小田菜摘のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ近代の帝室宮殿やら宮中女官については全く知らない人間だったので、その世界に触れられるだけで楽しめる作品だった。
フィクションなので、御一新やら幕政時代の話は出てきても、その先の歴史は日本そのままではないようだが。
如何せん、詳しくなくて判断のつけようがない。
それはさておき。
海外暮らしが長くて特に英語が得意、一方で日本の風土に馴染めなかった主人公が、母親から勧められた縁談を断るために宮中女官として働くという物語。
運命的な出会いをした高辻氏とのもどかしい恋模様も見所。
この母親がね、逃げ切ったと思ったら最後の最後にラスボスのように登場してきてうんざりしましたね。
帯にばっちり「毒母」書かれちゃう人ですから。
外国に染まらなかった主人公の妹は溺愛して、主人公の幸せは願わないという母親にあるまじきキャラなんですが、最後に対峙する頃には主人公も成長してますから。
彼女が日本で息苦しかった根本原因である母親に、ちゃんとやりあえたのはよかったと思う。
それまでの道のりは険しかったけれども。
帝室宮殿に入ってからも、気苦労が絶えなかったからなあ、彼女。
それでも、毎度実家にいるよりまし言っているあたりが、うわー。
帝室宮殿にも、主人公の立場が色々特殊だったこともあって妬みやっかみ受けていたんですけど、その点は母親との対峙前に自らの行いで緩和できてましたしね。
ちゃんと上司が守ってくれていたし、敵視されていた相手を最後に落とせたのがでかかった。
高辻氏もね、守ってくれていたし、困っているときにはちゃんと力になってくれるヒーローでしたから。
このもどかしい二人の恋心は、ちゃんと花開き切る前に終わった印象。
続きがあるような書き方だったので、続刊あるのかな。
もしあるなら読んでみたいと思える作品でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ今回も楽しませていただきました。
しっかしテーマが三種の神器とか(;^_^A
しかもだれも開けちゃいけないのに開けた形跡があったり、改めて皇太子を選ぶのに出雲の玉鋼で新しい剣をつくるとか……。
帝のうっぷん晴らし満載の一冊ですね。(しかし、やはり草薙剣じゃなくて雨叢雲剣が正しいと思うんけどなぁ。この辺りは読者が読みやすいようにしてるのかぁ)
私なんて、そういう便利な時代の読書ばかりを経験していないから、わかんなかったら調べれればいいんだよと思うんだけどね。
一冊の本にどれだけの思い入れができるかの問題でもあるしねぇ。
でも、今回も裏から手を廻す荇子たちは大変だなぁとしみじみ~。 -
Posted by ブクログ
面白かった。読んでいると忘れそうになるも、時折引き戻される伊子の年齢。まあ、平安時代なので孫がいてもいい年齢ではある。しかも、ちょっと年下の超男前宮様が元彼で、半分の年齢の帝からも求愛されているという、恋愛小説らしいモテモテで、仕事もできる美婆。これこそラノベ恋愛無双。
今回は本当の犯罪(誤解ではない)が起きて、その謎解きをする。
仕事仲間に嫌われている性格の悪い女官、嫌われていたり、貧乏だったりすると犯罪が起きたときに犯人に仕立て上げられる傾向にある、というのをおもいださされた。危険な大衆心理を上手く話にもりこんでいる。
「さりなれど私は、尚侍の君がご自分で仰せになるほど、主上と不釣合いだとはけして思いませぬが」
「確かにご年齢は離れておられますが、古今東西例のない話ではございませぬ。おのれの年齢も顧みず、若い女人ばかりに固執する高齢男性よりよほどよいかと」
「分かりますよ!自分はしみ皺だらけの小汚い面相なのに、女は十六歳以下じゃないととかほざくずうずうしいちゅうんえのとこってけっこういますもんね」
「いるいる!馬鹿じゃないのって思うわよね。若い女だって若い男がいいに決まっているのに、肌艶や声の張りとかを比べたら一目瞭然なのに、格好だけ若々しくしてかえって痛々しいというものよね」
千草と女房たち
面白いです。落窪物語とか思い出すねぇ。
また再読しようっと。 -
Posted by ブクログ
面白い!!最近平安のお姫様ものをちょいちょいと読んでいるので、ネトであなたはこれもお好きでは?とお節介A iに平安ラノベを勧められることが多くなったんだが、そのなかでなんとなく惹かれたので手に取ってみた。
なんと、いきおくれ女子というかなり危険なテーマの30すぎ独身女性のファンタジーともいえるのでは。平安時代の32歳、”あまりにも高齢”と言われる主人公伊子は、もともと先の東宮、今上の父に入内するはずだった左大臣の大君(長女)。中宮になるための妃教育を受けて育って、しかし入内しなかったという、まあ、源氏でいうところの葵のような生い立ちだが、色々あって性格は拗れていない、そして、結婚もしていなかった。が、「とっても高齢」にもかかわらず、帝にもモテモテの宮にも惚れられている。そして、美人で頭が良く、センスがいい。
32歳にして初めて後宮に出仕し、働くようになって、どんどんと才能を発揮していく。働く女性の話。
ただまあ、帝から再三求められるも、入内はせずに女官として働いていて、色々と難しい立場ながら、なんと言っても出自も後も申し分のない上臈なので、色々と問題や誤解はある。
1巻は誤解ミステリなので、可愛い。
テンポもいいし、設定が面白い。女性の生きる道の難しさもちらちらと語られる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ友達に業績を横取りされて太宰府に飛ばされた現代の女性研究者が天神様(菅原道真)に出逢う話。
設定は非常に魅力的。
研究者が学問の神様に出逢えたら、それはもういろんな発見やらなんやらがあるだろうとわくわくしたのだけど、どうもそう言う話にはならなかった。
人に貶められた境遇が似ていることから、天神様とのやり取りで相手への怒りや自分の境遇への悲しさを乗り越えようとするお話だった。
ただ、そのために一冊丸々使われているのはちょっと引っ張りすぎかなと思った。
天神様の良さもあんまりでなかったしね。
逆に将門命の方は魅力的だった。
日本三大怨霊のうち二人まで登場するので、どうせなら三人とも出して欲しかったね^^