小田菜摘のレビュー一覧
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三条女御の陥穽に陥った塔子は、左近衛大将がの知らせによって素早く熊野に逃れる。一方、東宮・明槻は水害の後処理を下級官吏たちと進めていた。さらに左京区だけに疫病がはやる。先の左大臣の怨霊のせいとその娘の塔子は呼び戻されることになる。水害と野分のせいで井戸が汚染されたためと考えた塔子のひらめきのおかげで、疫病は収まる。このあと、どうなるかって?塔子は三条女御に復讐などしないのさ。三条女御と自分の息子のどちらを立派に東宮として育てられるかと宣言する。三条女御との丁々発止のやり取りが凄い。塔子らしいやり方で、前向きに乗り切ろうとする。左近衛大将もまじに「どんな難題も、知恵と根性で立ち向かっていける女人
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ネタバレ今回はいつもの謎解き話ではなく女宮絡みの政争がメインだった。
それだけに重要な出来事が多くて本編が一気に進んだ気がする。
前巻ではっきりとした恋と仕事どちらも手放したくない伊子の決意は今巻でも健在。
主上にも嵩那にもその決意をキッパリと告げた彼女はなかなかカッコいいし、ますます強く行動的になったと思う。
女宮との対立も決定的になって、今後、二人の対決と言うか攻防が非常に楽しみではある。
それとは別に、宮中における女達の争いも激しくなってきて、彼女がそれをどう捌くのかも気になる。
個人的には彼女の宿敵は女宮というよりも玖珠子だと思っているので、ラストの展開にはきた!と思った。
それにして -
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ネタバレクライマックス直前といった様相の平安後宮お仕事草紙です。
オレンジ文庫なだけあり、主人公の伊子がアラサーで、花も恥じらう的なものがないのでいい意味で後宮のお局的存在として振る舞っています。伊子のような上司っていいなあ。
巻を重ねるごとに仕事と家庭の両立や不妊治療、女性の立場など現代女性の悩みと通じるところが出てきて面白さを増してきました。
今回は後宮事件簿のなりは潜め、主題である結婚を約束した恋人・嵩那の皇位継承問題へと大きく舵取りされた形になります。
と同時に政治的要因から伊子との結婚に赤信号が灯ってしまったのですが、こういうところが自由恋愛の現代物とは違う〜と興奮してしまいました。
本人た -
Posted by ブクログ
いやあ、伊子はますます男前になってきたなあ^^
平安宮中お仕事物語の6巻目。
今回も謎解き話がメインだけど、その後ろにお仕事小説らしく、恋(結婚)と仕事に対する彼女の悩みと決意が描かれる。
働く生き甲斐を強く意識してしまった伊子は恋も仕事も両方手に入れたい思うのだけど、いつの時代もそれは女性の悩みの種だよなあ。
恋の迷いはもう決着がついたようなのでこれからはそちらにお話が移っていくのだろうか。
今回は(も?)主上がなんとも可哀そうだったなあ。
それにしても幼女3人に囲まれる伊子は絵面を考えると完全な悪役御局なんだけど笑。
そして玖珠子はやっぱり侮れないな。
どう考えても彼女が宿敵ではないだ