向田邦子のレビュー一覧
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お互いに何かしら文句を言いながらも夫婦でい続ける、昭和の夫婦間、家族間。
特に女性については容姿に関する描写が多い。
だらだら坂なんかは太った女性(トミ子)を白いピカピカに光った大きな鏡餅と表現。ある時、なぜ濃いサングラスをかけているのかと思ったら、二重まぶたの整形をしており、「どうして、俺に黙ってそういう真似をしたんだ」と小突かれて泣き出す。
その後、表情も増えて自信がついてきたようで、きっとこれから他の箇所も整形して痩せていって、前みたいな安らぎのある女の子ではなくなるんだろう〜と嘆く。
男性の気持ちもわかる。無理して自分を変えることはないし、それはそれで良さがあるということ。しかしトミ -
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●短篇四篇『鮒』台所で物音がし、見にゆくと鮒の入ったバケツが置かれている。息子が飼うと言って、水槽に移して飼うことになるが、その心当たりのある父親は浮かない。過去に関係を持ち、通った女のアパートで飼われていたものだったから。
『ビリケン』毎朝通る果物屋の主人を、こっそりビリケンと呼び、内心でバカにしていた男。ビリケンは死、男の息子が果物やで万引きを働いたことによって、男の記憶が刺激され、古本屋で万引きをした大学時代のことが思い起こされる。ビリケンはその古本屋の息子だった。
『三角波』結婚相手である夫の部下に、好かれていると思い込んでいる新婦。部下が愛しているのは、夫だった。
『嘘つき卵』 -
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最初4篇、ザ・向田邦子!
「V」は印象深い随筆ばかりだった。「甘くはない友情・愛情」は頷ける。女の友情は、男のようなものとは確かに違う。「黄色い服」は少し教訓じみたような内容。「無口な手紙」は中2教科書でも馴染みのある作品。他には「反芻旅行」も共感できる部分が多く好きだった。
「独りを慎しむ」は道徳の教科書にあった。現代では古臭いと言われそうだが、古臭い中にも気付かされることがある。古い感性の中でも、守るべき不変的な良さがある。
向田さんは「古臭い」と言われると喜ぶだろう。女が男と対等になろうと努力している時代だから(まだまだだが)。文章を読むと生きている。随筆はより血が通った文章だと思う。不