高橋知子のレビュー一覧

  • ひとの気持ちが聴こえたら 私のアスペルガー治療記

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    実体験からなる魔法のような体験を書いた本で、脳の働きについて考えさせられました。


    特に「脳の一部の機能が劣っているとき、その部分が別の能力のために使われている」という点に納得感がありました。

    そうなると平均を求めるよりは、そういったものも個性として受け入れる社会にすることが人類全体として目指す方向なのではないかと思いました。


    しかし脳をいじっただけで一瞬で「人の気持ちが分かる人」になるということは、察するスキルって後天的に得られるものというよりはほぼ才能なんですね。

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    2019年06月11日
  • ジャック・リッチーのあの手この手

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    ハードボイルドの翻訳で有名な小鷹信光が編集した、全編本邦初訳の短編集。「謀」「迷」「驚」「戯」「怪」という切り口から、さまざまな味わいの良作をセレクトしている点も面白い。
    短編の名手リッチーが、文字通りあの手この手を駆使して繰り出してくる球は、鮮やかなどんでん返しが小気味よい「消える魔球」系から、じわりと温かい気持ちになれる人情譚、この作者には珍しいSFホラーめいた怪作まで、実にバラエティ豊か。
    「謀」に三篇収録の名探偵・ターンバックル物は、とぼけた味わいとミステリーの常道を茶化すような描写、予想を裏切る展開が楽しくてしょうがない。
    「怪」の巻に収録の「猿男」は、人生いいことばかりじゃないけど

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    2014年01月28日
  • ハウスメイド

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    翻訳ものなのに
    シーンが映像として浮かび
    読みやすかった。
    そして、小さな謎が
    いくつも散りばめられ
    この家は何かおかしい⁈
    とぐいぐいと引き込まれ
    結末まで一気に煽られた。
    主人公のメイドの過去や
    雇い主の思惑、夫の秘密
    警察の捜査など
    なぜ?という疑問にも
    (納得できるかどうかはともかく)
    それなりの答え合わせがあり
    また続編も読みたくなった。

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    2025年12月06日
  • ハウスメイド

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    ⭐︎3.8
    個人的にこういうヒトコワ系が好きなこともあり、ストーリー自体には新鮮味は感じなかった。でも少ない登場人物で、圧倒的に読みやすく、サクッとどんでん返しが楽しめることを考えるとすごく良いエンタメ作品だなと思う。洋画を観ているようなスピード感であっという間に読み終えてしまった。第2部で語り視点が変わったとき、すべてがひっくり返される感覚は楽しかった。

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    2025年12月06日
  • ハウスメイド

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    前科持ちのミリーが住み込みの家政婦として働くことになったウィンチェスター家は、「まともな夫アンドリュー」と「言動が支離滅裂な妻ニーナ」と「クソ生意気な娘セシリア」という3人家族でした…というところから始まるサスペンス小説。
    章立てが細かくてスイスイ読める。
    「親の顔が見てみたい」という悪口があるが、クズ親に育てられた子は成長したらクズ人間になりがちなのかな(親を反面教師として善人になる人もいるだろうけれど)…というストーリー。
    さらなる悲劇を予感させるエピローグも好みで、面白く読めました。

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    2025年12月03日
  • ハウスメイド

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    めちゃくちゃ読みやすくてスラスラと最後まで読むのが早かった!海外の本でも出てくる人が少なくて、なんなら国内よりわかりやすいくらい。
    アメリカ映画のようにサクサク行くので、飽きなく読めるし、なんとなくこーだろうなぁと思う事が当たってしまったけど、楽しかった!びっくり展開も!初心者も読みやすい!

