ロバート・A・ハインラインのレビュー一覧

  • 夏への扉〔新版〕

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    古典SFをこの夏に読む。

    後半怒涛の伏線回収が気持ちよく爽やかだった。
    主人公がちょっと間抜けで少しだけイラってしてしまったのはここだけでの秘密だけど、でも次第に愛おしくなった。
    1950年代に書かれた小説ということで、その時代の21世紀未来予想図として読むのも面白い。愛され続けているのに納得の作品。

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    2025年07月31日
  • 夏への扉〔新版〕

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    ネタバレ

    これでもか!ってくらい踏んだり蹴ったりなダンの状況。
    これが後から、オセロがひっくり返るみたいに
    パタンパタンと逆転していく気持ちよさ。
    いきなりのSF的要素てんこ盛り。
    ピートの存在も大きいですね。「あっピート!」と嬉しくなりました。

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    2025年07月25日
  • 月は無慈悲な夜の女王

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    月で暮らす人々の家族の形や恋愛観が今読んでも新しくて驚いた。合理的で自由、でもちゃんと温かい。
    教授は私の中では『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のドクのイメージ。コンピューターのマイクは、生意気でいたずら好きな超頭のいい中学生男子って感じで非常に魅力的。
    革命ものとしても熱く、独立戦争の指南書みたいなリアリティがある。社会が変わっていく熱いエネルギーを感じ、読後は、じんわりと祭りの後のような余韻が残る一冊でした。

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    2025年07月23日
  • 月は無慈悲な夜の女王

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    ネタバレ

    SF古典名作みたいなやつを最近ちょこちょこ読んでる。
    まあまずこのタイトルが秀逸だよね。かっこええ。

    訳は少し読みづらいところがあるんだけど、なんとか乗り切った…。

    「夏への扉」は昔読んだけど、これはがっつり長編。
    日本では「夏への扉」人気が高いけど、アメリカではこっちのほうが人気だとか。
    独立戦争っていうテーマが刺さるらしい。

    地球から追放された人々が独自の社会を築いている月世界。
    植民地として搾取され、苦しい生活を強いられている。

    主人公のマヌエルはただの技術者だけど、あるとき、メンテナンスをしている「計算機」が進化して自我を持っていることに気づく。

    この人工知能のマイクの能力を

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    2025年07月22日
  • 月は無慈悲な夜の女王

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    主人公たちが住む月世界は豊富な資源を有しているが、地球の植民地、流刑地として一方的に搾取されている。そんな苦しい状況下で、コンピュータ技術者マニーと巨大コンピュータのマイクは革命を決起する。マイクの計算により、地球政府に完全勝利する保証はなかったが、それでも革命を望む者たちは自分が果たすべき役をこなす。

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    2025年06月01日
  • 宇宙の戦士〔新訳版〕

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    地球外生命体との戦いを描いたSF小説。
    映画のフルメタルジャケットのような、新米ヒヨッコ兵士が一人前の戦士となる物語。
    厳しい訓練の扱き、仲間との絆、そして学生特有の社会を知らない夢みがちだった少年が一人前の戦士となっていく描写が印象的。
    昨今のミリタリーSFの原点と言われる本作。
    ミリタリーSFが好きな方は是非一度読んでみてほしい。

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    2025年05月25日
  • 月は無慈悲な夜の女王

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    月に住むコンピュータ技師の義手の男が唯一心を通わせることのできる思考計算機のマイクと共に月世界に革命を起こし、地球の植民地から独立する一大巨編。多種多様な義手を持つ技術屋とさまざまな計算で主人公を助ける人工知能AIの設定が魅力的ではあるのだが、その設定をフル活用したアドベンチャーというわけではなく、本作の大半は革命の下準備と実行。政権樹立後の独立に向けての国家間の交渉という政治劇である。月世界という独特の社会の有様もさることながら、革命に至るまでの手順の綿密さは流石のリアリティであり、その中でも特に内や外に向けてのメディアコントロールの比重はやはり大きく、そこは近未来でも変わりないんだなと納得

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    2025年05月21日
  • 悪徳なんかこわくない 下

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    読んできたハインラインの作品の中でも一番長編でした。

    上巻の終わりにとんでもない事始めたヨハン(ジョアン)がそのまま下巻の最後まで走り切ります。

    通読するなかで、悪徳と銘打ったタイトルに含まれる『悪』とは何だろう?という気持ちがずっと残りました。
    本当に悪い事なんでしょうか?

    正直、出てくる人たちの倫理感がぶっ壊れています。少なくとも現代日本に生きる者としては真似しようとも思えない。

    脳移植から始まり、
    不倫、浮気、輪姦、強姦、乱交、幼児性癖(のような描写)まで。

    しかし、これだけ書き連ねても、作品の底流に流れるものは、愛情と幸福を追求する雰囲気です。

    一般的に守るべきとされる倫理

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    2025年05月07日
  • 宇宙の戦士〔新訳版〕

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    名作と呼ばれるSFの中、手に取った一冊。
    今まで何故SFを敬遠していたのか自分でもわからない。

    これは若者が社会に出て学び様々な人と出会い社会の中で生きていくための人の評価や考え方。これを織り交ぜて義務と権利とは何かという社会学的要素を含む内容に驚いた。
    ある少女が、「暴力では何も解決しない・・・」。
    この聞き馴染んだ言葉に対する解答・・・これは衝撃的だ。

    嘗て日本人が持っていたであろう考え方と、多くの日本人が失ってしまった考え方なのかと思うと悲しい・・・。

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    2025年04月22日
  • 月は無慈悲な夜の女王

