ロバート・A・ハインラインのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレSF古典名作みたいなやつを最近ちょこちょこ読んでる。
まあまずこのタイトルが秀逸だよね。かっこええ。
訳は少し読みづらいところがあるんだけど、なんとか乗り切った…。
「夏への扉」は昔読んだけど、これはがっつり長編。
日本では「夏への扉」人気が高いけど、アメリカではこっちのほうが人気だとか。
独立戦争っていうテーマが刺さるらしい。
地球から追放された人々が独自の社会を築いている月世界。
植民地として搾取され、苦しい生活を強いられている。
主人公のマヌエルはただの技術者だけど、あるとき、メンテナンスをしている「計算機」が進化して自我を持っていることに気づく。
この人工知能のマイクの能力を -
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Posted by ブクログ
月に住むコンピュータ技師の義手の男が唯一心を通わせることのできる思考計算機のマイクと共に月世界に革命を起こし、地球の植民地から独立する一大巨編。多種多様な義手を持つ技術屋とさまざまな計算で主人公を助ける人工知能AIの設定が魅力的ではあるのだが、その設定をフル活用したアドベンチャーというわけではなく、本作の大半は革命の下準備と実行。政権樹立後の独立に向けての国家間の交渉という政治劇である。月世界という独特の社会の有様もさることながら、革命に至るまでの手順の綿密さは流石のリアリティであり、その中でも特に内や外に向けてのメディアコントロールの比重はやはり大きく、そこは近未来でも変わりないんだなと納得
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Posted by ブクログ
読んできたハインラインの作品の中でも一番長編でした。
上巻の終わりにとんでもない事始めたヨハン(ジョアン)がそのまま下巻の最後まで走り切ります。
通読するなかで、悪徳と銘打ったタイトルに含まれる『悪』とは何だろう?という気持ちがずっと残りました。
本当に悪い事なんでしょうか?
正直、出てくる人たちの倫理感がぶっ壊れています。少なくとも現代日本に生きる者としては真似しようとも思えない。
脳移植から始まり、
不倫、浮気、輪姦、強姦、乱交、幼児性癖(のような描写)まで。
しかし、これだけ書き連ねても、作品の底流に流れるものは、愛情と幸福を追求する雰囲気です。
一般的に守るべきとされる倫理 -
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Posted by ブクログ
ハイラインの背徳感あふれる一冊。
夏への旅に感銘を受けて読み始めただけに、
『老富豪の脳を、若い人の身体に移植する』とか、、、もう彼の料理の振れ幅が大き過ぎます。
ただ、彼の作品のいいところは、一つのテーマー夏への扉で時間旅行、悪徳なんかで、性の統合、を取り上げて、後は私たちの感性に任せてくれることです。
よく他の方の書評でSFらしくない!と書かれていますが、的を得ているなーと思います。ほんのちょっと、今の技術で叶わない事を混ぜつつ、その本質は今と変わらない。
男女の関係や、人の欲望、大衆の愚かさ、老いの恐怖。
だからSF初心者の私でもずっぷり楽しめるのだと思います。
ところで、この本は -
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Posted by ブクログ
その時代その時代に反動的な、
社会的に主流の考えをフィクションから壊してくれるような作品が好きです。
もともとSFというジャンルは現代の風刺をしやすい土壌だと思っていましたが、ハインラインはその中でも話題になりやすかったようです。
この作品も、戦争反対の流れが主流だった1950年代アメリカにあっては、多くの批判が集まったそうです。しかも、カテゴリーはティーンエージャー向けのラノベ扱いだったとか?野心的な試みです。
フィクションを通してとはいえ、戦争を肯定する発言、戦いを通して成長する主人公ジョニーの前向きな内省は、戦争も意外に悪くない?と思ってしまいそうになりました。
私は、この作中で -
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Posted by ブクログ
ネタバレ流刑地として月が使われるようになって100年、地球から搾取をされ続ける月世界市民…
月にあるスパコンが意思を持ち同志達と共に革命を計画、実行するための革命の物語。
革命における組織作り、強み弱み分析、ゲーム理論を用いた戦略、プロパガンダ政策、などはリアリティを追求しており革命の教科書として必見!
月環境の特徴として、
①重力が6分の1なので体に対する負担が少なく長生き
②真空が身近にあるため病原菌の殺菌が容易に行えるため外からの病原菌が持ち込まれずらい(旅行者の体内に潜伏したウィルスは✖️)
③流刑地だから?か男女比率が2:1で男が2倍数おり女性を主として大切にしている
④政府側を信頼し -
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