディケンズの代表作品たちへのステップのようなものが感じられて、それについては興味深く思った。


    ≪ポイントメモ≫
    39 サム、メアリーと会い、ウィンクル、アラベラと会う

    40 逮捕→フリート監獄

    41 監獄の部屋・夜

    42 監獄のシステム、ジングル再び、サム去る

    43 サムの作戦

    44

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    2021年03月18日
  • ピクウィック・クラブ(上)

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    ネタバレ

    滑稽で、逸話のような小話もはさみこまれている。
    面白い話もあるが、登場人物が多くて、メモをしながら読んでいてもやや混乱する。
    話全体の流れとしては、それほど面白いものでもない。
    退屈な部分もあった。
    人物も、悪人のジングルが一番いきいきしている。
    ピクウィックは上品でいい人で、だから逆に強い特徴がなく、少しぼやけてしまっている感じもする。
    人物の個性が、今一つ強調されきっていない、という感じ。




    ≪ポイントメモ≫
    1 ピクウィッククラブについて

    2 旅行へ。見知らぬ男と出会い、タップマンと見知らぬ男は事前舞踏会へ。軍医スラマーの女といちゃつく。翌日、ウィンクルが間違われて決闘をしそうに

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    2021年03月18日
  • 大いなる遺産(上)(新潮文庫)

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    笑うところではないんだろうけど、所々ツッコミをいれたくなるシーンがある。
    ピップの心に少しずつ変化があるが、財産を得てピップは何に気がつくのかが気になる。条件の「ピップと名乗り続けること」の理由が分からない。続きが気になる。

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    2021年01月27日
  • オリヴァー・ツイスト(新潮文庫)

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    The 世界名作劇場。

    700ページを経て、オリヴァー少年は幸せになりました。
    めでたしめでたし。

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    2020年11月27日