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    おもしろかった
    海外文学特有の無骨な感じが多分にあり、とても楽しめた。
    主人公の飄々とした感じがかっこよかった。
    よく読めてない部分が何個かあったのでまた読みたい

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    2025年04月19日
  • 悪徳なんかこわくない 上

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    ハイラインの背徳感あふれる一冊。
    夏への旅に感銘を受けて読み始めただけに、
    『老富豪の脳を、若い人の身体に移植する』とか、、、もう彼の料理の振れ幅が大き過ぎます。
    ただ、彼の作品のいいところは、一つのテーマー夏への扉で時間旅行、悪徳なんかで、性の統合、を取り上げて、後は私たちの感性に任せてくれることです。

    よく他の方の書評でSFらしくない!と書かれていますが、的を得ているなーと思います。ほんのちょっと、今の技術で叶わない事を混ぜつつ、その本質は今と変わらない。
    男女の関係や、人の欲望、大衆の愚かさ、老いの恐怖。
    だからSF初心者の私でもずっぷり楽しめるのだと思います。


    ところで、この本は

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    2025年04月16日
  • 月は無慈悲な夜の女王

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    よく見る題材となってしまったAIが自我を持つということだが、当時は最先端だったのかな??
    月での婚姻システムが面白かった。

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    2025年03月20日
  • 宇宙の戦士〔新訳版〕

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    その時代その時代に反動的な、
    社会的に主流の考えをフィクションから壊してくれるような作品が好きです。

    もともとSFというジャンルは現代の風刺をしやすい土壌だと思っていましたが、ハインラインはその中でも話題になりやすかったようです。
    この作品も、戦争反対の流れが主流だった1950年代アメリカにあっては、多くの批判が集まったそうです。しかも、カテゴリーはティーンエージャー向けのラノベ扱いだったとか?野心的な試みです。


    フィクションを通してとはいえ、戦争を肯定する発言、戦いを通して成長する主人公ジョニーの前向きな内省は、戦争も意外に悪くない?と思ってしまいそうになりました。

    私は、この作中で

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    2025年02月24日
  • 月は無慈悲な夜の女王

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    人々が月に移住している未来で、AIと計算技術師が地球から月の世界を独立させるため奔走する物語。
    700頁近い長編の中に、ひとつの国家を樹立させるための詳細な設定が、そこかしこに散りばめられている。これだけの物語を書くために、どれだけの知識が必要なのだろうと圧倒された。

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    2024年11月25日
  • 月は無慈悲な夜の女王

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    ネタバレ

    流刑地として月が使われるようになって100年、地球から搾取をされ続ける月世界市民…
    月にあるスパコンが意思を持ち同志達と共に革命を計画、実行するための革命の物語。

    革命における組織作り、強み弱み分析、ゲーム理論を用いた戦略、プロパガンダ政策、などはリアリティを追求しており革命の教科書として必見!


    月環境の特徴として、
    ①重力が6分の1なので体に対する負担が少なく長生き
    ②真空が身近にあるため病原菌の殺菌が容易に行えるため外からの病原菌が持ち込まれずらい(旅行者の体内に潜伏したウィルスは✖️)
    ③流刑地だから?か男女比率が2:1で男が2倍数おり女性を主として大切にしている
    ④政府側を信頼し

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    2024年11月04日
  • 月は無慈悲な夜の女王

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    どこかしこにおすすめされているSF小説
    とにかく難しい。思ったより読むのに時間がかかった。
    でも、60年も前に、今の時代や近い未来に本当に存在するような世界の細かい設定やユーモアのある登場人物達を組み立てるハインラインさん、単純に凄げえと思った。

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    2024年08月21日
  • 宇宙の戦士〔新訳版〕

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    米大統領選挙も近付いていますが、この本は、投票に行かない理由を与えてくれたものですww(半ばこじつけですが)

    軍歴を経た者のみに参政権が与えられる世界。その国のために命をかけて行動したものだけが、政治に参加できる権利があるということなのでしょう。

    兵役が必要とは思いませんが、国のために行動したこともないし、投票する権利や政治批判する権利はないかなとか思って、ここ何年も選挙には行っていません(*/∀\*)

    有名フレーズ
    「暴力こそが歴史上、他の何にもましてより多くの問題を解決してきた」

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    2024年07月20日
  • 宇宙の戦士〔新訳版〕

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    ハインラインの有名作のひとつ、本作はミリタリーsfの枠に収まらないぐらい人間の道徳についても書かれていた。そのなかでも暴力と人々の間にある世界のあり方についてデュポン先生が言及されていたのが印象的で、デュポン先生の論理も一理あるなと納得させられた。こういった娯楽小説の中で人々に考えさせるのがハインラインの上手いところだなとつくづく思う。

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    2024年07月04日
  • 月は無慈悲な夜の女王

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    犯罪者を月に追放するようになった未来
    刑期を終えた犯罪者は、地球の1/6の重力で体が弱るため、月に留まり地球との不平等な貿易をするしかなかった。
    そんな月の人々が、月の社会全体を管制するAIを味方につけて、地球に反旗を翻す的な物語。
    AIがユーモラスなキャラクターで魅力的で、ChatGPTもこのくらい気の利いた受け答えが出来ればと思わずにはいられなかった

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    2024年04月03日
  • 夏への扉〔新版〕

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    気持ちの良い後半

    シュタインズゲートに似てるかなと思ったが、共通してるのはタイムマシンの部分で、話の本質的には別かな。
    未来へ行って、想い人を探すシーン未来で発展した技術や変化した社会体制、経済体制に興味を惹かれた。

    SFを選んだのは初めてだが、中々良い作品だと思う。
    21世紀に入った現代において、色褪せることのない魅力があると感じた。

    #エモい #ハッピー

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    2024年01月27日