あらすじ
藤壺女御の男児出産をきっかけに、帝の寵愛を競う女たちの争いが激しくなった。同時に本来の皇統である嵩那の東宮擁立を求める朝臣の声も高まり、伊子は頭を抱える日々が続く。ところが渦中の嵩那は、誰にも告げないまま、あろうことか伊子の宿敵・入道女宮がいる吉野に出奔したことが発覚し、本人不在のまま東宮に内定してしまう。これは、政治的判断により、伊子と嵩那の結婚を白紙に戻す決定でもあった……。
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Posted by ブクログ
嵩那出奔!?伊子激走?
女宮の怒濤の策略に立ち向かう伊子。
自分達だけでは抱えきれなくなった事を見極めて、最適な人にSOSを発する事が色々な意味で大切なのは、今も昔もきっと同じ。
迷いを吹っ切り、強欲と思われようとこれから自分が往こうとする道を定め腹を括った伊子は凛としていてカッコいい!
今回の第二話はいい話しだったな…
伊子と嵩那がじっくり向き合う時間が持てたからこそ、本心を伝えあうことができたのだろう。
何だか今回は今でも通じる名言がいっぱいあった。
Posted by ブクログ
もうちょっと嵩那に寄り添っても良かったんじゃない?というスタートから、2人の再会、から貝合せの件は結構心揺さぶられましたわ。
父親になった帝もすこし藤壺に寄り添う感じがでたし、嵩那も帝も男っぷりをあげた感じがしました。
2人の機微が後半にキュッと詰まっていて、作者やるな、と上から目線ながら思わされました
2022.4.30
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Posted by ブクログ
今回はいつもの謎解き話ではなく女宮絡みの政争がメインだった。
それだけに重要な出来事が多くて本編が一気に進んだ気がする。
前巻ではっきりとした恋と仕事どちらも手放したくない伊子の決意は今巻でも健在。
主上にも嵩那にもその決意をキッパリと告げた彼女はなかなかカッコいいし、ますます強く行動的になったと思う。
女宮との対立も決定的になって、今後、二人の対決と言うか攻防が非常に楽しみではある。
それとは別に、宮中における女達の争いも激しくなってきて、彼女がそれをどう捌くのかも気になる。
個人的には彼女の宿敵は女宮というよりも玖珠子だと思っているので、ラストの展開にはきた!と思った。
それにしても主上や嵩那側からするとなんとももどかしいだろうなあ。
匿名
初めての BookLive
BookLive を初めて知り、初回特典の恩恵に 預かりたくて 申し込んだ本。図書館の予約順番が 一桁になったけれど、もう待ちきれなくて… 感謝です。 今は 次の購入に備えて来店ポイントをコツコツ貯めています。 伊子の笑顔が輝く未来(結末)になるといいな…
Posted by ブクログ
嵩那の不在の中、東宮に内定した。それは伊子との結婚を白紙に戻す事で…
色々な思惑が交差する中、伊子と嵩那の想いは変わらなくてホッとしましたが、入道の女宮にはそれが理解できず、伊子とは別な人を送ろうとしている不穏なラスト。
帝もまだ伊子を諦めてないし、まだまだ平穏な日々とは縁遠そうですね。
そろそろ、伊子と嵩那の平和な結婚生活を送らせてあげたい気がします。
Posted by ブクログ
思いがけない展開になってきましたね。
ですが、伊子の気持ちもよくわかる。女性は仕事か、結婚のどちらかしか選べないと誰が決めたんだろうか(-ω-;)ウーン
その悪癖がいまだに多くの女性を苦しめているのですけどね。
彼女が選んだ道は間違ってはいないと思うし、これからの展開がますます楽しみです。
Posted by ブクログ
クライマックス直前といった様相の平安後宮お仕事草紙です。
オレンジ文庫なだけあり、主人公の伊子がアラサーで、花も恥じらう的なものがないのでいい意味で後宮のお局的存在として振る舞っています。伊子のような上司っていいなあ。
巻を重ねるごとに仕事と家庭の両立や不妊治療、女性の立場など現代女性の悩みと通じるところが出てきて面白さを増してきました。
今回は後宮事件簿のなりは潜め、主題である結婚を約束した恋人・嵩那の皇位継承問題へと大きく舵取りされた形になります。
と同時に政治的要因から伊子との結婚に赤信号が灯ってしまったのですが、こういうところが自由恋愛の現代物とは違う〜と興奮してしまいました。
本人たちの気持ちだけではどうにもならない障害に非常に萌えます。
今回ちょっと伊子が感情をあらわにしましたが、ことに恋愛面ではとても理性的な2人なので、これからなりふり構っていられないみたいな激情が少しだけでも見たいなと思う次第です。
最後なかなか気になるところで幕引きしていますが、伊子が歳下の少女に翻弄されている姿は気の毒なようなその一方で小気味いいやらで、今回も一筋縄ではいかない平安ものでした。
Posted by ブクログ
面白かった。なんと、とうとう殺人事件が起きる、が、この流れでは絶対ミスリードと思う。違和感ありすぎ、と思いながら読み進む。30代仕事できる美女年下にモテまくりという属性の伊子、なんか色々と平安の姫ではない性格の姫が多すぎるが、それがまた面白いというか、ほんまはこんな姫もおったんではなかろうかと思えてくるのが、より楽しい。
してからに、帝に第一子無事に誕生、しかし東宮には嵩那が立つことになる。吉野でのシーンはなかなか絵になるが、ちょっとSF領域に踏み込んだ感あり。まあ、色々おもしろかった。
なかなかキメセリフがアツい
「妻でなく母でなくとも甲斐のある女の人生を、私があなたに見せてあげるわ」