高橋知子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレようやく再開した読書習慣
長いこと、いろんな本を読んできたけど
好きな作家を追い続けたり
好きなジャンルに偏ってたり
それはそれで面白いんだけど
Bar営業を始めてから
読書好きな常連さんから
いろんなジャンルの書籍を紹介してもらって
結構、幅が広がったなぁーと思いきや…
最近は、お気に入りのYouTubeチャンネルで
おすすめしていた書籍を読んでみるという試み
特に、影響を受けてるのは
最近ドはまりしてる
YouTubeチャンネルの
『岡田斗司夫ゼミ』
オタキングと自称しているだけあって
サブカル系の書籍はもちろん
ビジネス書や、歴史、医療など
とにかく幅広く解説してくれる
その中でも、興味を引いたのが本書
洋書翻訳本が苦手な私ですが
本書の翻訳は、非常に読みやすい
ありがたいねー
で、どのような内容かというと…
著者である
ジョン・エルダー・ロビンソン氏の自伝
ロビンソン氏は
子供の頃から、周囲の人々と
うまくコミュニケーションが取れず
仲間外れにされがち
しかし、機械モノが大好きで
電気で動くモノは
とにかくバラして組み立てる
仕組みを理解してご満悦という
一風変わった幼少期を過ごす
絶対音感の落ち主だったため
中学生の頃から通っていた
近所のライブBarで、機材のセッティングを手伝うようになり
次第に、頭角を現す
全米ツアー中の
超有名アーティストのツアーに参加
(ピンク・フロイドの音響エンジニアやキッスの火を噴くギターの設計をする)
仕事に対しての信頼と、大金を得るも
人間関係がうまくいかない
音響エンジニアを辞めて
自動車修理工場を立ち上げ、すぐに軌道にのせるも
お客とのトラブルが絶えない
そんな中、同じく自閉症スペクトラムの弟が
作家になり成功を収めたのを機に
自身も作家デビューする
書籍出版に伴い、講演活動が増し
講演を聴きにきていた研究者に声をかけられ
「経頭蓋磁気刺激調査研究(TMS)」
に参加する事となる
TMSというのは
頭部にTMSコイルをあてて
磁場を発生させ
脳内に電磁エネルギーを注ぎ
神経回路の機能を高める医療技術のコト
重来の痙攣法(電気ショック)に比べ
はるかに少ないエネルギーで
ターゲットを絞って
ピンポイントで狙えるという
極めて安全性が高く、副作用の少ない技術で
現在では、アメリカを始め
ヨーロッパや日本でも
脳卒中や、うつ病の治療に使われてるようです
年齢も性別もバラバラな被験者達は
全員、自閉症スペクトラム
ロビンソンも、息子であるカービーと参加
事前のIQテストでは
参加者の平均が120
恐ろしい集団である笑
自閉症スペクトラムの特徴として
他者の口調や、仕草などの
非言語シグナルを理解できず
額面通り、発せられた言語だけでしか解釈できない
コレが、どーゆーコトかと言うと
嫌味や、皮肉が理解できず
表情から、相手の気持ちが汲み取れない
所謂、空気が読めない状態
ロビンソンの場合
音に関する感性は、突出していたため
音楽を聴いても
頭の中で、正確な波形が浮かび
微妙な音のズレや、雑音が気になる状態から
最初のTMS実験を受けた直後
何百回と聴いたCDで
音のニュアンスや、歌詞に込められた意味を
瞬時に感じ取り
溢れ出る涙を止められなかったという
他にも
色彩が、以前よりも鮮明に見えたり
人の表情を、読み取れるようになったという
本書でも
「世の中が以前とは違っているように見えるというのは一大事だ
人生における、すべてのバランスが変わってしまうのだから」
と、綴っている
TMS研究の第一期が終了後
一番恐れていたことが起こった
「TMSの影響は、徐々に薄れて消えてしまった
他人の感情に気がつかないまま、人生を送っていたのに
束の間でも、新たな感覚を味わったせいで
人を見抜く感覚が失せてしまったことに
大きな失望感を覚えた」
幼い頃に、夢中で読んだ
「アルジャーノンに花束を」の主人公
チャリーと
同じになってしまうのではないかと…
その恐怖心を沈めるために
専門書や論文を読み漁り
TMS研究者であるアルバロ博士や
その他のstaff達と
度重なる協議を重ねる
その後も、引続きTMS研究に参加し続け
最初の感覚では無いにせよ
徐々に、開かれた感性が定着していった
その代わりに失われた物も多かったという
極度の鬱病だった、2番目の妻とは
お互いの感性が逆ベクトルだったことで
バランスを保っていたが
ロビンソン氏の感性が開花したことによって
妻のマイナスな感情に耐えられなくなり、離婚したり
子供の頃から、唯一の友達だと思ってた人物が
実は、いつも自分を蔑んでいたことに気づく
「私は彼を許すことができるだろうか?