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    2025年12月02日
  • ハウスメイド

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    めちゃくちゃ読みやすい。
    ストーリー構成もしっかりしてて章ごとにちゃんと話がまとまってます。
    難しい言葉もなく、誰でも読みやすい小説かと思います。若干展開が読めてしまうストーリーですが、それを差し置いても面白かったです。
    翻訳が素晴らしいのかとても読みやすくページをめくる手が止まりません。

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    2025年12月01日
  • ハウスメイド

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    うおー、騙された。本の半ばのあるポイントで普通に、え、あれ?!おー!!となった。ところどころで、あれ?っていう違和感があったはずなのに、軽快かつぐいぐい読ます文章だからするするとどんでん返しポイントに連れて行かれ、まんまと、うおーとなった。こういう読書体験は好きだ。

    話は、刑務所から仮釈放で出てきたばかりのミリーが、富豪の家に住み込みの家政婦として雇われるところから始まる。そのミリーの目から見た、ヒステリックな女主人、嫌味な子供、そして、ダンディで紳士な夫の住む家での日々が描かれる。翻訳版家政婦は見ただ。

    時折不穏な空気が流れる。英語が分からない庭師が何かを警告してくる。ミリーにあてがわれ

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    2025年11月30日
  • ハウスメイド

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    ネタバレ

    嫌な振る舞いをする登場人物が散見されて、好みが分かれるところではありますが(私は少し苦手)、
    登場人物が少なく、話の筋が追いやすく、一気読みできる作品。

    ハンサムで社会的地位がある好人物のようで実はサイコパス、という象徴は物語の中で消費され尽くされているようで、(ミステリーの枠組みの中で出てきた時点で怪しまれる)それでも本作のようにまだまだ一つの作品を引っ張る力がある。
    ここに実は一番一筋縄ではいかない人物は主人公であり、サイコパスを作り上げた母親もまた常識の枠外で生きているという要素を入れて、意表をつかれたい読者の期待に応えるエンタメ作品になっていると感じました。辛い目にあった女性皆が人生

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    2025年11月16日
  • ハウスメイド

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    メイドのミリーが、明らかに精神状態のおかしい雇い主のニーナに苦しめられる第一部。しかし第二部に入ると見え方は一変。本当におかしいのは…?そしてミリーは危機を回避できるのか?
    第三部はまさかの展開で、驚くとともに恐ろしさに戦慄。エピローグの、ミリーと雇い主のやり取りもゾクリとさせられる。
    第一部が少々長いかなと思ったが、気がつくとページを繰る速度が上がっていた。

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    2025年11月16日
  • ハウスメイド

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    軽めのホラー、サスペンス。
    読みやすい!登場人物が少なくて助かる!
    2部で視点が変わることでわかるようになる真相があったが、意味不明だった1部の不穏な空気にドキドキしていた読書体験もよかった。
    展開は、全く予想もつかなかったというと嘘になるが、それでも十分に面白かった。
    映画公開する際は、3部は応援上映で頼みます。

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    2025年11月15日
  • ハウスメイド

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    海外ミステリーを久々に読んだけど、こんなに読みやすかったっけ?と思うくらいにサクサク読み進められる文章。

    主要な登場人物は5名、舞台は豪邸の一軒家という限られた情報だからこそ物語に集中できたし、場面が変わったときの「そういうこと?」という驚きがダイレクトに感じられた。一文一文がさっぱりしてるからってのもある。

    続きありそう〜と思ったら、続編出てたね。映画化もされそう〜と思ったらアメリカで12月公開だったね。

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    2025年11月11日
  • トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇

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    トランスジェンダーの人権を踏み躙っていると批判されているのを聞いていたので、どんなことが書いてあるかと身構えていた。
    しかし、著者はあくまでも幼少期から身体違和を感じていた人については異論を述べず、思春期に突然トランスジェンダーだとカミングアウトした人に対して警鐘を鳴らしている。
    なにものかでありたいーそれは人間が普遍的にもつ願望だと思う。しかし、それを実現させるために生殖機能を失うリスクのある、逆戻りできない「治療」は安易に勧められないという筆者の主張は共感できた。

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    2025年09月10日
  • トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇

