あらすじ
帝に忠誠を誓う伊子を見限った入道女宮は、伊子の恋人である嵩那と大納言の娘・玖珠子の婚姻を画策する。しかし玖珠子は姉の麗景殿女御の看病を名目に、婚約の話を中断。そんな中、洛外では疫病流行の兆しの報せが届き、帝が病に倒れた。それが入道女宮の呪詛ではないかと囁かれ……。帝を守るため、嵩那を巻き込まないため、伊子は入道女宮と最後の対決を決意する! 恋も仕事も諦めない! いつの時代も、働く女性は忙しく、そして幸せ――。働く姫君の平安事件簿、歓喜の大団円!
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Posted by ブクログ
平安宮中お仕事物語の最終巻。
今回はミステリー要素はほとんどなく、恋も仕事も諦めない人生を選んだ伊子の大活躍で大団円だった。
個人的ハイライトは二つ。
伊子が赤痘瘡に罹った主上を看病する際、自分が主上を守ってみせると言い放つ姿。
そして天敵、女宮を策略を持って追い詰める所。
どちらも非常に男前でカッコいい。
大切な人を守る為には鬼神も畏れず、必要なら悪にも手を染める。
その覚悟の強さがやっぱり彼女の強さだなあ。
途中まで主上の恋を応援していた身としては、でもこの結末も主上的には幸せなのではないかと思う。
若干、伊子さんが母親的になってるような気もするけど笑。
主上と東宮の両方から望まれる幸せなラストがこのお話に相応しい。
最後までおつかれさまでした。
Posted by ブクログ
まあこのように終わるしかなかったかもしれないというおわりかた。このからんだ関係性は、全員死ぬまでややこしそうなので、作者はうまく終えられたと思う。でも、また書きたくなるのでは?とも、余韻を残して終わってるので再開するかもしれない。
軽いノベルの割に取材がしっかりなされていて、読み応えがある本だった。
Posted by ブクログ
途中から帝に勝ち目がなさすぎて憂鬱だったけど、最後追い上げてきたな。まあ帝ルートはなかったから、私的には満足な終わり方。作者の人にしても、意外な終わり方だったんだな。
Posted by ブクログ
最終巻。前の巻でそれぞれの覚悟を決めた伊子と嵩那の行く末、女宮の思惑の行く末、帝の思い、それぞれが向かう所が無事決着を迎えた。結婚という形に決着しない2人の在り方はすごく「今」だと思うし、伊子と嵩那と帝の、それぞれの立場での責任を果たすという覚悟は凄く共感が持てる。恋愛に終始しない結末は非常によかった。
Posted by ブクログ
見事な完結でした。
何時の時代も女性は選ばなくてはいけない。
仕事か、結婚か、子供を持つのか、持たないのか。
どうして女性だけがそうなるんだろうと歴史関係の本を読むといつも感じることです。
そんな中でこの答えを出したことが凄いなぁと(*^^*)
楽しませていただきました♪
Posted by ブクログ
シリーズ最終巻でした。
特に女宮に詰め寄るあたり顕著ですが、時々地の文が説明的で冗長で、読むこちらが置いてけぼりになりシラケるんです。力量ある作家さんですし、これさえ無ければもっと面白いのにと残念。
Posted by ブクログ
時代背景を考えれば確かに突飛な人なのだろう。
現代だとそこまで珍しいことでもなく、その感覚のギャップが、逆に物語の良さを捉えられずにいる気はしている。要は、ゆうても普通じゃない、と感じてしまう、わたしの感性の弱さ故、よかったぁ!!!となりきれない。
でも好ましい着地であったことは確かです。
2023.8.11
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Posted by ブクログ
『仕事も恋も諦めない。』ってのが通してのテーマでしたが、私的にはあとがきにある様な展開の方が希望でした。
確かに、この展開なら仕事も恋も両方手に入れられるんだろうけど、この先、嵩那が結婚しないとは言い切れないのがもどかしいです。
それでも、最後まで伊子は格好良かったです。