もちろんできる
だが、友情を再開させる理由は何ひとつなかった」
この台詞が、個人的には一番響いた
人間関係の本質が、凝縮されている
特殊な能力を、早い段階から生かし
大金を得ても、どうしても得難いもの
TMSという研究に参加して
普通の感性を得ても尚
失うものの多さ
同じ障害を抱えて、生きづらい人々を励まし
TMSという、最新の研究に携わりながら
自分の新しい生き方を見つけたロビンソン氏
特殊な人生過ぎて
なかなか共感というわけにはいかないが
とても考えさせられるコトが多かったな -
Posted by ブクログ
ネタバレ「アルジャーノンに花束を」で行われたことと
似たような実験が現在では行われており、
経頭蓋磁気刺激(TMS)治療により、
自閉症と診断された著者が大学で行われている
実験に参加し、自分自身に起こった変化が
詳細に綴られている。
「電磁石を介してパルスを送って、人の脳に
ごく少量のエネルギーを注ぐ」(P28)によって
「脳内の神経ネットワークに電磁エネルギーを
くわえると、ネットワークが新たな回路を作り、
強化したい回路を強固にします。」(P29)という。
治療を受けて著者は人の心が理解できるように
なったりするが、それは今までうまく行っていた
人間関係が悪くなったり、世の中の悪いニュースを
知って不快な思いをするという、マイナス面も
出てきたりする。
この治療法は自閉症に対してはいまだ研究中である。
永続的な変化があった人がいるかどうかを著者が
研究者に尋ねたところ、「TMSの影響と脳本来の
可塑的変化のプロセスを、それ以上区別できなく
なってしまいます。」(P252)という回答だった。 -
Posted by ブクログ
前科持ちのミリーは裕福な家庭のハウスメイドとしての職を得る。職を失い車上生活を送っていた頃に戻りたくないミリーは必死に仕事をこなそうとするが、妻のニーナは理不尽で意地悪、娘のセシリアは性格の悪いクソガキ、しかも与えられた部屋は屋根裏の物置部屋。唯一の救いは夫のアンドリューがミリーの味方になってくれること。次第にミリーはアンドリューに惹かれていくが……
登場人物が少ないので海外作品にありがちな人物が覚えられないということもなく、とても読みやすかった。500ページ越えの作品だけど、展開がハラハラドキドキのサスペンスでページをめくる手が止まらず、一気読みしてしまった。
第一部は健気なミリーにひどく当たるニーナやセシリアにイライラさせられ、ひたすら不穏な空気を感じつつミリーがどんどん危ないところへ足を踏み入れてしまってそうでヒヤヒヤ。そして第二部、第三部でそれぞれのキャラクターの真の顔が明かされて、まったく違った絵が見えてくる。最終的にちょっとスカッとするところも良い。ミリー強い。エピローグは次作への伏線だろうか。ハウスメイド2も読みます!! -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作から時間が経ち、ミリーがハウスメイドを雇う立場になったということでこれまでの2作とは違った視点からの話となっていた。
ただ、結局ハウスメイドのマーサの存在感はあまりないというか…エンツォの疑わしい行動の理由でもあり、真犯人(?)でもあるという重要なポジションではあるけど、あまり衝撃は受けない存在だった。
このシリーズとしてどこかで逆転が発生するというのが想像できてしまうため、エンツォも裏切ってはないんだろうなぁと思ってしまいあまり緊張感は持てなかった。
ジョナサンも悪役として少し物足りない感じがした。
エイダによる解説のパートは面白かった。 -
Posted by ブクログ
前ふたつの勢いがすごかった分、ミリーが家庭に入ったことで「かつてのようなキレや狂気が失われている」という物足りなさを感じてしまった。
かつてあんなに優秀なハウスメイドとして仕事をこなしていたはずなのに、家事や料理の手際が悪かったり、以前のような鋭い勘やキレがなくなっていたりして首をかしげたくなる場面も。母になって守りに入ったせいか、どこか後手に回っていてモヤモヤする時間が長かった。
それでも、終盤にかけて事件の真相が明かされていくスピード感や、血は争えない子供たちのたくましさには持っていかれた。突っ込みどころはあるものの、家族を持ったミリーの最後の物語として、最後まで一気に読ませてくれる一冊だった。 -
匿名
ネタバレ 購入済み旦那の登場シーンでは、
こいつ絶対クソかモラ男だなと思ってしまって、この作品はミステリじゃなくてホラーなんだなと気づきました。
登場人物に癖があって誰にも共感できないので読んでいてしんどかった。
一番可哀想なのはセシリアで、次はニーナ、後は最底辺に横並びな感じ。
特に旦那とミリーについては、20章あたりで、
この先どんな悲惨な目にあっても本人の自業自得やな、と思ってしまった。そのまま最後まで読んで、その通りやったなと言う感想しかないです。
ミリーは悪い人間では無いけど、知人にも友達にもなりたく無いタイプ。
刑務所に入った殺人に関しては、非難するより『仕方なかったよな』と思う。身体が強い人には分からないかも知れないが、非力な人間が暴力を止めようとすると相手を殺すしか無い場合があるんだよ。
でも、助けられた友達が彼女を忌避するのも分かる。ミリーには、その行為の選択や実行中に躊躇いや容赦がないんだよな。(そこが一番のホラーかも)
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Posted by ブクログ
前作から十数年後。エンツォと結婚し、ふたりの子供を得たミリー。念願の一軒家に引っ越し、新天地で幸せな生活を送るはずが、エンツォは隣人スゼットのもとに入り浸り、息子のニコは問題ばかり起こし、娘のエイダは何やら思い詰めている様子。こんな家に越して来るんじゃなかった...
「ハウスメイド」シリーズ完結編。
前作までと同様、猜疑心や疑心暗鬼で事態を徒らに複雑化してしまうミリーの持ち味が遺憾なく発揮されるが、実際にはかなりシンプルな事件。真相は変化球と言えば変化球だし、完結編としてシリーズ読者への目配せも多く心憎いが、ミリーがほぼ受け身で暴走してくれないのはちょっと物足りない。
とはいえ、ネタバレになる部分では楽しめる趣向もいくつかあった。今後は単発作品が翻訳されるそうなので期待して待ちたい。