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    これでもか、というほどの事例が提示され、それぞれの当事者や関係者の行く末が丁寧に描かれていました。この分量のデータを集め、形にされた筆者の熱意を感じました。

    以下、印象的だった内容です。
    ・物理的には比較的不自由なく生きてきた中で、何らかの原因で周りに馴染めない自分に理由を見つけたくて、「自分は女の子じゃないのかもしれない」という思いに至るというケースが多いということでした。
    ・未成年からの一方的な主張だけで、身体改造に進んでしまうと、後戻りできなくなる、ということも書かれていました。
    ・そこまで熱狂的にTGになりたいと思う裏側には、「仲間が欲しい」「何者かになりたい、思われたい」という欲が

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    2025年08月28日
  • トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇

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    トランスジェンダーの急増について理解が深まった。
    医療の問題、政治的な問題、宗教的な問題と複雑に絡み合って台頭してきたものだと理解した。
    日本には強力な宗教信仰がないから、左翼の政治的材料になる程度だと思う。

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    2025年05月20日
  • 5分間ミステリー あなたが陪審員

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     実際の法廷を取り上げて、読み手自身が被告が有罪か無罪であるかを証拠物件から読み解く短編ミステリー作品です。サクッと読める上に、散りばめられた、証拠を探す集中力とイマジネーションが要求されます。答えを見て、なるほどなと思う事もしばしばありました。
     私は何度か無実の者を犯人と思いながら読んでました。(笑)

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    2025年05月18日
  • 5分間ミステリー あなたが陪審員

    ネタバレ 購入済み

    与えられた情報から答えを導く

    与えられた情報から読者が答えを導くという本になっています。
    中々面白かったです。

    ただ、真相を見なくてもある程度推察できてしまうと感じました。
    大抵の場合、怪しいと思った方の主張に矛盾点が紛れていて、どんでん返し的なものはありません。

    怪しいけど証拠不十分なので無罪、なんてパターンがあればもっと良かったかと思います。

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    2025年04月19日
  • トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇

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    厚くて長い本なので、最初だけ読みました。後はパラパラと。

    いわゆる、トランスジェンダーと言う概念が広がる中で、本来は医学的には性不一致ではない子供たちが、メンタルの状況によって、トランスジェンダーを自認して、テストステロン投与や、手術に踏み切ってしまうと言うことに、警鐘を鳴らす内容。

    そうですね、個人的な、感覚的には、何かファッションの一環というか、考え方1つで、LGBTQになるみたいなところはあるような感じは持っていました。全く否定するわけでは無いですが。

    とは言え、LGBTQコミュニティーからは、割と内容的に糾弾された物議を醸した作品だったようです。

    LGBTQと言うラベルをつけな

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    2025年02月24日
  • トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇

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    豊富な知識が載っていたので星4です。

    自分をトランスジェンダーと思い込んだ少女たちについて書かれていました。が、結論を言わずに例をひたすら読者に与え続けて答えを誘導するスタイル、あまり心地良くはなかったです。
    本当のトランスジェンダーの人についてはほとんど触れられず、非常に偏った考えの本だと思いました。この作者の書いた真逆の思想の本があれば読んでみたい。思想を中和したい。

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    2024年11月29日
  • レヴィンソン&リンク劇場 皮肉な終幕

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    『刑事コロンボ』を生んだ名コンビの短編集。

    コロンボが大好きなので、コロンボの『殺人処方箋』の原型となった「愛しの死体」が読みたかった。

    『殺人処方箋』はコロンボの第1話で、愛人と組んで妻殺しの完全犯罪を目論む話。
    殺した妻を生きているように偽装するが、想定外の事態が起こり…というコロンボの中でも大好きな話。

    「愛しの死体」は途中まで同じで、短いのにオチがしっかりあって面白かった。

    どの話も短いのにブラックなひねりが効いていてオチが良い!
    さすがコロンボの生みの親。
    サクッと軽く読めてちょうど良かった^_^

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    2024年11月28日