中村うさぎのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「セックス放浪記」やデリヘル嬢としての体験で有名な作家の「中村うさぎ」と、脳研究の「池谷裕二」東大准教授との異色の対談。因みに池谷は中村うさぎを尊敬しているそうです。
本人が言っているように「説明したがり」の池谷と「聞き上手」の中村の名コンビが、難しい脳の世界を最新の知見を交えて、やさしく解説してくれる。
挙句の果てに、二人のDNA分析で、性格やIQまで調べるなど、現在の遺伝子研究の進歩に驚くこと請け合いです。
「脳はセックスをどう感じているか」「他人の不幸は蜜の味」「脳は出力依存」「ヒトはチンパンジーより記憶力が劣っている」「適者生存はインチキくさい」「長嶋の勘ピューターは正しかった」「目 -
Posted by ブクログ
中村うさぎさんの本をちゃんと読んだことはないような気がする。
文春連載をまとめたものの1冊、なんでしょうが
この本1冊だけで、ぎゅうぎゅうに詰め込まれた興味深いテーマがたくさんあって
読み応えありました。
何しろ、体張ってお金使って大騒ぎしたからこそ出てくる言葉の数々は
説得力と迫力がある。
ただ自分のことを赤裸々に書くだけでなく、
その先の分析、哲学的なものと、客観的な視点からの文章にも
いろいろうなづかされること多々あり。
まあ説教じみた文章もあるし、
女性の中でも「モテ」を志向するタイプにだけ当てはまることなんじゃないのか、とか
疑問のあるところもあるが、
頭の中だけで組み立てられた言葉 -
Posted by ブクログ
【本の内容】
「それ、いただくわ」。
このご時世に、この浪費―。
シャネル、エルメス、ルイ・ヴィトンなどの高級ブランドからエロ・グッズまで。
住民税を滞納し、“むじんくん”にまで手を染めながらも、うさぎ女王様の物欲は止まらない。
物欲のままに無駄遣い生活を続ける女王様のトンデモない日常を描く爆笑エッセイ。
[ 目次 ]
私は買い物依存症(身体にやさしい椅子;里緒菜のニセ・オッパイ ほか)
エルメス、阿修羅のごとく(爆運炸裂ペンダント;自分のムスコをくわえる ほか)
パンがなければケーキを!(髪がすぐに乾くブラシ;ティファニーのヨーヨー ほか)
バカは死ぬまで治らない…(1万円チョコレ -
Posted by ブクログ
佐藤優「先生」の整理された広大な知識を、異色の作家、中村うさぎが引きだしていくという体裁は、よくある対談集だが、対象読者層の知的レベルを、あまり見ないレベルに設定しているのが特色か。専門家でもない、B級でもない。
まあ佐藤の本でも、一連のハウツー物でない、こういった社会的なものを読んで面白いと思うのは、官僚ならばともかくサラリーマンではごく一部だろう。佐藤の役回りはプラグマティックな現代社会思想家というところだ。
そういうのを好む読者は、ふだん中村うさぎを読むことは絶対に無いので、この組合せには妙味がある。同志社+キリスト教つながりということだが、文春はうまいことを考えるものだ。 -
Posted by ブクログ
今更レビューとういうか。
なんか自分自身の行く末に悩み、自分のことしか考えられない、自分を曲げられない、世の中に非慣用的な態度を示す自分自身に向かい合う時に、
中村うさぎさんの文章は、私に優しい。
もちろん、そんなこと考えてこの本が作られたわけないのだけど。
この人の本を読み、肥大化した自己と向き合い、それでもその自分を受け入れ、紡いでいくしかない自分を、勝手に肯定されてる気もちになるんだと思う。
肯定なんていらないのだけど、
彼女の文から垣間見える、身を切るような孤独を知っているのであろうスタンスが、
一人じゃないのだと言ってくれてる気がするのだと、思う。
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Posted by ブクログ
久しくこのタッグから離れていたなぁ。
数年前のある期間すんげー読んでたけどな。とくにうさぎさん。
相変わらず、うんうん、って思えるところもあったけど、
少し、離れたなって、思うこともある。
めちゃハマったときには、わたしは自分の自意識の大きさに辟易としていたときだったかと思う。
自意識の大きさが変わったわけではないけれど、
「女から解放?された向かう先」を考えるうさぎさんを見て、
あ、わたしはまだ、この段階じゃないや。
わたしはまだ、考えなきゃいけないことがあるわ。
と思ったのではないかと思う。
この、「自分」というものが、ピクトグラムよろしくまっさら